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Berlin発München行ICE-Sprinter 定期1番列車に乗る [ドイツ鉄道 列車]

 12月10日ヨーロッパではダイヤ改正が行われ、高速新線Ebensfeld–Erfurtが開通した。これによりBerlin・München間の高速化プロジェクトVDE 8が完成し、両都市を4時間以内で結ぶ速達列車ICE-Sprinterが1日3往復設定された。ICE-Sprinterは朝6時・12時・18時にそれぞれの都市を出発するダイヤとなっているが、日曜日は朝の便の設定がなく、12時発の便が初便となる。10月17日のチケット発売に合わせて、Berlinを12時に発車するICE 1005の1等ラウンジ最前列を確保した。
 前々日から断続的に雪が降り寒い中、12月10日朝6時前に出発し、自宅近くの停留所からバスに乗る。Düsseldorf空港までは20分程である。まだ朝早いとはいえ、Eurowingsのチェックインカウンターは長蛇の列だったが、無事にチェックインを済ませ、セキュリティーチェックを抜けて搭乗口へ。Berlin行EW9050便はバス接続である。A320の搭乗率は8割程度であろうか。

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 定刻の7時25分より15分程遅れて、飛行機は動き出す。滑走路に向かう途中一旦停止し、除雪作業を受け、離陸したのは8時前であった。そろそろ日の出の時間、明るくなってくると地上は一面雪景色でる。Eurowingsは3種類の運賃が設定されており、私の買った真中の運転だと座席指定ができ、スナックと飲み物が付く。コーヒーとチーズのサンドイッチで朝食とする。ベルリンまでの飛行時間はわずか55分、3層の雲を抜けると、窓からはベルリンタワーや大聖堂などアレクサンダー広場が見えた。9時前にBerlin Tegel空港に着陸する。

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 Tegel空港ターミナルは非常にコンパクトな造りで、すぐにバスに乗るこおがある。Berlin Hbfまでは20分あまりで着く。Berlinは寒いがDüsseldorfと違って晴れている。時間があるので、駅構内を散歩しつつ、発着する列車を撮る。ちょうど、Frankfurt (M)に向かう旧Metropolitan編成のICEが入線していた。

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 時期が時期だけに駅構内はクリスマスの装飾が施されている。ダイヤ改正をPRするブースも設けられ、早速パンフレットや記念品のICEがデザインされたクリスマツリー飾りをもらった。

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 10時45分頃になり、ICE 1005の始発駅であるBerlin-Gesundbrunnen駅に向かうことにする。30分毎に運転されるREに乗るとわずか4分で着くが、S-Bahnを乗り着いて向かうことにする。しかし、Hbfから隣のFriedlichstraße駅まで行くまでは良かったが、ここでの乗り換えで反対方向の列車に乗ってしまった。幸いにも途中で気が付いたが、Berlin-Gesundbrunnenに着いた時には11時半になっていた。時間に余裕をもって行動して幸いであった。
 5番線ホームにはICE 1005が既に入線していた。ICE-Sprinterは新しく開業した高速新線の保安システムETCS Level 2に対応するICE 3 (403形)の更新車が用いられる。今日は8両編成 (Tz 331編成)での運転で、先頭から2両が1等車、続いて2等車、食堂車、2等車4両と続く。この編成は8日に開催された開業記念式典に合わせて、プレス向け特別列車に充当された。その際の関係者の署名が入った装飾が最後尾には残っており、自分の名前を書き入れるファンの姿もあった。

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2等車

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食堂車

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1等車

 数人の鉄道ファンがICEにカメラを向けているが、新しい列車にしては落ち着いた雰囲気である。まだ乗客は少ないが、次の中央駅から乗車する人が多いのであろう。指定された1等車ラウンジに落ち着く。

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 11時54分定刻に列車は発車する。すぐに地下にもぐり、Berlin Hbfの地下にある1番線ホームに到着する。ホームには多くの乗客が待っており、ここで列車の座席はほぼ埋まった。一見して鉄道ファンと分かる乗客も少なくないようだ。車内放送では今日は全ての座席の指定券が売り切れており、臨時列車が運転されるので、そちらを利用するように、との案内を繰り返している。

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 12時05分に発車、ここで女性の車掌が“Herzlich willkommen zu dem ersten planmäßigen ICE-Sprinter nach München“ 「ミュンヘン行ICE-Sprinterの定期1番列車にようこそ」と話したのが、唯一の初列車らしいところであった。地下区間を抜けると、Berlin-Südkreuzにも停車する。ここでも一定の乗車がある。

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 12時11分に発車すると車掌が検札に回ってくる。程なくして列車は200km走行区間に入る。ドイツは通常右側通行だが、Jüterbog付近で転線し、しばらく左側を走り、近距離列車を抜くと再び右側に戻る。複線区間でも2線を柔軟に用いるのはドイツらしい点である。ルターゆかりの町で、宗教改革500周年に沸いたLutherstadt Wittenbergも通過し、列車は200km/h程を維持し、一路南西へ向かう。ICE 3の更新車はICE 4と同じ座席が用いられている。2等席の座り心地は必ずしも評判が良くないよいだが、1等席は堅めながら体にフィットし、なかなか快適である。また車内各所に情報案内用液晶ディスプレイが設けられ、前面展望を楽しみながら速度を確認できるのも楽しい。

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 BittenfeldでLeipzig方面の路線が左に分岐していく。Berlin – München間のICEの大半はLeipzigを経由するが、速達を目的とするICE-SprinterはここからHalleに直接向かう。Halleの手前で一旦信号停車、どうやら対向列車を待ったようだ。Halle Hbfには6分遅れで到着するとの案内が流れたが、思ったよりも早く動きだし、3分遅れで13時19分に到着する。

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 Halle Hbfを出発、Halle-Ammendorfを通過するとErfurtまで高速新線を走る。この高速新線は高速化プロジェクトVDE 8.2として建設され、2015年12月に開業したばかりの新しい路線である。最高300km/hに対応しており、ICE 3の性能を活かせる区間でもある。Erfurtまでは106kmの距離があるが、30分もかからず、Erfurt Hbfには13時47分に着く。ホームに降りてみると、雪が舞っている。

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 ここでも乗車が多く、一見して鉄道ファンも分かる乗客も目立った。といっても、皆乗り心地を楽しむのが目的のようで、談笑しながら座席で寛いでいた。開業直後ということもあり、この駅で運転室にサポートの技術者も乗り込んだ。
 2分遅れの13時49分に発車した列車はEisenach方面の在来線と分かれ、いよいよ今回新たに開通した高速新線に入る。ダイヤ改正までICEはHalleからJena・Saalfeldを経由しBanbergへ抜けるSaalbahnを通っていたが、この区間は曲線が連続し、高速化のネックになっていた。新たな高速新線は高速化プロジェクトVDE 8.1としてErfur – Ebenfeld 107kmに建設され、最高300km/hにも対応している。車窓は雪一色、特にTüringer Waldと呼ばれる森林地帯は雪が深く、視界もそれほど良くはなかったが、ICEは300km/hに走る。この高速新線では貨物列車の運行も行うため、待避線が随所に設けられている点が挙げられる。ただ、この日は貨物列車の姿は見なかった、日曜日ということもあるのかもしれない。

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 南に進むに連れ、トンネルが多くなる。この路線には全長7391mのSilberbergトンネル、8314mのBleßbergトンネルなど長大トンネルも存在する。列車は280~300km/hで快調に走る。Rödentalの手前でCoburgへの路線が分岐する。この路線は再び高速新線に合流し、Coburgに停車するICEも設定されている。また、このダイヤ改正からNürnbergからこの高速新線を通ってCoburgを経由しSonnebergを結ぶRE „Franken-Thüringen-Express“が2時間間隔で新設され、Coburgまでの所要時間を30分短縮した。ただ、高速新線に採用された保安装置ETCS Level 2にDB Regioの動力車や制御客車は対応しておらず、結果的にリースで導入された最新型のSiemens製電機Vectron2両の間に2階建客車を挟んだPP編成という贅沢な編成での運行となっているようだ。Coburgからの路線が合流する辺りから、最高速度は250km/hとなる。まもなく107kmの高速新線は終了、30分もかからず高速新線区間を駆け抜けたことになる。ここからはSaalfeld・Lichtenfelsを経由してきた在来線と並行して走り、最高速度は160km/hに抑えられる。まもなく、Bambergを通過する。

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 最高160km/h。高速新線を走っていた後ではどうにも遅く感じてしまうが、どうやら時間通りには走っている。将来的には最高230km/hへの高速化計画もあるようである。外は吹雪いており、雪もかなり積もっている。Würzburgからの幹線と合流しFürthを通過する頃には減速、定刻の14時58分にNürnberg Hbfに到着する。ここまでBerlin Hbfから3時間弱、以前NürnbergからHalleまでICEに乗った際に、この区間だけで3時間半かかり長く感じたことを考えれば、本当に速くなったものである。ここで降車する乗客が多かったが、逆に乗車も多く、列車は相変わらず座席は埋まった状態である。

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 15時01分に発車する。バイエルン州に入って雪は一段と深くあったようだ。ここからIngolstadtまでは再び最高300km/hの高速新線に入るが、列車は160km/h止まり。どうやら最高制限速度が制限されているようだ。途中駅のAllesbergとIngolstadtの手前で2回の信号停車もあり、列車は徐々に遅れていく。

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 係員が飲み物や食べ物の注文を取りに来たので、新線開業祝いとしゃれこんでゼクトを注文する。ちゃんとゼクト用のグラスを用意してくれるのは嬉しい。しかし、Ingolstadtの手前のカーブで一時停止し、再び発車した際にテーブルから瓶が滑り落ちてしまい、半分ほどしか飲めなかったのは残念であった。

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 Ingolstadtからは最高200m/hの改良新線区間だが、やはり160km/hでの走行が続いたがMünchenに近づいたところで200km/hで走る。Augsburg方面からの幹線と合流すると、もうMünchen市街、左右をヤードやS-Bahnの路線に挟まれてゆっくりと走り、定刻より25分遅れの16時28分にMünchen Hbfに到着した。最後の最後に遅れたのは残念であったが、それでもBerlinからMünchenまでの時間短縮を定期1番列車で実感できたのは何よりも嬉しいことであった。

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 なお、München発Berlin行のICE-Sprinter初列車ICE 1004は車両で保安装置ETCSのトラブルが発生し、新規開業した高速新線ではなく、Würzburg・Fulda経由で運転され、Erfurtには2時間半遅れで到着、しかもErfurtで運転を打ち切られ、ErfurtからBerlinまで代替列車に乗り換えを要したそうだ。ICE 1004とICE 1005のどちらに乗るか散々迷ったのだが、結果的にこのICE 1005を選択したのは幸運であった。それにしてもETCSのトラブルは12月8日のプレス向け列車でも起こっており、安定走行を望みたいところである。ICE 1005が車庫へ引き上げていくのを見送った後は、駅を発着する列車を少し撮影する。

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 朝食は飛行機で出された小さなサンドイッチ、昼食もまともに食べられなかったので、構内のフードコートでWeisswurstを頬張り、空腹を満たす。先程通ってきたNüernberg - Ingolstadt – Münchenは人身事故があったようで列車が運行できなくなったようだ。雪の影響もあり、多くの列車で大幅な遅延や運休も発生している。Düsseldorfへの復路は飛行機かICEかかなり迷った末、飛行機を選択していたが、Düsseldorf 方面のICEが軒並み1時間以上遅れているところをみると、結果的には正解であった。
 17時50分頃、Berlinへ向かうICE-Sprinter、ICE 1000が入線してきた。先程乗ったICE 1005に使用されていたTz 331編成がそのまま折り返すようだ。先頭の連結器カバーは相変わらず開けっ放しである。ちょうど、この列車に乗るという友人に偶然会い、言葉を交わして別れた。

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 München空港へ向かうことにする。空港へはS-BahnのS1またはS8系統でアクセスできるが、S1系統は動いているものの、S8系統は止まっているようだ。そこでリムジンバスを使ってみることにした。リムジンバスは所要45分でS-Bahnとほぼ同等で、料金も11ユーロとあまり変わらない。18時のバスは空いており、座席もなかなか快適である。アウトバーンを順調に走り、時間通りに空港に着く。

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 21時30分発LufthansaのLH2024便の搭乗手続きを済ませる。第1ターミナルと第2ターミナルの間の空間ではクリスマスマーケットが開催中で、アイススケートリンクまで設けられており、賑わっている。私は空港内の醸造所兼レストランのAirbräuへ。こ知らも混んでいたが、待つこともなく入店できた。FliegerQuell(ヘレス)とKumulus(ヴァイスビア)、Jetstream(ピルスナー)と3種のビールと共に七面鳥のシュニッツェルで夕食とする。

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 20時過ぎにはセキュリティーエリアに入り、搭乗口近くで飛行機を待つ。妻からDüsseldorfは日中大雪だったと聞いており、Düsseldorf空港も4時間閉鎖されていたそうだ。München空港からの出発便も運休や欠航が相次いでいたが、幸いにもLH2024便は無事に飛ぶとのことである。折り返し整備と接続便を待ったせいか、最終的には30分遅れの出発となったが、無事に離陸する。アルコールを含めた飲み物とレーブクーヘンが全員にサービスされるのはLCCとの違いであろう。到着直前にかなり強い揺れもあったが、23時過ぎに無事に着陸した。

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 もう夜も遅くなり、バスもちょうど行ってしまったので、タクシーに乗る。道路が空いていたこともあり、わずか10分で自宅に着いた。
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コメント 6

abe

お疲れ様でした。いい思い出の弾丸でしたねw
by abe (2017-12-13 19:54) 

ろめお08

こんばんは。
日曜日は午後から天候も荒れ模様で飛行機も欠航が相次いだようですが、無事一番列車が最後まで運行し、飛行機も無事飛んでよかったですね。
私はミュンヘン中央駅でちょうどその前日にいろいろな列車撮影していました(笑)
by ろめお08 (2017-12-14 05:03) 

HUH

abeさん
有難うございます。乗る分にはケルン・ラインマイン新線の方が楽しいですけど、こういう列車に乗車できたのは良い思い出になりそうです。
by HUH (2017-12-14 05:14) 

HUH

ろめお08さん
コメントを有難うございます。いつも楽しく拝見しています。日曜日は本当に運が良かったです。ミュンヘンは発着する列車が多彩で楽しいですね。ただ、頭端式の駅だけに、ホーム間の移動が大変で体力がつきそうですね(笑)
今後も宜しくお願いします。
by HUH (2017-12-14 05:50) 

まおパパ

お疲れ様でした。& 一番列車、おめでとうございました!
ベルリンを12月7日に発ってしまったのは、とても勿体なかったようです。ただ、11月27日から渡欧していたので、12月11日までドイツに居ると、2週間を超える出張となり、ちょっとやり過ぎということになりそう。

このような歴史的な場面に遭遇できるチャンスがありながら、逃してしまったのは惜しいですが、HUHさんのレポートを読めて、体験したような気分になれました。羨ましい限りですが、また、できることなら今度はドイツでお目にかかりたいものです!
by まおパパ (2017-12-17 07:26) 

HUH

まおパパさん
コメントを有難うございます、そして出張もお疲れ様でした。ご一緒出来たら楽しいところでしたが、やはりお仕事での渡欧ですから。
是非またお会いしたいですね。帰国まであと2か月あまりしかないのがつくづく残念ですが。
by HUH (2017-12-18 17:53) 

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