So-net無料ブログ作成
検索選択

Abschiedfahrt der 01 1066 [ドイツ鉄道 特別列車]

 Ulmer Eisenbahnfreunde e.V. (UEF)は蒸気機関車の動態保存・運行を行う愛好者団体として有名で、急行旅客列車用蒸機01.10形 (01 1066)や貨物用蒸機58形 (58 311)などを所有・運行している。9月には01 1066が牽引する列車でMannheimからTrierまで乗車する機会があり、最高140km/hを誇る01.10形の走りっぷりを堪能した。(ただし、復路は01 1066は故障し、代わりにDBの185形電機が牽引した。) 年内にもう一度蒸気機関車に乗りたいと思っていたところ、KarlsruheからUlmまで01 1066牽引の列車が走ることが分かり、UEFのサイト上から申し込んだ。
 12月9日、金曜夕方ということで混雑するDüsseldorf Hbfから18時22分発 München HbfのICE 729に乗り込む。車内も混雑していたが、予約していた2等個室に座る。列車はKöln Messe/Deutzに停車すると、Frankfurt Main Flughafen Fernbahnhof空港駅までノンストップの速達列車。残っていた仕事を済ませ、ドイツ語の勉強をしてうちに、19時33分に空港駅に着く。

1.jpg

 コンコースの売店でサンドイッチを購入し、19時53分発Basel SBB行ICE 203に乗る。ICE 729に続いてICE 3による運行だが、ICE 729は単編成での運行だったのに対し、こちらは2編成併結列車ということもあってか、やや車内には余裕がある。向かい合わせのテーブル席でドイツ語の勉強をしていると、横に座っていた初老のドイツ人に話しかけられ、ドイツ語のなまりやUlmの話などをしばらく雑談。こういう瞬間も旅の楽しみである。もう少しドイツ語ができると良いのだが。Mannheim Hbfまではあっという間に過ぎ、19時23分に到着する。

2.jpg

 ここでホーム向かい側に後から到着するBerlinからのMünchen Hbf行 ICE 693に乗り換える。定刻より5分程遅れて到着したICE 693とICE 729は相互に接続を取り、18時36分に同時に発車する。ここからはKarlsruhe経由でBaselへ向かうICE 693とStuttgart経由でMünchenへ向かうICE 729は30km以上先のWaghäusel付近にあるKarlsruhe方面への分岐まで最高280km/hの高速新線を走行するが、何とその30km以上、15分間をICE 693とICE 729はぴったり並走し続けた。200km/h以上の列車がぴったりと並走するなどそう体験できるものではなく、妻もずっと外を見て面白がっていた。
 ICE 729と分かれると、列車は高速新線を南東へ快調に走る。2等コンパートメントで寛いでいるうちに、高速新線を走り抜け、大規模な地下化工事が進行するStuttgart Hbfには21時20分に到着する。駅構内のアジア料理店で夕食に久しぶりにフォーを食べ、S-BahnでUnivesität駅に移動、駅から近いホテルに一泊した。

3.jpg

 12月10日朝食を済ませ、S-Bahnで7時40分頃にStuttgart Hbfに着く。乗車する予定の特別列車DPE 98200はKarlsruhe Hbfを6時30分に出発、ここStuttgart Hbfで折り返す。駅の発車案内では1番線から発車するとのことで、1番線ホームに移動する。外はようやく明るくなってきた頃合いだが、空は雲一つなく、朝焼けが美しい。

4.jpg

 殆ど無人だったホームに、徐々に鉄道ファンや夫婦連れが集まり、定刻の7時56分に貨物用電機139形に牽引されてDPE 98200が入線してきた。続いて追いかけるように、盛大に煙を吐きながら01 1066と1両の客車が近づき、DPE 98200の先頭に連結される。機関車付近には人だかりができるが、譲り合って撮影するので、穏やかな雰囲気である。撮影中に前に立ち入って動かないでいると「ハロー!」と注意されるくらいのことはあるが、罵声が飛ぶようなことはもちろんない。発車時間が近づき、乗客が乗り込むと、ホームに残る鉄道ファンはわずかなである。

5.jpg

6.jpg

7.jpg

8.jpg

 01.10形は01形の発展型にあたり、Schwartzkopff製の急行旅客列車用蒸気機関車である。3気筒式で、軸配置は2‘C1の大型機であり、最高速度150km/hを誇る。1939年に登場したが、戦況の悪化でわずか55両の製作に留まった。戦後は全て西ドイツに残され、1975年3月まで活躍した。01 1066はUEFが大切に走らせてきた機関車であるが、出発説く全にUEFのサイトを確認したところ、01 1066はボイラーの大掛かりな点検が必要なため長期間工場に入ることになり、今回の運行はAbschiedfahrt さよなら運転という位置付けとされていた。
 列車に乗り込み、指定された4号車へ向かう。デッキ手妻が他の乗客から、どこへ行くのか、これはSonderzugだ、と言われ動揺していた。小さな旅行鞄を持っていたため、観光客が間違って乗車したと勘違いされたらしいが、この列車のチケットを買ってることを説明すると逆に謝られた。その4号車は1等・2等合造車、その2等のコンパートメントに座る。同室者は中年の鉄道ファン3名である。客車は6両で、食堂車も連結されている。列車は8時08分にゆっくり発車、郊外を走りベンツの工場を横目にStuttgart-Untertürkheim、さらにEsslingenに停車し、少しずつ乗客を増やす。冬ということで窓は占めているし、機関車と離れているため、蒸気機関車の音はほとんど聞こえないが、それでも原型をよく留めた客車や独特の加速感、そして車窓を流れる煙は蒸気機関車の旅ならでは。乗客も静かに自席で乗り心地を楽しんだり、食堂車で食事を摂ったり、デッキで窓を開けて煙や音を楽しんだりと、思い思いに過ごしている。新鮮で面白やや運賃が高いためか、乗客は中年・高齢者が目立ち、夫婦連れも多い。蒸気機関車といえばトーマスしか思い浮かばなかった妻も、この蒸気機関車の旅は新鮮なようで楽しんでいる。StuttgartのS-Bahnの基地があるPlochingenには8時40分に着く。ここで10分程度停車するということで、反対側のホームに走って撮影する。朝日に照らされた01 1066は実に美しい。

9.jpg

10.jpg

11.jpg

12.jpg

13.jpg

 車内に戻ると、程なくして列車は発車。今日は最高80km/hか、やや抑え気味の走りである。メルクリンでおなじみのGöppingenに停車し、さらに南東へ向かっていく。Süßenにも停車するが、ここでは乗降はなく、乗客がホームに降りることもできない。10分程止まってICの通過を待ち再び発車すると、まもなくGeislingenの峠越え区間になる。しばらく上り勾配を走り、Geislingenの駅には予定時間より8分遅れの9時50分に着く。ここでICEに道を譲る間に、後部に同じくUEFの保存機である貨物用蒸機58形の58 311が補機として連結され、その連結シーンを見ようと人だかりができていた。

14.jpg

15.jpg

 列車は慎重にGeislingenを発車する。前後に機関車が付いたためか、乗り心地が少し変化している。前後の蒸気機関車による峠越えということもあって、沿線では至る所で鉄道ファンがカメラを構えている。といっても、一か所にせいぜい10人と落ち着いたものである。サミットを過ぎ、今度は下り勾配へ。峠越えを終え、UEFの保存鉄道があるAmstettenで58 311を切り離すと、のどかな車窓風景を横目に快調に走り、Ulm Hbfには10時45分に着く。列車はここから別のツアー列車としてEngstingenまで走り、続けて乗車してこちらのツアーにも参加する乗客も多い様子であったが、我々はここで下車する。

16.jpg

17.jpg

 01 1066は切り離され、Augsburg方へ引き上げた後に推進運転でStuttgart方へ行く。さらにデルタ線を利用して向きを変え、11時20分頃にホームに戻って来て客車の反対側に連結される。乗客や鉄道ファンが発車まで機関車付近に集まり、思い思いに写真を撮っている。

18.jpg

19.jpg

20.jpg

 11時32分に列車はUlm Hbfを力強く発車、盛大に煙を吐きながら、ゆっくりと加速していく01 1066を見送った。整備を終えた後、また01 1066の元気な姿を見たいものである。



 駅前からゆっくり散歩しながら15分も歩くと、161.53mと教会建築では最も高いウルムの大聖堂に着く。その周辺ではクリスマスマーケットが開催され、多くの家族連れやカップルでにぎわっている。壮大な大聖堂を眺め、クリスマスマーケットでグリューワインを楽しみ、デパートの食堂で遅めの昼食を摂って再び駅へ戻る。

21.jpg

22.jpg

23.jpg

24.jpg

 01 1066のツアーには復路も含まれるのだが、これを利用した場合、Düsseldorfに帰り着くのは日付が変わることになる、翌日の予定も考え、14時39分発のDortmund Hbf行ICE 516で帰路につく。ICE 516はICE 3を2編成した16両編成である。2等車は6割方の座席が埋まっている。Stuttgart Hbfで進行方向を変え、Mannheim HbfでBasel SBB発Berlin行のICE 276と相互に接続を取る。

25.jpg

 Frankfurt (M) Flughafenで乗客が入れ替わると、高速新線を疾走し、Köln Hbf。ここで再度進行方向を変える。ここから終点のDortmund Hbfは1時間程度だが、それでも新たな乗者が多く、車内は満員となった。列車は順調に走り、Düsseldorf Hbfには18時31分に到着した。

26.jpg

27.jpg

 ドイツでは多くの旧型車両が動態保存されており、週末を中心に様々な特別列車が運転されている。多くは趣味団体またはツアー会社により運営されており、細やかなサービスがあるわけではなく、乗車運転もやや高めではあるが、気軽に往時の汽車旅を楽しむことができる。鉄道ファンもそう多く集まるわけ絵はないため、喧騒もなく落ち着いた雰囲気で撮影を楽しめるのも良い点であろう。最後に12月17日に自宅近くで撮影した、E10 1309が牽引する「ラインゴルト」のツアー列車である。


nice!(4)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 4

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

メッセージを送る