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ICE 4 [ドイツ鉄道 電車]

 毎年この時期になると鉄道模型メーカー各社から新製品が発表されるが、その中でも話題になっているのはドイツ鉄道 DBの新しいフラッグシップ、ICE 4であろう。HOではPikoとMärklin、NゲージではKATOから製品が発売される予定である。実車も順調に増備が進み、活躍の範囲を広げている。本ブログでもICE 4は一度紹介したが、ICE 4の特徴と現状について、改めてまとめておきたい。なお、写真などは一部重複している。

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<概要>
 ICE 4は2017年12月に本格的にデビューしたドイツの最新の高速列車である。ICE 3に続いて動力分散式が採用されたが、最新の技術が盛り込まれると共に、サービス面での充実も図られている。一方で、環境への配慮、コストといった点も重視され、最高速度も250km/hに抑えられているのが特徴である。今後DBの標準車両として100編成以上が製作され、DBの長距離輸送ネットワークにおいて中心的な役割を担う車両である。

<登場の背景>
 DBの長距離ネットワークは主にICEとICによって構成されているが、ICの多くには1971年から1991年にかけて導入された客車列車が未だに使用され、老朽化が進行している。さらに1991年のICE開業から25年以上が経過し、ICE 1やICE 2といった早期から活躍してきた車両も更新工事から約15年が経過し、将来的に置き換えが必要となる。DBは完全民営化に向けて政府から財務健全化が求められていることもあり、大規模な高速列車の調達はICE 3以後はしばらく途絶えていたが、旧世代の車両を置き換えると共に、新時代の長距離鉄道ネットワークを支える車両として新たに開発された車両がICE 4である。

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ICE 3 (左)と並ぶICE 4

<発注と製造>
 ドイツの新型高速列車の製造にはSiemens Mobility・Alstom・Bombardierなど6つのメーカーが名乗りを上げたが、2010年初めにSiemensが受注し、Bombardierもサプライヤーとして加わることとなった。2011年5月、DBはSiemens Mobilityと最大300編成、60億ユーロに及ぶ新たな高速列車の導入に関する包括協定を結んだ。この新型車両は“ICx“と呼称され、最初に130編成 (7両編成45本・10両編成85本)が発注された。その後乗客数の増加が見込まれたことから計画が一部見直され、2014年に10両編成バージョンは12両編成に延長されることになった。さらに2017年には発注数は12両編成100本、7両編成19編成に修正され、2021年までに製造することになった。
 ICxの製造はSiemensおよびBombardierの各工場で行われこととなった。具体的には、鋼製車体の材料はBombardierのGörlitz工場、動力台車はSiemensのGraz工場、付随車の台車はBombardierのSiegen工場、中間車の最終組み立てはSiemensのKreferd-Uerdingen工場、先頭車の組み立てはBombardierのHennigsdorfが担当した。なお、実車の製造に先駆けて、車内デザインなどの検討のため、木製モックアップが製作され、2012年にBerlinで開催されたInnoTransでも公開された。このモックアップは現在DB Museum Nürnbergに展示されている。

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 ICxの製造は2012年4月より開始された。2014年3月6日に塗装済みの最初の車体がGörlitzからKrefeldに輸送され、4月より先行試作車の組み立てが開始された。2014年12月22日5両からなる最初の編成がHennigsdorf工場からSiemensの実験線があるWegberg-Wildenrathへ輸送された。
 2015年5月チェコのVelimで最初の試運転が開始され、2015年8月からは本線上での試運転も始まった。ICxは2015年9月以降、ICEの新世代との位置付けから“ICE 4“と呼ばれるようになった。12月4日にはBerlinで交通大臣Alexander DobrindtとDB社長Rüdiger Grubeにより、はじめてICE 4が公開され、2017年12月10日のダイヤ改正で営業運転に就くことが発表された。
 先行試作車として製造された12両編成の9001-9007編成に続き、2017年6月からは9008編成以降の量産車の製造も開始された。2019年1月現在9026編成までが落成している。なお、7両編成バージョンは2020年12月から営業運転を開始する予定である。
 2018年10月にはさらに追加発注が行われ、12両編成50本については動力車1両を追加して13両編成とし、また7両編成18本が新たに導入されることとなった。したがって、2019年1月現在、ICE 4は13両編成50本、12両編成50本、7両編成37本の導入が予定されている。13両編成は2021年以降に登場する予定であり、また追加分の7両編成については2023年からの製造が予定されている。

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<編成>
 ICE 4の最大の特徴の一つとして、Powecarコンセプトが採用された点があげられる。これは1両の“Powercar“に変圧器・変換器・主電動機などの主要機器を集中して配置するもので、機器の小型化・軽量化が進んだことことで実現した。これにより、基本的な車種をPowercar・付随中間車・先頭制御車・食堂車とサービスカーに絞りこむことができ、これらを需要に合わせて組み合わせることで、加減速度・最高速度などの車両性能や定員などを柔軟に設定できるようになった。ICE 4の場合は5両編成から14両編成までのバリエーションに対応しているが、現在のところ導入が予定されているのは7両編成・12両編成・13両編成の3つのバージョンである。12両編成と7両編成の車種は以下の通りである。

12両編成
0812.0 - 1812.0 - 1412.0 - 8812.0 - 6412.0 - 9812.0 - 2412.0 - 2412.3 - 4812.0 - 2412.5 -2412.8 - 5812.0

7両編成
6812.2 - 1812.2 - 9412.0 - 7412.0 - 3812.2 - 3412.0 - 7812.2

 上記のうち、x412形は動力車、x812形は付随車または制御車である。13両編成は12両編成の6412.0形と9812.0形の間に2412形が1両追加される予定である。7両編成はMT比3:4、12両編成はMT比6:6、13両編成はMT比7:6である。
 現在営業運転を行っている12両編成は1等車3両、1等+食堂車BordRestaurant 1両、2等サービス車1両、2等車7両で構成され、全長346mで、定員は830人 (内1等205人、BordRestaurant 23人)である。また、7両編成は1等車2両、1等+BordBistro 1両、2等サービス車1両、2等車3両で構成され、全長200m、定員は456人 (内1等77人、食堂車17人)となる予定である。12両編成に2等動力車を1両増結して登場する予定の13両編成は全長373mで、定員は920人となる。

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<技術関係>
 ICE 4の車体は鋼製で、車体長は従来の車両における標準的なサイズである25mに比べて、先頭車29,106m、中間車28,750mと長いことが特徴である。これによりデッキや機器類のスペースが削減され、車内空間を拡大させることにも成功した。その車内空間はモデュール構造となっており、内部に構造物がないことから、レイアウトや調度を自在に設定でき、変更も簡便に行うことが可能である。一方で車体幅は2,852mmで、ICE 1やICE 2の中間車に比べ170mmと縮小されており、車両の両端がやや絞られている。そのため、駅停車中、出入り口にはステップが展開する。なお、車内幅は2,642mmである。ICE 4は気温-30℃から45℃まで対応するよう設計されており、2015年にWien-Arsenalの施設で行われた試験で確認された。

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 動力台車はICE 3で採用されているSiemens製SF 500を改良したものである。一方、付随車用の台車にはBombardierのFlexx Ecoシリーズが採用された。この台車は軸受けが内側にあるのが特徴で、大幅な軽量化を実現した。この台車の採用で、ICE 4の車体増量全体を5%削減された。

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特徴的な付随車の台車

 先頭車にはScharfenberg式自走密着連結器Typ 10が装備された。連結器カバーは407形Velaro Dと同様、左右にではなく上下に開く構造となっている。7両編成バージョンでは2編成併結での運用が可能である。
 制動装置はフランスのFaiveley Trasport製で、回生ブレーキ付きの空気ブレーキと渦電流ブレーキが装備されている。集電装置は編成あたり2か所 (12/13両編成: 4812.0形・6412.0形、7両編成: 3812.2形)に搭載され、ドイツ・オーストリアに対応するパンタグラフに加え、スイス直通に対応する編成についてはシューの狭いスイス対応パンタグラフも搭載されている。

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 Powercarと呼ばれる動力車には変圧器・変換器・冷却装置・4基の主電動機が集中配置され、1両の定格出力は1,650kWである。変圧器と変換器は油冷式および水冷式の共通の装置により冷却される。編成出力と最高速度は7両編成で4,950kW・230km/h、12両編成で8,250kW・250km/hである。12両編成の最高速度はICE 1やICE 2の280km/hを下回るが、ICE 4はこれらの車両に比べ加速性能に優れ、同様のダイヤで運転可能とされている。12両編成に動力車を1両追加する13両編成では出力9,900kW・最高265km/hに引き上げられる予定である。この目的としては遅延時の回復運転、さらに最大40パーミルの急勾配が存在するKöln/Rhein-Main高速新線での運用を円滑に行う点が挙げられる。
 制御装置は柔軟な車両構成に対応するSiemens製のSIBAS PNが採用された。列車内の伝送ネットワークはEthrnet Train Bus (ETB)とPROFINETから成り、いずれも100 Mbit/sのEthernetを用いている。保安装置はPZB・LZBに加え、最新のEuropean Train Control System (ETCS)にも対応している。
 ICE 4は車内空間の拡大による定員増に加え、空気力学的に改良されたデザイン、さらに大幅な軽量化を実現したことで、従来のICEより乗客あたりの消費エネルギーが20%以上削減された。



 なお、ICE 4の外観デザインは2015年にRed Dot Design Award、2016年にGerman Design Awardを受賞している。また、先頭デザインから、現地ではアンジェリーナ・ジョリーと呼ばれているとのことである。

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<車内設備>
 ICE 4はモデュール構造で、内部に構造物がなく、レイアウトや調度を自在に設定でき、変更も簡便に行うことが可能な設計となっている。座席配置は、1等は1+2列、2等は2+2列である。2等ではコンパートメントはなく開放客室のみで構成されているが、20%の座席はテーブルを挟んで向かい合わせに配置されている。1等車の車端部は簡易な仕切りを設けて、テーブル付きで向かい合わせの座席を配置してコンパートメント風にしてあり、また1等・2等先頭車の運転室のすぐ後ろも1等6席、2等8席のコンパートメント風の一角となっている。

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1等車室内

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1等車室内

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2等車室内

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デッキ

 シートピッチは1等930mm、2等856mmで、ICE 4では新型シートが採用され、側面上部に座席番号、さらにLEDの予約表示が設けられた。1等席は37度、2等席は32度倒すことが可能である。車体幅が縮小されたことで、2等席の座席幅は460mmと従来車に比べ縮小されており、また中央の通路幅も狭くなっている。各座席にはコンセントが設けられた。

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1等席

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2等席

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2等席
 ICE 4の客室側窓は1,924 mm x 780 mmに拡張された。車内照明はLEDが採用され、時間や天候に合わせて明るさや色調を多様に調整が可能となった。
 ICE 4の特徴として、従来のICEに比べて大幅に荷物棚を増設した点が挙げられる。また、客室天井やデッキには案内ディスプレイが設けられ、停車駅・時刻表・接続列車・現在地・速度などが表示される。

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荷棚

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天井に設置された案内ディスプレイ

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デッキの案内ディスプレイ

 ICE 4には2等先頭車に8台の自転車搭載スペースも用意された。ICEへの自転車搭載設備はICE-Tの一部にごく短期間設置されていた時期があったのみであったが、ICE 4では本格的に設定された。なお、このスペースの利用には事前予約が必要である。

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 トイレは食堂車とサービス車を除く各車両の車端部に、中央通路を挟んで両側に設けられ、従来に比べ狭くなっている。

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 サービス車は通常の2等席に加え、車椅子対応席や身障者対応トイレ、家族用個室、乗務員用個室、乗務員用休憩スペースが設けられている。

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車椅子用スペース

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身障者対応トイレ

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家族用個室

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乗務員用個室

 12両編成の食堂車BordRestaurantは売店・厨房・22席のレストランと21席の1等席から構成される。売店は従来からデザインが一新され、大きなショーケースが設けられた。またレストランのインテリアもこれまでのICEから変更されている。

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売店

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売店部に設けられた立席カウンター

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レストラン

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レストラン

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食堂車の1等席部分

 なお、7両編成の食堂車はBordBistroと2等席から構成される予定で、12両編成に比べて食堂部分は縮小されるものと予想される。
 車両は車内WLANが設けられ、乗客は無料でWLANを利用可能である。また、モバイル無線増幅器も搭載されている。また、車両内外の案内用ガイダンスサイン類はN+Pデザインが手掛けた新しいものが採用された。このガイダンスサインは他のICEや地域輸送用列車でも順次使用される予定である。

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ガイダンスサイン

<運用>
 2016年9月14日Berlin Hbfの地下ホーム2番線にICE 4の正式公開が華々しく行われた。この公開には9005編成が充当された。9月16日ドイツ連邦鉄道局EBAはICE 4の旅客営業を認可した。ICE 4の正式デビューは2017年12月とされていたが、その前に試験的に営業運転が行われることになった。この措置は407形 (Velaro D)でトラブルが相次ぎ、営業運転開始が大きく遅れた反省に基づくものであった。2016年10月31日より、ICE 1で運転されていたICE-Linie 25の以下の列車がICE 4での運転となった。
- ICE 581 (Hamburg – Würzburg – Nürnberg – Augsburg – München, 木曜を除く毎日)
- ICE 582 (München – Ingolstadt – Nürnberg – Würzburg – Hamburg, 毎日)
- ICE 786 (München – Augsburg – Nürnberg – Würzburg – Hamburg, 水曜を除く毎日)
- ICE 787 (Hamburg – Würzburg – Nürnberg – Ingolstadt – München, 毎日)
 この運用には主に9005編成と9006編成が用いられ、発生した問題は量産中の車両に反映された。ただし、試験的な営業運転ということで、ICE 1による運転となることも少なくなかった。
2017年春に特定区間で一部の車両に異常な振動が生じることが報道された。DBとSiemensはこの事実を認めた上で、安全性に問題はないとした。その後、車輪に改良が加えられた。

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Hamburg-Altonaで発車を待つICE 787

 2017年12月10日ダイヤ改正で、ICE 4は正式にデビューした。まずは5編成のICE 4 (9001-9003, 9005-9006編成)がICE-Linie 22 ((Kiel-) Hamburg – Hannover - Kassel-Wilhelmshöhe – Frankfurt – Frankfurt Flughafen – Mannheim – Stuttgart)とLinie 25 ((Kiel-) Hamburg – Hannover - Kassel-Wilhelmshöhe – Würzburg – Nürnberg – München)に投入され、ICE 4によって運行される列車も順次増加した。

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Frankfurt (M) Hbfに到着したICE 4

 2018年12月9日ダイヤ改正ではICE 4は25編成に増加し、運用区間はさらに拡大した。この改正では高速新線Erfurt – Nürnbergと高速新線Köln-Rhein/Mainでの運用も開始された。2019年1月現在の運用列車は以下の通りである。

ICE-Linie 11: Berlin Hbf – Leipzig - Erfurt - Frankfurt(M) – Stuttgart - München
ICE 593/594/692/693/694/695/697

ICE-Linie 22: (Kiel-) Hamburg – Hannover - Kassel-Wilhelmshöhe – Frankfurt (M) – Frankfurt (M) Flughafen – Mannheim – Stuttgart
ICE 573/574/575/576/973/1094

ICE-Linie 25: (Kiel-) Hamburg – Hannover - Kassel-Wilhelmshöhe – Würzburg – Nürnberg – München
ICE 581/582/786/787/788/881/882/885/888/981/1086

ICE-Linie 28: (Hamburg-) – Berlin – Leipzig – Nürnberg -Erfurt – München
ICE 500/501/502/503/504/505/506/507/508/509/602/603/907/909

ICE-Linie 30: Hamburg - Bremen – Münster – Essen –Düsseldorf – Köln
ICE 609/1028

ICE-Linie 42: (Hamburg-) Dortmund – Köln - Frankfurt (M) Flughafen – Stuttgart - München
ICE 514/515/610/611/612/613

 2018年6月以降、ICE 4の運用列車はさらに増加する予定である。
今後、ICE 4はドイツ国内だけでなく、周辺国にも直通することが計画されている。すでに2007年以降9004・9007編成がスイスでの試運転を行っており、2019年12月からICE 1のスイス直通運用をICE 4で置き換える予定である。また、9014編成がオーストリアでの試運転を行っている。

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Frankfurt (M) Hbfで発車を待つICE 4

<その他>
 従来、ICE用車両にはドイツの都市名が付けられていたが、ICE 4ではドイツに関連する人物名を付けることとなった。すでに2016年11月には宗教改革500周年を記念して、9006編成が“Martin Luther“と命名されていたが、2017年にはアンケート結果を元に、ICE 4に命名される25の人物名が選出された。その中にはアンネ・フランクの名前があったが、このことは鉄道で強制収容所へ送られた歴史を想起させ無神経である、との批判を浴びることとなった。結局、この計画は撤回された。代わりに、ICE 4には州名が付けられることとなり、2018年7月に9018編成が“Freistaat Bayern“、11月に9025編成が“Nordrhein-Westfalen“と命名された。

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9006編成はMartin Lutherと命名された

 ICE 4の塗装はこれまでのICEシリーズと同様、ライトグレー (RAL 7035)をベースに赤色Verkehrsrot (RAL 3020)、裾部はグレー (RAL 7039)となっているが、2018年2月に9012編成の帯が緑色となった。これは環境負荷を軽減していることをアピールするための企画であった。9012編成はすぐに赤帯に戻されたが、この企画が好評だったのか、2018年11月から9024編成が緑帯を纏っている。

<将来の計画>
 DBは当初ICE 4の導入でIC客車やICE 1・ICE 2を置き換えるとしていたが、最近になってIC客車210両のリニューアル計画、さらにICE 1のリニューアルと短編成化を発表しており、実際の置き換え計画は不透明な状況である。2030年までにはドイツ国内の主要駅には1時間2本以上のICEを設定するなどネットワークを更に増強する計画もあり、今後さらに追加発注される可能性もある。
 ICE 4はDBの新しいフラッグシップとして増備が進められ、まもなくドイツの長距離旅客輸送で中心的な役割を果たすようになることは間違いないであろう。

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<参考>
Dieter Eikhoff: ICE - Geschichte-Technik-Einsatz. Transpress, 2018
ICE 4 Daten und Fakten. Deutsche Bahn
ICE 4 Data Sheet. Siemens AG, 2016
Eisenbahn Kurier 各号
Eisenbahn Modellbahn 各号
Deutsche Bahnホームページ (www.bahn.de, www.deutschebahn.com)
Siemens Mobility ホームページ (www.siemens.com)
Railcolor News (railcolornews.com)
Railway Gazette (www.railwaygazette.com)
Railway Technology (www.railway-technology.com)
Drescheibe-Online (www.drehscheibe-online.de)
ICE-Treff (www.ice-treff.de)
www.elektrolok.de
Fernverkehrsseiten von Marcus Grahnert (www.grahnert.de)
Die schnellsten Züge der Welt (www.hochgeschwindigkeitszuege.com)
Wikipedia ドイツ語版
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レイアウトの改良と走り初め [鉄道模型 レイアウト]

 明けましておめでとうございます。今年も宜しくお願いします。
 今年は仕事も既に色々と予定があり、家族も増える予定で、動きの大きい1年になりそうだが、その中でもドイツ鉄道や鉄道模型を楽しんでいきたい。もちろん、新製品の発表も楽しみである。

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 秋からしばらく忙しい日が続いたが年末年始はようやく一段落、久しぶりに模型部屋に入り、掃除をしつつレイアウトに手を加えた。秋に新たに樹木が届いたので、元々植えてあった樹木も含めて新たに並べなおした。手前の直線沿いの樹木は背の高いものをなるべく並べた。これはオーバルの反対側とシーナリーを遮断する意味がある。さらに、Fallerのバラストシートを複線オーバルの中央に敷設する作業を進め、半周分の作業は終了した。

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 2019年の走り初めはICE 3と蒸機2種。

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 こういう風景を再現したくて、オーバルの手前を駅ではなく、森林を背景とした直線区間としたのである。
 電化区間だが、電化が進み始めた時代の姿と割り切れば、蒸気機関車を走らせるのも悪くない。重貨物機44形はウエザリング仕様、この重厚感はたまらない。

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 さらに、ドイツ生活を通じて最も好きになった蒸機、高速旅客機01.10形。

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 引き続き、少しずつでもレイアウトを進化させていきたい。
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ドバイ・デュッセルドルフ・クアラルンプールを巡った11月 [世界鉄道旅行記]

 9月のある日のこと、ドバイで開かれるミーティングに参加しませんか、という話が来た。中東はまだ一度も行ったことがないので興味はある。仕事も調整できそうなので、上司に相談したら面白そうだし是非行ってみたら、とのこと。
 11月15日、一日の仕事を終え、ミーエィングに参加した後、22時前に羽田空港へ。遅い時間だが、深夜便の利用客でターミナル内はにぎわっている、うどんとビールで遅めの夕食を済ませ、エミレーツ EK313便のB777-300に乗り込む。機内は見渡した限りではほぼ満席の様子、後で聞いたところでは比較的気温が低く過ごしやすいドバイへの観光はこの時期が人気があるとのことであった。

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 定刻の0時30分に出発した便は0時49分には離陸する。水平飛行に入り、ミールサービスが始まったのは午前2時過ぎ。この時間の食事が身体に良いとは思えないが、チキンをメインとする機内食を赤ワインとともに楽しむ。食事が終われば、あとは眠るだけである。狭いエコノミークラスの座席、いつも寝苦しいが、断続的に3~4時間程度は眠ることができた。搭乗した機材は比較的新しかったようで、機内エンターテインメント・システムも最新式、画面は大きいし、タッチパネルの感度も良好、プログラムも驚くほど充実している。郷に入らば・・・・ということで試しにBGMにアラブ音楽をかけたが、こちらは馴染めず、結局バッハとシューマンを聴く。

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 到着2時間ほど前に朝食のサービス、こちらもホットミールである。エコノミークラスでも上質のサービスを提供するとPRするエミレーツの真骨頂かもしれない。アフガニスタン上空を抜け、オマーン湾を超えるとドバイは近い。今まで縁のなかった地域だけに、マップに登場する都市名が新鮮である。山岳地帯から砂漠へと印象的な光景を眺めるうちに飛行機は着陸態勢に入る。一旦、ペルシャ湾に出て海側から進入、右にブルジュ・ハリファをはじめとする摩天楼を見ながら、現地時間午前7時12分にドバイ国際空港に着陸した。

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 A380をはじめ、エミレーツ自慢の大型機が並ぶターミナルには圧倒される。11時間のフライトを終え、機外に出ると、ターミナル内のスケールも大きい。そこを色々な民族の人が行き交い、広告にはアラブ文字が踊り、異国にきた気分を盛り上げてくれる。この雰囲気は私は好きである。

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 入国審査は比較的スムーズ、スーツケースもすぐに受け取ることができ、出口で迎えのタクシーに乗り込む。外は30度以上の暑さである。空港からホテルまでは10分程と近い。まだ朝早いが、部屋は抑えてもらってあり、少々待ったがチェックインできた。待たせたから、ということでアップグレードしてくれたようで、一人で使うのが躊躇われるような大きな部屋である。シャワーを浴びて一休みした後は、ミーティングが始まるまでの時間を利用し、ドバイメトロを乗りに行くことにする。
 ドバイメトロは2009年に開業し、現在は2路線、全長74.6kmの規模を誇る。三菱重工など日本のメーカーが開発・製造に大きな役割を果たし、車両も近畿車輌製である。ホテルからメトロ・グリーンラインのHealthCare Center駅までは暑い中を歩いて5分程、名前の通り、辺りには巨大な病院が立ち並ぶが、金曜日ということもあってか、不気味なほど人気がない。駅には小さな売店や、生絞りオレンジジュースの自動販売機が設けられている。自動改札の中央に友人ゲートがあり、一人の駅員が案内にあたっている。ドバイメトロは一般車両の他、女性子供専用区間、およびゴールドクラスと呼ばれる上級クラスがある。メトロはかなり混雑するということなので、不慣れな私は念のためゴールドクラスを買っておく。近代的なプラットホームにはホームドアが設けられている。5分程で列車が到着、ゴールドクラスに乗り込むと乗客は皆無である。

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 空いているし、せっかくだから他の車両を見ておこうと、隣の車両に移動するが、これが間違いのもと。気が付かなかったのだが、実はそこは女性子供専用区画だったのである、といってもここも乗客はいなかったのだが、一般車両との境界で係員が一人の乗客と話していて、その係員に、罰金を支払ってもらうから、ここで待っていなさい、とのこと。係員と話していた乗客も観光客でそれと知らずにこの区画に入り、罰金を支払っているようだ。次の駅で一気に乗客が乗り込んできたが、家族連れや観光客に関係なく、この区画に少しでも立ち入った男性に対して、係員は問答無用で罰金と告げられていた。何でも、キャンペーンを兼ねているらしい。結局、10人近くなった違反者はレッドラインとの接続駅である、次にブルジュマーン駅で全員下され、改札口まで連れていかれて、順番に罰金徴収。結局、120AED (約3700円)をクレジットカードで支払い、最後に女性専用区画に入ってはいけないことは理解したでしょう?と言われたところで、ようやく解放。20分以上のロスタイムとなった。
 気を取り直して、レッドラインに乗車し、ドバイモール駅へ向かう。レッドラインは列車本数が多いものの混んでおり、ゴールドクラスも満席であった。摩天楼の立ち並ぶ光景は壮観そのもの、ブルジュ・ハリファも次第に間近に迫ってくる。一方で外を歩いている人の姿は驚くほど少ない。最高50℃近くまで上がる土地柄ゆえ、街自体が外を歩くような設計になっていないのかもしれない。その代り、車内も建物の室内も冷房はよく効いていて、暑がりの私でも寒く感じるくらいであった。ドバイモール駅へは15分程で到着する。

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 ブルジュ・ハリファに昇るのは無理だとしても、ドバイモールくらいは見たかったが、先程の一件で時間の余裕はなくなった。すぐにモノレールで折り返し、ホテルへ戻る。

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 昼食の後はミーティングで缶詰、19時からの夕食の会場はテラスであった。この時間になると30度を切って涼しくなっており、乾いた心地良い風が吹いていた。ミーティング会場で偶然に再開した友人とホテルのバーでワイン、イスラム圏でアルコール類は高いというのに、二人でついワインを2本開けてしまった。
 翌11月17日も朝食の後はミーティングが続く。昼前に予定を終え、タクシーでドバイ国際空港へ。ここから帰国便・・・・ではなく、フランクフルト行EK047便に乗る。
 ドバイ行きが決まり予定を調整していた時のこと、よく考えたらドイツはドバイに近いではないか (日本よりは・・・・)、ということに気が付いた。上司に許可をもらって休暇を取り、ドバイの帰りにドイツに立ち寄ることにしたのである。しあもチェックイン直前にメールが届き、比較的リーズナブルな追加料金でアップデート可能とのことで、友人の勧めに従いビジネスクラスに変更してあるのだ。A380のビジネスクラスに登場する機会などそうそうないので、楽しみにしていた。

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 ターミナル内で時間をつぶした後、憧れの2階席に乗り込む。エコノミークラスとはっ別世界、フルフラットになる大きな座席にはミニバーやいくつもの収納が備えられている。席に着いたら、すかさずウエルカムドリンクのシャンパン。サービスに余念がない。

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 定刻に出発、もやのかかったドバイ市街を見ながら離陸し、飛行機は北西へと向かう。

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 しばらくして食事サービス。ドイツのリースリングワインにサーモンの前菜、そして2種の赤ワインと共にビーフステーキ。確かに美味しいが、特にステーキは町のレストランの方が美味しいだろうし、快適そのものだが、そもそもこういう世界に慣れすぎるのもなあ、というのが正直な感想。どこか貧乏性なのか。デザートに果物をもらって食事を終え、しばらくフルフラットで休んでみるが、エコノミークラスに乗り慣れた身にはあまり落ち着かない。ビジネスクラス後部にはミニバーもあり、ここのソファーから景色を眺めつつビールをさらに一杯。

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 飛行機はイラク上空からトルコへ抜け、もうヨーロッパに入っている。火は完全に沈み、夜になった。ドイツに入ると、フランクフルトは近い。現地時間18時09分、フランクフルト空港に着陸した。

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 約9か月ぶりのフランクフルト空港である。入国審査も荷物の受け取りもスムーズに済み、まずはSkyLineに乗って第1ターミナルに移動、ここでハンブルク在住の友人Mさんと合流する。30度以上のドバイから来ると、最高10度にもならないドイツは寒い。
 まだ、乗車予定のICEには時間があるが、空港長距離駅Frankfurt (M) Flughafen Fernbahnhofへ向かい、停車中のICE 4を撮影する。コンコースに戻って、スーパーで買い物を済ませた後は再びホームで発着するICEを撮影する。

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 20時25分発ICE は5分程遅れて到着、ICE 3、403形の2次車Tz 355編成” Tuttlingen”である。ICE 3は以前紹介した通り、順次更新工事が行われており、食堂車がBordBistroからBordRestaurantへ変更され、レストラン部が拡張されているが、この編成は更新前でレストラン部の席は少ない。それでも4人席に一人で座っている年配の男性に断って、相席ながら無事に席を確保できた。

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 空港駅を出発して、高速新線SFS Köln-Rhein/Mainを加速していくと、しばらくしてオーダーを取りに来たので、まずは生ビールを注文する。グラスで飲む生ビールはドイツ鉄度の旅の楽しみの一つ。夕食には、素朴な味だが、こういうドイツ料理はとても美味しい。さらにドイツワインを楽しんでいるうちに列車はLimburg Südを通過する。勾配やカーブが連続する高速新線を300km/hで走っても安定した乗り心地はいつもの通りである。

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 Montabauerを通過すると複線の反対側に転線し、スピードを落としていく。この辺りは10月○○日に発生した火災現場である。ICE 3のTz 326のうち、中間車403 126から火災が発生した。被害は避難時に2人が軽傷を負っただけで済んだが、当該車両は全焼し、軌道も大きく損傷した。原因は今のところ調査中だが、変圧器が主因と疑われているようだ。暗くて現場の様子はよく分からなかったが、しばらくして再び転線し、再び加速していく。Siegburg/Bonnを通過すると最高200km/hの改良新線区間である。DBは停車駅を絞り速達化した列車をICE-Sprinterと呼称しているが、この列車もその一つ。高速新線上の駅をすべて通過し、折り返しが必要なKöln Hbfの代わりにKöln Messe/Deutzに停車する。ドイツ第4の都市Kölnだけに、中央駅でなくとも降りる客は多く、車内は大分空いた。ちょうど、鉄道模型のイベントIMAが開催中のメッセ会場の横を抜け、最高200m/hで在来線区間を駆ける。ドイツに住んでいた2年弱の間、Köln-Düsseldorf-Duisburg-Essen-Dortmundを結ぶ幹線は最も行き来しただけにてもどこを走っているのが分かる。Langenfeldを過ぎると、もうDüsseldorf市内である。減速し、大きく右にカーブするとDüsseldorf Hbdf、10分程遅れて、21時45分の到着である。

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 駅構内のスーパーに立ち寄った後、S-Bahnで一駅のDüsseldorf-Wehrhahn駅へ。近くにできた新しいホテルにチェックインする。私はこのすぐ近くに住んでおり、ホテルが建っていく様を見ていたので、一度は泊まりたかったのである。最上階はバーになっていて大人気のようで、この時間でもエレベーターを待っている人がかなりいた。荷物を置いて、まずは近くのドイツレストランBrauereiausschank Frankenheimへ。ここはアルトビア Frankenheim Altの醸造所直営レストランで、家から近く料理もなかなか美味しいのでよく通っていたのである。久しぶりのアルトビアは最高である。

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 ホテルの部屋はフランスをテーマにしたモダンなデザインで、やや落ち着かない雰囲気であったが、快適であった。
 翌朝は暗いうちにホテルで朝食を済ませる。眺望が良く、住んでいたアパートはもちろん、Düsseldorf市内を一望できる。朝食なのにシャンパンや生ガキまで提供されていて、Mさんもすっかり気に入ったようで、Düsseldorf出張の際にはこのホテルを使うとのこと。

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 チェックアウトを済ませ、、すぐ近くのアパートまで散歩した後、Wherhahn駅へ。S-Bahnで一旦中央駅まで行き、コインロッカーにスーツケースを預けた後は再びS-Bahnで北へ向かい、Düsseldorf-Derendorfへ。この駅から10分程歩いたところにある私の通いなれたポイントで、しばらく撮影する。ただし、5度程度の気温でかなり寒く、無理はせず、近くのマクドナルドで休みながら1時間ほどで引き上げる。

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 時間の関係でタクシーを呼び、市の中心部にあるCafé Heinemannに立ち寄る。妻に頼まれており、ここでチョコレートをまとめ買いする。Berliner Alleeの停留所からは709系統のトラムに乗り、5分程でDüsseldorrf Hbfに戻る。

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 スーツケースを取り出し、ホームへ。ここから11時08分発München Hbf行ICE 625に乗車する。この列車はルフトハンザとドイツ鉄道が実施しているAIRail Serviceの対象で、LH3511便というルフトハンザの便名も付けられている。ICE 3、403形のTz 359 „Leverkusen“による8両編成である。先頭になるはずの1等ラウンジ席を予約してあったが、今日は編成が逆になっている。また、運転室との仕切りガラスもスモーク状態なので、空いている1等席に適当に座る。

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 列車はほぼ定刻に発車、短いDüsseldorf滞在もこれで終わりである。編成名の由来であるLeverkusenを通過し、Köln Mess/Deutzに停車する。ここでかなり乗客が増えたが、それでもまだ空席がある。旧西ドイツの首都だったBonnの郊外にあるSiegburg/Bonnにも停車し、さらに乗車がある。ここからは高速新線に入る。昨日も通過した火災事故現場付近は今日から複線運転に戻っているが、まだ徐行を要する。現場付近を過ぎると、まもなくMontabauerである。列車はさらにLimburg Südにも停車する。1時間に1本程度のICEは停車するとはいえ、駅周囲は建物がほとんどなく、静かだ。それでもある程度の乗車はある。Limburgの市街地の中心にあるHbfからFrankfurt (M) Hbfまでは約1時間かかるが、ICEだと直接ドイツ各地に向かうことができるだけに、一定の需要があるのだろう。Limburg Südを発車すると再び加速し、300km/hでラストスパート、2分程遅れた12時35分にFrankfurt (M) Flughafen Fernbahnhofに到着する。

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 ホームに降り立つと親友のSさんが待っていた。彼はドイツ鉄道で働き熱心なドイツ鉄道ファンである。ドイツに滞在していた時に何度か一緒に出掛けたし、家族ぐるみのつきあいで、帰国してからも頻繁に連絡を取り合っており、今日はわざわざ休暇を取ってくれたのである。久しぶりのドイツだから何でも付き合うというMさんとSさんの言葉に甘えて、スーツケースを預けた後、タクシーに乗り、空港から15kmほど、高速新線上にあるWeilbach付近の撮影ポイントへ。アウトバーンを200km/h近い速度で飛ばし、10分程で到着する。どうやら高速新線で人が立ち入ったようでICEに遅れが出ており、結果的に本来の予定よりも多くのICE 3をまとめて撮影することができた。運が良いと言って良いのだろうか。

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 14時20分頃まで撮影を楽しみ、田園の中を15分程歩いてWeilbachの市街地へ行き、ここからタクシーで空港に戻る。

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 15時過ぎには到着し、まずはチェックインを済ませる。あとはターミナル内のレストランに入り、出発まで早めの夕食を摂りつつ、ビールを酌み交わす。日本の鉄道が大好きなSさん、日本のローカル鉄道のこともよく知っており、Mさんが驚いていた。ドイツ鉄道について話すのも楽しいというものである。名残は尽きないが、16時半時過ぎに二人と別れ、出発ゲートへ進む。搭乗する羽田空港行LH 716便は、パイロットの目視点検でノーズギアから液体漏れが見つかり念のため部品交換を行ったそうで、定刻17時55分のところを30分程出発が遅れた。

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 LH716便はBoeing 747-8による運航である。ほぼ満席の機内で後方窓側に座る。離陸すると、まもなく安定飛行に入る。機内Wifiにつなげると、Sさんからメッセージが入る。彼の自宅があるSchweinfurtにREを乗り継いで向かっているようだが、この飛行機は彼を追い抜き、Schweinfurt上空をあっという間に過ぎる。

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 夕食は白ワインと赤ワインでポークカレーを選択。ワインをなみなみと注いでくれるのはルフトハンザの良いところである。食後はしばらくWifiを楽しむ。接続状況やコストパフォーマンスはANAやエミレーツよりも良い。

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 食後はできるだけ休むことにする。機内で寝るのはあまり得意ではないが、今回は疲れていたのか、いつも以上によく眠れて、目が覚めると到着3時間前となっていた。マップを見ると、南寄りのルートを飛んでいたようで中国上空であった。朝食が配られ、まもなく日本海上空へ。佐渡島から新潟県へ入るとまもなく高度を落としていき、11月19日13時30分頃に羽田空港に到着した。

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 20・21日と出勤し、22日今度は成田空港へ向かった。京成線の特急に揺られて1時間程で成田空港へ。まずは11時20分発SQ637便でまずはシンガポールへ飛ぶ。シンガポール空港を使うのは実に33年ぶりである。機材は最新鋭のBoeing 787-10である。

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 搭乗口の隣はDüsseldorf行のNH209便、あちらに乗りたくなるが、そうもいかない。出発便で混雑しているとのことで待たされたが、NH209便を追いかけるように離陸して南西へと進んでいく。

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 まずはスナックとビールのサービス、タイガービールは美味しい。約7時間のフライトの真中でランチのサービスがある。白ワインと共に食事を済ませる。

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 エンターテイメント・システムも充実しており、タッチパネルの反応も良好で、この辺りは定評のあるシンガポール航空だけのことはある。Wifiは接続は安定しているが、やや高価で容量も少なめ。それでもMさんとやり取りをする。彼はシンガポールで幼少期を過ごし、シンガポール航空をこよなく愛する航空マニア、いろいろと情報を教えてくれる。機窓からは東南アジアの景色が広がる。ティオマン島を通過し、マレー半島を右に見ながら、ジョホール州からインドネシア領のバタムビンタン島の上空を通過し、大きく旋回して東側から17時45分にシンガポールチャンギー国際空港に着陸する。

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 飛行機を降り、次にクアラルンプール行SQ118便に乗り換える。乗り換え時間は50分程しかないが、SQ118便の搭乗口までは徒歩で10分もかからず、余裕があった。実に便利な空港である。SQ118便はA350による運航である。すぐ後方にはルフトハンザのA380も止まっている。やはりあちらに乗りたくなるが、A350もなかなか魅力的である。

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 SQ118便は18時40分に出発、München行のA350もタキシングをはじめていた。まもなく日の入りの時間、暮れ行く東南アジアの光景も素晴らしい。クアルルンプールまでは1時間もかからない短距離フライト、ベルトサインが消えるとすぐに飲み物サービスがあり、オレンジジュースをもらう。飲み物が配り終える前に容器の回収が始まり、まもなく着陸態勢となる。19時40分にクアラルンプール国際空港に到着する。



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 マレーシアは入国審査がやや厳しいようで、時間がかかる。それでも特に問題なく済み、スーツケースも無事に受け取って、ターミナル地下へ。ここから空港鉄道で市内へ向かう。Express Rail Linkが運行する空港鉄道にはノンストップのKLIA Ekspresと KLIA Transitの2種があり、KLIA Ekspresに乗車する。車両はSiemens製のET425M形と中国中車長春軌道客車製Equater形の2種があり、いずれも連接式の4両編成の電車であり、最高160km/hで走る。この列車はEquater形による運行である。残念ながら、外は暗く、車窓風景は望めない。ターミナル駅KL Sentralには28分で到着する。

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 駅前にあるHilton Kuala Lumpurにチェックインする。あとは夕食、ビールの一杯でも飲みたいところだが、イスラム圏のマレーシアではアルコールを扱っていない店も少なくない。それでも駅近くの中華料理店でビールにありつけたのであった。

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 11月23日、朝から熱帯の美しい都市風景をホテルから眺めた後、コンベンションセンターKLCCで開催された学会に参加する。間近にそびえ立つツインタワーを眺めながら大いに刺激を受けた1日を終え、巨大ショッピングセンターに驚きながら、KLCC駅へ。街の巨大さと人の多さには驚くばかりである。

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 KLCCからは満員のLRTに乗る。列車は全自動運転、ホームドアも設けられており、3~4分ごとの高頻度運転であるにも関わらず、ほぼ満員の混雑である。印象としては大江戸線に近いが、地上に出て高架も走る。昔のマレーシアの鉄道のターミナルであるクアラルンプール駅を横に見て、KL Sentral駅に着く。

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 ホテルに一旦戻った後、屋台が立ち並ぶアロー通りに向かうべく、KLモノレールに乗る。2003年に開業したモノレールだが、LRTよりは大分古く感じる。やや揺れるが、利用客はやはり多い。Bukit Bintang駅で下車し、歩いて5分程のアロー通りへ。まだ早めの時間だが、人気のお店は混んできているようだ。ここで2店を梯子しながら、夕食を楽しみ、LRTを乗り継いでホテルへ戻った。

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 翌日は中華街で朝食を摂り、LRTで再びKLCCへ向かう。

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 午後まで学会に参加した後は、帰国前に空港鉄道を楽しむことにする。まずはLRTでKL Sentralへ戻り、空港鉄道の各駅停車KL Transitに乗車することにする。その前にホームでKL Ekspressに運用されるET425M形を撮影する。この電車はドイツ各地で活躍するSiemen製の425形をベースに開発され、機器もほぼ共通で最高160km/hの性能も同様である。ドイツ生活の間に何度も利用した馴染みのある425形とほぼ同型ということで、このET425M形をつぶさに観察したかったのである。前面形状はオリジナルよりスマートな印象だが、発車音は全く同じだ。

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 乗車するKL TransitはEquater形による運行、一駅目のBandar Tasik Selatanには8分程で到着する。

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 折り返しのKL Transitには念願のET425M形がやってきた。入線シーンを撮影した後は乗り心地と走行音を楽しむ。BGMがかかっている以外は、ドイツの425形そのものである。

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 KL Sentralで下車し、ホテルに立ち寄ってスーツケースを引き取った後、再び空港鉄道のKL Ekspressに乗車し、空港に向かう。車内はシートモケットのデザインこそ違うが、トイレや連接部のデザイン、座席配置などは425形と共通しており、ドイツの趣がそこかしこに感じられる。

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 発車するとマレーシアの在来線に相当するKTM Komuterとしばらく並走する、こちらは標準軌だが、向こうは狭軌である。市街地を抜け、中国製の電車を追い抜くと、スピードが上がり、最高160km/hの性能を発揮する。連接車独特の乗り心地が楽しい。車窓風景はドイツとは全く異なる熱帯雨林、これはこれで見応えがある。



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 国際空港KLIAには定刻に到着したが、時間に余裕があるので、そのままLCCが発着するターミナルに隣接するKLIA2まで乗り通し、折り返してKLIAで下車して、楽しい空港鉄道の旅を終えた。今回は時間がなかったが、次回はマレーシアの在来線の旅も楽しみたいものである。
 空港ターミナルは混雑し、雑然とした雰囲気である。土産にドリアンチョコを購入した後、チェックイン手続きを済ませたが、出発までは2時間以上ある。とはいえ、座る場所もあまりないので、出国審査を済ませ、制限エリア内に進む。

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 レストランで焼きそばを食べて小腹を満たし、さらにビールを一杯飲んで時間をつぶす。搭乗するのはシンガポール航空のSQ119便で、機材はA350である。シンガポールからの到着が15分程遅れ、慌ただしく搭乗したが、ドアクローズの後もなかなか動き出さない。すると機内放送が入り、2本の滑走路のうちの1本が閉鎖されており、混雑で遅延するとのことであった。結局、20時30分発のはずが、離陸できたのは22時過ぎであった。

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 飲物のサービスが終わると、まもなく着陸態勢、左の機窓にはシンガポールの美しい夜景が広がり、チャンギ国際空港に到着した。

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 飛行機を降りると、入国審査はすぐに終わり、スーツケースもすぐに受け取ることができた。飛行機を降りてわずか10分程、チャンギ空港の便利さには驚くばかりである。もう23時30分になろうとしているが、何とかシンガポールの街を少しでも見て、夕食を摂りたい。本当はモノレールを使うつもりだったが諦め、タクシーを拾う。市街地へは20分程、まずはマーライオンを見て、Mさんに勧められたレストラン「文東記」へ。美味しいチキンライスを楽しむことができた。ただ、時間の関係でビールを飲めなかったのは残念。再びタクシーに乗り空港近くのホテルにチェックインしたのは1時過ぎ、バーでドイツビールを買って長い1日を終えた。

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 翌朝は6時過ぎに起床、雨が降る中、タクシーで空港へ。搭乗手続きを済ませて、制限エリア内に進む。昨日に続きMさんの勧めに従い、フードストリートで朝食に豚ミンチ入り麺を食べる。ターミナル内は免税品販売店が充実しているのはもちろんだが、植物園まであり、乗り継ぎ客を飽きさせない工夫が感じさせる。さすがに評価の高い空港だけのことはある。

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 搭乗するのは成田空港経由ロサンゼルス行SQ12便で、Boeing 777-300による運航である。ほぼ定刻に出発、離陸の際にはA350を間近に眺めることができた。右にシンガポールの市街地をみて、大きく旋回、マレー半島を離れ北東へと飛ぶ。

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 機内サービスではスナックとタイガービールをもらった後、ランチ。エコノミークラスの機内食には大して期待しないが、この魚料理の機内食は驚くほど美味しい。パンもなかなか、さすがはシンガポール航空といったところである。

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 映画を見ているうちに台湾や沖縄を過ぎ、夕暮れ迫る成田空港には16時30分過ぎに到着、中東・ヨーロッパ・東南アジアを駆け巡った11月の旅もこれで終了、スカイライナーで自宅に戻った。

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ICE 3 (Märklin 37788)にESUサウンドデコーダーを搭載 [鉄道模型 Maerklin]

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 私が自宅でいつも走らせている模型は何といってもメルクリンのICE 3 (37788)である。サウンド付モデルで走行も安定しており、2編成揃えて楽しんでいるが、先日youtubeの動画で見つけたESUサウンドデコーダーの音が何とも素晴らしくて、1編成はデコーダーを交換することにした。といっても、私にはそんな技術はないので、いつも何かとお世話になっているmasoto-maerklinさんに相談。早速LokProgrammerを使って作業して頂き、本日届いた。

 まずは実物の音。


 そしてESUデコーダーに交換したICE 3


 使いやすいようにファンクションの順番まで入れ替えてもらい、このように素晴らしいサウンドを楽しめるようになった。masato-maerklinさんには感謝。この音を堪能したところで、この週末は実車に会いに行くことにしよう。

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Siemens製Vectron [ドイツ鉄道 電気機関車]

 VectronはSiemens Mobilityが開発した機関車で、共通のプラットフォームに基づいて製作されるが、需要に合わせて仕様を細かく調整できる。具体的には交流電機・直流電機・交直流電機・ディーゼル機関車のバージョンがあり、最高速度も160~200km/hで設定可能である。ドイツ国内に限らず、ヨーロッパ中の鉄道から採用され、ヨーロッパを訪れると猫を思わせる独特の顔を見かける機会は少なくない。模型も各社から様々なゲージで発売されている。JR浜松さんのブログでスイスのBLS仕様のVectronの模型を見たので、手持ちのVectronの写真を掲示したい。

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 私が最初に撮ったVecronはmgw Serviceに2016年9月にmgw Serviceに導入された交直流仕様の193 846である。S-BahnのDüsseldor-Rath駅で2017年2月18日に撮影した。この駅は貨物線に近接しており、そこをホッパー車を引いて通過した。この時期はオランダのNIAGにリースされていた時期で、オランダ方面への貨物列車ではないか、と推測している。

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 2017年8月2日にDüsseldorf-Garath駅で撮影したのはDüsseldorf Hbfからイタリア・Livornoに向かうカートレイン Autoreisezugである。DBは夜行列車と共にAutoreisezugの運行からも撤退したが、2017年から一部の列車をEuro-Express Sonderzüge GmbH & Co. KGが引き継ぎ、牽引はミュンヘンをベースとするLokomotionが担った。185形などと共に牽引機の任にあたったのがVectronである。2017年に導入された交直流機で、側面の帯は片側は青、反対側は赤となっているのが特徴である。

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 2017年9月8日にDüsseldorf Hbfで撮影したのはVerona Porta Nuovaに向かうカートレイン。Lokomotionに2017年5月に導入された193 775で、白地に赤帯の塗装となっている。

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 2018年1月17日にDüsseldorf Hbfで撮影したこのVectron。よく見るとパンタグラフがない。この247 901はディーゼルバージョンの初号機で、2010年に製作された。現在はPCW (Prüfcenter Wegberg-Wildenrath: Siemensの試験センター)の所属となっている。牽引するのはSiemensで製作されたMünchen U-BahnのC2形である。おそらく甲種回送であろう。

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 2018年1月20日にNürnberg Hbfで撮影した193 804は旅客列車を引いている。2012年に機関車リース会社Railpoolに導入され、2017年8月よりDB Regioにリースされた。この機関車は2017年12月から運転が開始されたNürnberg - Coburg - Sonneberg間のREの運用に就いている。この列車は高速新線を経由する関係で保安装置ETCSに対応する必要があり、DB Regioには対応する車両がなく、2階建て客車4両の前後にVectronが付くPP編成で運転されている。

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 最後はDB Cargoが導入した193 300である。Amsterdamに日帰り旅行に行った帰りのICEに乗った際、トラブルで国境駅Emmerichに臨時停車した。その際に、構内に停車しているところを撮った一枚である。DBはポーランド向けには早い時期から導入していたが、ドイツ国内の貨物部門には2017年12月から導入を開発した。交直流機60両が発注され、ドイツ国内だけでなく、オランダ・スイス・オーストリア・イタリアにも直通可能である。

 最初はあまり好きになれなかったVectronだが、この顔には何とも愛嬌が感じられる。今後も元気に活躍する姿を見たいものである。
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