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ドイツ・スイス鉄道旅行 2011-12 ブログトップ
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1月2日 Frankfurt (M) → Köln → Frankfurt (M) → Tokyo [ドイツ・スイス鉄道旅行 2011-12]

 今日は帰国する日である。朝6時半に起床し、朝食を済ませる。ドイツのホテルの豪華な朝食もこれで最後である。8時前にチャックアウトする。日の出前で外はまだ暗い。昨日のうちにスーツケースはルフトハンザのカウンターに預けてしまったので、リュックサック1個と身軽に行動できる。
 目の前のFrankfurt Main Hbfの構内に入り7番線ホームに行くと、まもなく乗車する予定の8時10分発ICE 822 München Hbf発Essen Hbf行が入線してきた。ICE 3、403形の8両編成 (Tz 325 “Ravensburg” )である。今日は昼過ぎの航空便に搭乗予定だが、それまでに最後の乗り鉄を楽しむのである。

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 美しいホーム屋根を背景に停車するICE 3が何とも美しい。

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 先頭の29号車のラウンジに乗り込む。まだ外が暗いため、運転室との仕切りはスモークで、前面からの展望は期待できないが、ガラガラの車内でラウンジを独占できるので、このままゆっくりすることにする。

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 8時10分定刻に発車、マイン川を渡ってFrankfurt Stadionを通過し、12分でFrankfurt (M) Flughafen Fernbf.に着く。まだ朝早いため、空港駅での乗車も少なく空いたまま8時25分に発車、高速新線区間に入り、列車は最高300km/hで走り抜ける。
 外はどんよりと曇り、雨も混じる。時々砂を撒く音も響くが、快調な走りで揺れは少ない。車掌が検札や飲み物の注文取り、チョコレート配布に来る以外は静かだ。無線LANサービスを利用してメールの確認などをしているうちに列車はLimburg Süd・Montabaurを通過する。Sieburg/Bonnを通過すると最高200km/hの改良新線区間、Köln Trimbornstrasseを通過すると転線して本線と別れて地上を下り、9時14分定刻にKöln Messe.Deutzの11番線に到着する。この列車はKöln Hbfに停車せず、このままDüsseldorf・Essenへと向かうのである。私はここで下車する。

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 高架ホームに移動すると、すぐにS-Bahnが入線してきた。423形である。ライン川の対岸にあるKöln Hbfへはわずか3分である。到着後、駅構内の本屋に行く。ここは鉄道コーナーが非常に充実しており、お土産も兼ねて、いろいろと購入する。
 9時37分発のS-Bahnに乗車、今度は143形牽引するx-Wagenである。x-wagenのS-Bahnは当初の計画ではそろそろ引退するはずであったが、車両調達計画が変更され、もう少し生き残ることとなっている。車内はさすがに古さを感じさせ、ドイツのこの手の車両にありがちな異臭が漂っているが、それでもこの列車に乗れるのは嬉しい頃である。

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 Köln Messe.Deutzで下車し、再び11番線ホームに向かう。9時45分にICE 121 Amsterdam CS発Frankfurt Main Hbf行が入線してきた。実はこの1本後のICEの座席指定券も持っているのだが、空港に早く着いた方が安心というわけで、予定下り速い列車に乗車することにしたのだ。編成はICE 3Mの8両編成 (Tz 4601)、国際線用406形のトップナンバー編成である。
 先頭の21号車2等車のラウンジ席が空席となっていたので、ここに腰を下ろす。今回は仕切りも透明で、前面展望が楽しめそうだ。
 9時50分に発車、定刻より5分遅れである。この列車もFrankfurt Flughafen Fernbahonfまでノンストップである。改良新線区間に入ると200km/hで軽やかに走り、Sieburg/Bonnを通過すると高速新線区間となって250km./h、さらに300km/hへと加速していく。
 先程より雨が幾分か強くなったようだが、それをもろともせず、勾配やカーブを高速で走り抜ける様は迫力がある。私が座っている17番席から通路を挟んで左隣の13番席も空席だったが、時々後ろから乗客がやって座り、前面展望を楽しんでいる、私のように居座る人はあまりいないが、すでにICE 3の展望席など珍しくはないとはいえ、やはり興味をひくのだろう。



 Montabaur、Limburg Südを通過し、マイン川を渡るころに減速、正面に空港駅直上に作られた巨大な複合施設SQUAREが見え、ほぼ遅延を回復して、10時35分にFrankfurt Main Flughafen Fernbahnhofに到着する。

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 Frankfurt Main Hbfに向けて最後の区間に踏み出していくICE 121を見送った後も、まだ時間があるので、しばらくICEを撮影することとする。

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ICE 1

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ICE 3



 撮影を終え、これでドイツ鉄道とはしばしの別れとなる。コンコースに上がり、散歩しながらSQUAREの様子をしばらく眺めたところで、空港のターミナル1へ。昨日と変わってかなりの混雑であるが、既に出発手続きを済んでいるので気が楽である。まだ時間に余裕があるので、カフェで名残のビールを。日本でもよく見かけるBitburgerである。これが何とも美味しくて、ついもう一杯。

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 出発まで1時間半あまりとなったので、そろそろ出国審査に進む。その前にリュックサックの中をチェックすると、赤ワインのミニボトルが1本。そうだった、CNLのウエルカムドリンクを飲みきれず、残しておいたのだった。液体が持ち込めないので、これは廃棄しなければならないが、それも勿体ない。そこでボトルの半分くらいを味見を兼ねてラッパ飲み、これが案外美味しい。といっても全部飲むと酔いが回りすぎて搭乗を止められかねないので、惜しいが残りは捨てる。手荷物検査で少し行列したが、あとはスイスイと手続きが済む。シャルルドゴール空港よりもずっとスムーズである。
 早めに来たこともあり、搭乗口の前は搭乗客の姿はまばらであったが、搭乗するLH 710便は既に駐機していた。機材はエアバスA380-800、レジはD-AIMD、Lufthansaが受領した4機目のA380で、愛称は”Tokio 東京”である。これまでLufthansaはドイツの都市名を機材の愛称にしていたが、A380はルフトハンザ・グループの拠点空港や就航都市としている。したがって”Frankfurt am Main”、”München”、”Berlin”の他にも”Zürich”、”Wien”、さらには”北京”、”Johanesburg”、”New York”などの愛称もある。

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 13時15分頃に搭乗開始、ルフトハンザのA380はアッパーデッキがファースト・ビジネスクラスのみとなり、エコノミークラスとは搭乗口が完全に分けられている。私はエコノミークラスの後方、後ろから2列目の左窓側93Aに座る。A380も機内に入ると特別に広いという印象はない。シートは3+4+3列配置で、特に従来に比べ広くなったという印象はない。1月3日成田着の便だけに機内はほぼ満員の様子だ。さりげなくクリスマスの飾りつけをされているのが良い。

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 航空会社各社が全クラスにシートテレビを早くから採用していた中で、ルフトハンザは導入が遅れていたが、遅ればせながらA380ではようやくエコノミークラスにもシートテレビが付いた。尾翼からの視点はなかなか面白い。

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 機内が落ち着いたところで、13時35分プッシュバック、エンジンをスタートし滑走路へと向かう。特に混雑もないようで、13時45分離陸。エンジン音が大きくなっても、従来機よりはかなり静かである。しかし、A380はなかなか高度が上がっていかず、まるで失速するような錯覚に襲われ、心臓に悪い。
 飛行機はマインツ方面へ離陸し、大きく右に旋回する。旋回中にはるか彼方にREが走っているのが見える。まもなく雲の中に入り、ドイツの光景を楽しめるのもここまでとなる。

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 シートベルトサインが消え、機内が何となく落ち着いたところで、おしぼりの配布の後で、まずはドリンクとスナック。ここは当然ビールである。食事はビーフを選択、一緒に白ワインをもらう。一時気流の悪いところを通過したためサービスが中断したが、すぐに再開。エンジン音も小さく、快適なフライトが続く。

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 食事が終わったら、あとはシートテレビを楽しむことにする。ドイツのキャリアだけあって、映画だけでなく、クラシック音楽のチャンネルも充実している。その中で、ティーレマン指揮ドレスデン国立歌劇場管弦楽団のリストの演奏会の映像、さらにサッカー番組などを見ているうちに、それなりに時間も過ぎる。しかし、それでもシベリアの半分にも達しない。いつもながら、この長さが辛い。本当は眠れたら良いのだが、ドイツ時間に慣れた後では機内が暗くなってもそうそう眠気は起きず、うつらうつらしても、すぐに目が覚めてしまう。



 シートテレビのフライトインフォメーションはCGを駆使して、多彩な視点から位置情報を示し秀逸である。これがあるのあが、救いと言えば救いだ。日本海に出て、そろそろ外が明るくなった頃、朝食のサービスがある。まもなく、7時06分に日の出を迎えた。

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 7時40分頃、ようやく本州に上陸、着陸態勢に入り太平洋に一度出て、右に大きく旋回、8時15分に成田空港に着陸、定刻より20分ほど早い。8時24分にスポットイン、約12時間の長いフライトを終えた。朝の日光がまぶしい中、フランクフルトへの出発準備が進むA380を眺める。

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 入国審査を通過。京成スカイライナーに乗り、短いながらも充実したドイツの旅を終えたのであった。

1月1日 Frankfurt (M) → Göttingen → Frankfurt (M) [ドイツ・スイス鉄道旅行 2011-12]

 Frankfurt Main Hbfの駅の真横にあるInterCity Hotelにチャックインし、スーツケースを置いて一休みする。ドイツの冬の日照時間は短く、もう日は傾き始めているので、撮影には厳しい。ここからは乗り鉄を楽しむことにする。Frankfurt Main Hbfに戻ると、Konstanzを10時06分に発車し、終点Greiswaldへ22時53分に到着するドイツ有数の長距離列車、IC 2370は既に入線していた。制御客車を先頭に、後ろから101 080が押す典型的なIC編成である。客車の隣に1両のみ連結された1等コンパートメント車に乗車する。

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 指定されたコンパートメントに入ると、年配の女性が一人。しかも私の指定された順方向の窓側に座っている。そこで、進行方向とは逆向きの窓側に座る。女性から、進行方向が良いからこちらに座っているけど、この席の指定券を持っているんでしょうから、代わりましょうか?と英語で尋ねられるが、反対方向でも全く気にしないから、このままで良いですよ、と答えておく。ドイツでは進行方向が変わることも多く、また転換座席もあまりないことから、座る方向にこだわる人はあまりいないと勝手に思っていたが、やはり気にする人は気にするのだ。個人的には、進行方向と反対側に座ると、列車のスピード感が背中に感じられて、それはそれで好きなのだが。
 IC 2370は14時52分定刻にFrankfurt Main Hbfに発車、すぐに北へと大きくカーブする。Frankfurt-Westを通過すると、複線区間となり北東へと進路を向ける。ここはS-Bahn S6と線路を共用しているが、複々線化される予定のようだ。Hanauからの路線が合流すると、まもなくFriedbergに到着する。Frankfurt Hfからは22分、ここがS6系統の終点でもある。

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 Friedbergを出発すると、列車は北へと向かう。車窓にはのどかな田園風景である。Frankfurt MainからGiessen経由でKasselへと向かうこのMain-Weser-Bahnはメインルートではないが、最高160km/h走行が可能である。どんよりとした曇り空の下、列車は軽やかに北上していく。
 のどが渇いたので、席を立って隣のBordBistroへ行き、ビールを調達。Becksの瓶ビールだが、ちゃんとグラスも付けてくれるのが嬉しい。
 Siegenからの路線が合流し、引退間近の110形を横目に、15時33分にGiessenに到着する。Giessenでの下車は多く、同室の女性も降りて行ったが、乗車も多く、列車はむしろ混んだようだ。

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 Giessenを出発するとさらに北へ。外はすっかり暗くなってしまった。

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 15時49分にMarburgに到着する。

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 ここを出発すると、Cölbeの先に大きく右にカーブし、東へと進路を変える。16時13分にTreysaに到着、Marburgに続き、少しづつ乗客を増やし、Frankfurt Mainを出た時より乗客は増えたようだ。
 日が完全に沈んで外はすっかり暗くなってしまい、車窓風景はのぞめなくなった、列車は北東へとひた走る。いつの間にかうつらうつらしてしまった、目を覚ますと列車は減速しており、高速新線と合流して、まもなくKassel-Willhelmshöheに到着、16時53分である。
 Kassel-Willhelmshöheを出発すると高速新線区間、ICも200km/hで飛ばす。この区間はMündener Tunnel (10,525m)、Rauheberg Tunnel (5,210m)、Mackenrodt Tunnel (849m)、Endelskamp Tunnel (673m)、Leinbusch Tunnel (1,740m)とトンネルが続き、トンネル区間が終わったらまもなく減速、Eichenbergからの路線と合流するとGöttingenに到着する、17時15分である。

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 大学の街Göttingenには観光ポイントも点在するが、残念ながら今日はこのまま折り返す。一度コンコースに降りて売店でコーラ・ライトを購入し、再びホームへ。Alstom製Cordia Lintの648形を撮影しながら、Frankfurt Mainへ向かうICEを待つ。

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 101形の牽引するIC 1995を見送った後、17時53分にBerlin Ostbahnhof発München Hbf行のICE 693が入線してきた。編成はICE 1 (Tz 117 2Hof”)である。Frankfurt MainへはIC 1995が先着するのだが、わざわざこの列車を選んだのは、今回のドイツ旅行の最後の夕御飯をBordRestaurauntで済ませるためである。

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 乗車すると、大半の席が埋まっていたが、1等車に空席を見つけることができた。スーツケースを置き、コートを脱ぐ。17時55分定刻に発車したところで、すぐにBordRestaurantに向かう。テーブルはすべて埋まっていたが、新聞を読みながら4人用テーブルを占領している男性に相席させてもらう。
 まずはビール、Becks Pilsを注文、食事は”Rinderroulade” (Beef olive”の赤ワインソース)とミニサラダを注文する。ビールは一気に飲み干してしまい、続けて赤ワインのミニボトルを追加注文。車窓が真っ暗なのは残念だが、雰囲気の良いICE 1の食堂車でほろ酔い加減での夕食、良い気分だ。料理もレンジで温めただけのものだが、味の方はなかなか。これなら十分に満足できる。こういう一時をゆっくり楽しめるのはICE 1の魅力であろう。

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 ICEは最高250km/hで高速新線をひた走り、Kassel-Willhelmshöhe・Fuldaを経て在来線に入っていた。テーブルで会計を済ませ、自席に戻る。一日の疲れと酔いが回ったのか、再び居眠り。気が付いたら、Haunau Hbfに到着していた。
 Haunauを出発すると、Offenbachを通過し、日中に撮影していた場所を通って、まもなく減速する。Frankfurt Südを通過してマイン川を渡ると、まもなく19時44分にFrankfurt Main Hbfに到着する。

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 折り返してMünchenへと向かうICEを見送り、ホームの手前のお土産店であれこれとお土産を買ったところでホテルへ戻る。ここで荷物を整理し、最低限のものを残して、すべてスーツケースに詰め込む。再び駅に戻って、20番線へ。既にSaarbrücken行のRE 3316は入線済みである。車両は612形である。振子式気動車としてドイツの各地で活躍する612形だが、実はこれが初乗車である。

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 ガラガラの車内の最前部に座る。20時25分に発車した列車は、軽やかにディーゼルエンジンを響かせる。といっても、スピードはそれほど上がらない。わずか10分でフランクフルト空港の第1ターミナル地下にあるFrankfurt Main Flughafen Regionalbahnhofに到着する。以前はICも発着したとはいえ、Regionalbahnhofは2面3線と狭く、何となく狭くて、古さを感じさせる。しかし、Fernbahnhofに比べて、空港ターミナルには圧倒的に近い。

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 20時半過ぎとあって、空港ターミナル内は人影もまばらで、ルフトハンザのチャックイン・カウンターもガラガラである。ここで、明日のフライトに向けてのチェックインを済ませ、スーツケースも預けてしまう。ルフトハンザは”レイトナイト・チェックイン”と呼ばれるサービスを行っている。スーツケースを預けてしまえば、あとは飛行機に乗るだけとなり、ギリギリまでショッピングも観光も、そして「鉄」も楽しめる、というわけである。それに、出発前の大混雑の空港でチェックインを行う必要がないのも良い。

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 身軽になったところで、今度はFernbahnhofへ向かう。21時02分発のICE 1659 (Wiesbaden Hbf – Leipzig Hbf)に乗車する。ICE-Tが採用され、前5両が415形、後ろ7両は411形であるが、前5両は回送扱いのようで乗車できない。21時02分に発車した列車は、21時13分にFrankfurt Main hbfに到着、21時13分である、頭端式のFrankfurt Main Hbf、前5両が閉鎖されているため、ホームを延々と歩かされる。

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 元気があれば、街の酒場で名物のリンゴ酒でも、と思うところだが、早朝から活動しすぎてさすがに疲れてしまった。まだ開いている駅構内のスーパーで缶のリンゴ酒とビールを購入し、さらに閉店間際の売店でニュルンベルガーソーセージを購入してホテルに戻る。ソーセージをつまみに、最後の一杯を飲んでいたら、いつの間にか寝入っていた。明日は帰国だ。

1月1日 Köln → Frankfurt (M) [ドイツ・スイス鉄道旅行 2011-12]

 Köln Hbf - Köln Messe/Deutz間は列車線が4線・S-Bahnが2線の3複線となっているが、それでも各路線からKöln Hbfに進入するボトルネックとなっており、ドイツで最も列車密度の高い区間である。遅延の原因となることも多いことから、ICEの一部はKöln Hbfを経由せず、ライン川を挟んで対岸、S-Bahnで2分のKöln Messe/Deutzに発着している。このようなICEのため、Köln Messe/Deutzには高架ホームに加え、地上に2面2線のホームが設けられており、Düsseldorf方面からの列車の場合はKöln Mulheim付近で本線と分岐し、単線の短絡線を通って、この地上ホームに至るのである。
 S-Bahnホームから地上の11番線に下りると、既に多くの乗客が列車を待っていた、まもなく、Dortmund Hbf発München行のICE 529が入線してきた。ICE 3の国内線用403形Tz 328編成”Aachen”である。

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 所定では2等車の21号車が先頭のはずであるが、ホーム上の案内は1等の29号車が先頭と表示しており、実際29号車を先頭に入線してきた。事前に21号車のラウンジ席の指定券を用意していたが、これでは無駄である。しかし、幸いにも1等車は空いており、ラウンジの最前席右側102番も空いていたので、ここに座る。時折雨が混じり、天気が良いとは言えないが、幸いにも運転室と客室との仕切りは透明になっていた。
 8時44分に発車、列車は左にカーブしながら勾配を上り、Düsseldorf方面の路線と分かれて右にカーブ、本線と合流して南東に進路を向けて加速していく。この区間は改良新線区間、それぞれ複線のS-Bahnと貨物線に挟まれた列車線を200km/hで軽やかに走る。以前は1等ラウンジは喫煙席で長くいるのは辛かったが、ドイツ鉄道が全面禁煙となったため、随分と楽になった。
 対向式ホーム2面の間に通過線を有するSieburg/Bonn駅を200 km/hを維持したまま通過すると、高速新線区間となり、速度計に設けられた信号が250km/h、さらに300km/hを現示する。Siegauen-Tunnelを抜けると、上り勾配と下り勾配を繰り返す。ところどころ雨が混じり、上り勾配では砂を撒く音も聞こえて迫力満点。

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 ジェットコースターに例えられるように、世界でもこれだけ勾配とカーブが連続する高速新線は珍しいだろう。ICE 3も登場から12年、この高速新線も開業から10年目を迎えようとしているが、乗り心地にいささかも衰えが感じられないのは嬉しいところだ。
 ようやく300km/hに達した列車は、併走するアウトバーンA3を走る車を置き去りにして快走を続ける。Kölnから89.1 km地点にあるMontabaurは通過線をスピードを緩めることなく一気に通過する。幾つかのトンネルを抜けると、今度はLimburg Südを通過する。ここまでの高速新線上の3駅は対向式ホーム2面の間に通過線を有する、日本の新幹線の中間駅と同じ構造となっている。

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 スピードメーターは250~300km/hの間を行き来し、快調な走りが続く。この辺りはこの高速新線SFS Köln-Rhein/Mainの中でも最も迫力のある区間である。時折混じる雨を切り裂きながらICEの快走は続く。最前部からの展望を楽しんでいると、年配の女性が孫らしき少女を連れてラウンジに入ってきて、前面からの展望を楽しんでいる。もはや当たり前の存在のICE 3のラウンジだが、やはり人気があるのだ。

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 マイン川を渡る頃には減速を開始、Mainz方面からの短絡線が合流してくると、Tunnel Kelsterbacher Spangeに入る。トンネルを抜けると、フランクフルト空港長距離駅Frankfurt Flughafen Fernbanhofである。4番線に到着、定刻9時34分のところ、まだ9時31分である。ドイツではしばしばこのような早着を経験する。秒単位で時刻通りの運行を求められる日本とは、そもそもダイヤ設計の思想が異なるのであろう。ただ、列車密度の高い区間では日本式の方がより精密なダイヤを組めそうだ。

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 停車時間を利用して、車外に出てしばらく撮影する。

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 9時37分に空港駅を発車、Frankfurt Stadionでライン川左岸線と合流すると左に大きくカーブしてマイン川を渡る。渡り終えたところでヤードを超えながら右に大きくカーブするとフランクフルト中央駅 Frankfurt Main Hbfは目の前である。9時48分、定刻の到着である。

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 天気予報では雨だったが、幸いにも曇りである。スーツケースをコインロッカーに預け、まずはホームでの撮影を楽しむことにする。信号所を背景に、如何にもFrankfurtらしい写真を撮ることが出来る。ICE 1やICE 3に加え、111形や143形、146形といった近郊用の電機も行き来し、賑やかである。

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ICE 1 (ICE 78)

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ICE 3 (ICE 529)

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ICE 3 (ICE 529)

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ICE 1

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143形

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111形

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111形

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ICE 1 (ICE 770)

 1時間程撮影したところで、駅での撮影を終え、沿線での撮影に赴くことにする。あらかじめ調べておいたFrankfurt Oberradへはトラムで一本、しかし時刻表を確認すると休日ダイヤで本数が少なく、次のトラムまでは20分以上ある。撮影したいICEの時間が迫っていたので、タクシーを使う。iPadで地図を示したら、すぐに理解してもらえた、便利魔物である。10分程で到着、15 Euroであった。
 畑の中の道を歩いて、線路沿いに出る。FrankfurtとHanauを結ぶ路線にはOffenbach経由とMaintal経由の2路線があるが、こちらはOffenbach経由の路線である。ICEは主にOffenbach経由、貨物列車は主にMaintal経由だが、例外もあるようで柔軟に運用されている。
 線路沿いの道は地元の人の散歩コースのようだ。フランクフルトの中心街からわずかな距離なのに、これだけ広々とした場所があるのは驚く程だ。背後には、欧州中央銀行など、金融関係のビルが並ぶ「マインハッタン」がそびえ立っている。また、この付近はフランクフルト空港への着陸ルートのようで、次々と航空機が降りていく。
雨は相変わらず降っておらず、時々太陽が姿をのぞかせる。ここでもじっくり撮影する。

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ICE 3 (ICE 923)

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423形

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ICE-T (ICE 27)

 線路沿いにフランクフルト中心部の方角に10分ほど歩き、さらに撮影。こちらは時々車が通るが、気になるほどではない。

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Odenwaldbahn Itino

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423形

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ICE 1 (ICE 871)

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Lufthansa A340

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420形

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ICE 3 (ICE 625)

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Odenwaldbahn Itino

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ICE 1 (ICE 578)

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111形

 思い通りの写真が撮れて満足したところで、中央駅へ戻る。休日朝はトラムの本数は少ないが、昼には10分に1本は運行される。

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 MülbergやFrankfurt Süd駅を経由しマイン川を渡ってFrankfurt Hbfへは14時に着く。本当は途中の Sachsenhausenでアップルワインでも楽しみたいところだが、そこまで時間がないのが残念である。

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1月1日 Berlin → Köln [ドイツ・スイス鉄道旅行 2011-12]

 Berlin Hbfで迎える2012年。その瞬間、ブランデンブルク門付近で大きな花火が上がり、周囲の人々はHappy Neujahr!と新年を祝っている。


(00'10''で大きな花火が上がる瞬間に新年を迎える)
 
 Berlin Hbfから見ると、花火がポツダム広場にそびえるDB本社ビルBahn Towerとほぼ重なって見える。Berlin HbfでBahn Towerを眺めながら新年を迎えるのも、ドイツ鉄道ファンとしてはなかなか良い。

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 花火を10分程楽しんだところで、周囲の人々に軽く挨拶し、ホームを離れる。コインロッカーで早朝に預けたスーツケースを取り出し、地上ホームに戻る。新年の第一夜はCity Night Lineで明かすのである。
 23時30分になろうとする頃、120 104-5を先頭にPraha hl.n.発CNL 456 “Kopernikus”が入線してきた。

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 ドイツの寝台列車に乗るのは、InterCityNightに2005年に乗って以来、7年ぶりである。CNLにはレールパスの場合は追加料金のみで乗車できるが、今回はDBの公式サイトから早期割引運賃でチケットを購入した。贅沢して、1等のシングル個室を予約したが、149 Euroは正規のレールパス追加料金よりむしろ安かったのである。
 乗車するのは171号車である。CNLというと2階建て客車のイメージが強いが、この列車は平屋のWLABmz 173が連結されており、客者の所属もDBではなく、CDである。ただし、おそらく車内の造作はDBと変わらないのではないかと思う。
 車掌に案内されて室内に入って荷物を置き、ようやく落ち着く。他の乗客を案内していた車掌がやって来て、まず検札、続いて簡単に部屋を説明し、最後に明日の朝食の案内と飲み物の希望を聞いて、出て行く。
 室内は決して広いとは言えないが、ベットの大きさはなかなか。このあたりは欧米人のサイズということもあるかもしれない。今回は一人で使うが、上段のベットを引き出すことで2人で使うこともできるし、隣の個室との仕切りも開閉式で、様々な需要に応えられるよう工夫されている。狭いとはいえ、トイレ・シャワーも個室に付いているのは嬉しい。以前、サンライズに乗車した時、車内の快適さに比べ共用トイレの汚さにがっかりしたことがあるが、これならその心配はない。窓の下にはウエルカムドリンクとしてミネラルウィーターが用意されているのも嬉しい、実は寝酒は準備してあったのだが、その必要はなかった。

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 定刻より少し遅れて、0時35分頃発車する。下車するKöln Hbfへの到着予定は6時14分と早いが、程よく暖房が効いた室内で夜汽車の心地良い揺れと夜景を楽しみながら、買っておいた白ワインを飲む。しかし、あまりに快適すぎたのか、あるいは1日の強行軍の疲労がたまっていたのか、いつの間にか寝てしまっており、残ったワインの一部をこぼしていた。時間は2時過ぎ。改めて室内の電気を消し、ベットで熟睡。
 携帯電話の目覚ましで5時15分頃に起床。時間は短かったが、熟睡できた。5時38分にWuppertal Hbfに到着、どうやら定刻で走っているようだ。寝ている間にHannoverで列車の編成は変わっている。Praha発の”Korernikus”とWarzawa発の”Jan Kiepura” (一部の客車はMoskau発)が組み替えられ、Köln経由Amsterdam行とKoebenhaven行に組み替えられたはずであるが、全く気がつかなかった。
 日本でも寝台特急は「北陸」「あけぼの」「サンライズ瀬戸」と利用したが、特に「北陸」「あけぼの」は発車時の振動で何度も目が覚めてしまった。CNLの車両の方が新しいこともあろうが、バッファーとネジ式連結器の効果は大きいのであろう。
 シャワーを浴びて目を覚ます。CNLのシャワーはともかく狭いこと、そしてお湯の出が悪いのが難点であるが、簡単にシャワーを浴びる分には事足りる。トイレもそれなりに清潔であった。「サンライズ」の共用トイレやシャワーはあまり清潔に使われていなかった点が残念だったが、シャワーは広くて使いやすく湯量も豊富であった。私は全体としてはCNLが良く感じたが、このあたりは好みが分かれるところだろう。
 身支度を整え、荷物をまとめたところで、部屋をロックされ、車掌が朝食を持ってきた。メニューはパン3個にハム・チーズ、オレンジジュース、コーヒーとシンプルだが、朝食としては十分なボリュームである。

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 朝食を食べ終える頃にはKölnが近づき、既に減速していた。ライン川をゆっくりと渡り始めたところでスーツケースを置いてデッキへ、6時14分定刻にKöln Hbfに到着。5時間半と短い時間ではあったが楽しいCNLの旅を終える。
小雨の降る中、先頭部で発車を見送る。後方には確かに”Jan Kiepura”のロゴが入った客車が連結されていた。隣にはThalysが停車中、Parisへの一番列車であろう。

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 まだ日の出前で暗いが、ここでしばらく撮影を楽しむことにする。

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101形IC

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111形と112形牽引のRE





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111形



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ICE 3





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ICE 3



 8時半頃になり、空も白み始めた頃、S-Bahnに乗ってライン川の対岸のKöln Messe/Deutzへ移動する。

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 Köln Messe/Deutzは高架ホームの他、地上にも対向式ホームが設けられており、線路容量が限界のKöln Hbfを迂回するICEの一部が停車する。ここからFrankfurt (M)へICEで向かう。

12月31日 Rendsburg → Kiel → Hamburg → Berlin [ドイツ・スイス鉄道旅行 2011-12]

 Rendsburgのプラットホームで、12時50分発Hamburg行RE “Schleswig-Holstein-Express”のRE 21071を待つ。当初は5分遅れと案内されていたが、まもなく20分遅れに表示が変わった。40分以上の余裕があるとはいえ、Hamburgでの乗り換えがいよいよ心配になってくる。

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 3番線にはFlensburg行のRB 21064が到着、3両のn-Wagenを後ろから143形が押すという模型向きの編成である。しかし、Hamburg行のREは相変わらず姿を現さない。そこへ構内放送が入る、どうやら30分遅れと言っているようだ。

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 13時20分過ぎ、ようやく112形にn-Wagenを連ねたRE 21071が到着、しかし、所定の1番線ではなく、4番線に入線する。急いで4番線ホームに向かい、車内に入ると放送で何か言っている。何度か聞いていると、何とここで運転打ち切りと言っているようだ。これでHamburgから元MET編成のICEに乗車することは不可能、がっかりである。次のHamburg行の列車までまだ1時間以上もあるし、夜はBerlinで予定もある。どうしようか。
 まもなく、2番線にHusum発Kiel行のRB 15921が到着。急いでiPadで調べると、このRBに乗ってKielでREに乗り換える方が早くHamburgに到着できることが分かり、とりあえず乗車することにする。車両は648形の2両編成、予定外ではあるが、本日3回目の648型への乗車ということになる。車内は概ね半分の座席が埋まっている程度の混雑である。運転席の真後ろの1等席に座る。
 13時27分定刻にRendsburgを発車、列車はループ線で高度を稼ぎ、鉄橋でキール運河を越える。

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 しかし、ここで一旦停止する。運転手が運転席から出てきて、2両目のトイレへ。トイレが故障でもしたのだろうか。まもなく、運転手が戻ってきて列車は発車、Neumünster方面との路線と分かれると、田園風景の中を100km/h以上のスピードで東へとひた走る。

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 Feldeでは若干の乗降があるが、すぐに発車。

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 アウトバーン210号線に沿って快走し、Kiel-Hassee Citti-Park付近でFlensburg方面の路線と合流する。

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 様々な気動車や客車が停車中のヤードの横をかすめ、13時59分Kiel Hbfの4番線に到着する。予想外のトラブルに見舞われたが、648形の快適で軽快な走りを3回味わうことができたのは幸いだった。

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 お腹が空いたので、駅売店でカレーヴルストと缶ビールを購入する。ビールはLübeckのHolstenである。6番線には既にHamburg Hbf行RE 21023が入線していた。2階建て客車の5両編成で、牽引は112 143-3である。

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 車内はガラガラ、1等車2階のテーブル席に座る。ここで、購入しておいたカレーヴルストとビールを頂く。付け合わせはたっぷりのポンメス (フライドポテト)。フライドポテトをマヨネーズで食べるのは日本では見かけないが、ドイツではごく一般的であり、私にとっても幼いころから馴染んだ味である。

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 14時21分、静かにHamburgへ向けて発車する。Rendsburg方面、Lübeck方面と先程通った路線と分かれ、100km/h以上で南下する。大柄な2階建てだけに安定感のある乗り心地である。車窓は相変らず田園が続くが、時に日が差してなかなか気持ち良い。

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 それにしても、この2階建て客車はよく出来ている。大柄な腰掛はリクライニングこそしないが、実に座り心地が良い。テーブル付の席や、電源付のせきもあり、荷物置き場も用意されているなど、日本であれば特急としても十分通用するレベルである。この客車が改良されながら増備され続けているのも、それだけ好評ということなのだろう。

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 Flintbekを通過した列車はBordesholmに停車する。14時32分に発車、Einfeldを通過するとまもなくFlensburg・Rendsburg方面、さらにHeide方面からの路線が合流、事業用とされていると思しき旧型客車が止まっているNeumünster工場の脇を通り、143形牽引の回送列車と並走しながらNeumünsterに到着する。

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 14時42分にNeumünsterを発車。Bad Oldesloe・Lübeck方面の路線が左へ分かれていくと、列車は南西へと向かう。Kiel – Hamburg間は160km/h運転に対応した高規格路線だけに、線形はほぼ直線。REは気持ちよく快走していく。車窓は相変わらず田園と森だが、そろそろ日が沈んできたようだ。Wristに停車した後、進行方向を南西から南へと変えると、Itzehoeからの路線が右から合流し、Elmshornに到着する。ここは私鉄のAKNも接続する。
 15時09分にElmshornを出発すると、列車は南東へ向かう。10分でPinnebergに到着、PinnebergはS-Bahn HamburgのS3系統の起点であり、ここからはS-Bahnと並行する複々線区間となる。ただし、S-Bahnは第三軌条方式であり、相互の接続はない。

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 Pinnebergを発車すると、程なくして左手に広大なヤードが広がる。Hamburg-Eidenlstadtである。ここはICE 1の全編成や101形が所属する一大基地、なん編成ものICE 1が停車しており、ICEファンには垂涎の場所である。

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 列車は減速して、Hamburg-Altona方面に向かう路線と分かれて、大きく左にカーブする。Hamburgの市街地の中をゆっくりと走る。

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 15時34分にHamburg Dammtorに到着する。Dammtorを出発すると、列車はゆっくりとアルスター湖を渡り、15時38分、1分の遅れで終点のHamburg Hbfに到着、Kielからの105.6kmを約77分で走ったことになる。
 本来乗るはずだった15時06分発のICE 1107はやはり既に発車済み、元MET客車編成によって運行される貴重なICEだけに、残念である。次のBerlin行は16時29分発Dresden Hbf行のIC 2071である。まだ時間があるので、Hamburg Hbfで時間を潰す。
 外へ出ると、もう日は沈んでいた。駅前にはまだクリスマス装飾が残っているが、大晦日の夕方で商店は全て閉まっており、人通りもまばらだ。

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 駅に戻って有料トイレで用を足す。構内のお店は開いており、バーでビールを一杯・・・・も考えたが、REの車内でビールを飲んだばかりなので、ここは我慢。夕食が遅くなりそうだったので、魚料理の店でパック入りの寿司を購入する。
 ホームに行くと、夕方の列車のためか、多くの乗客がICを待っていた。まもなくIC 2017が入線、先頭はUNICEFの広告塗装となっている101 016-4、その後ろには何とチェコ国鉄CDの客車が連なっている。食堂車も連結されている、チェコの食堂車、これは利用するしかない。というわけで、食堂車へ直行。
 食堂車内はシンプルだが、なかなかシックな雰囲気。夕方の列車ということもあって、利用客も多い。メニューはDBの食堂車より豊富、しかもチェコ料理まで用意されている。ビールとSvickova na Smetaneを注文する。ビールはもちろんピルスナーウルケル、これが美味しい。Svickova na Smetaneはサーロインステーキにたっぷりのクリームソースとクランベリージャムをかけたもので、蒸しパンと一緒に食べる料理。甘すぎて、私の口にはどうも合わなかったが、付け合せのきゅうりのサラダがさっぱりして非常に美味しかった。チェコの赤ワインも飲み、ほろ酔い気分。

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 会計を済ませ、荷物を持って移動、車内はなかなかの乗車率で、特に2等は大半の席が埋まっているため、1等席に落ち着く。食事を摂っている間に列車はBüchenに停車し、さらにLudwigslustに向かっている。200km/hで走っているが、安定感のある乗り心地。宵も手伝って、ここでひと眠り。

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 1時間ほどで目を覚ます。列車はLudwigslust、Wittenbergeを過ぎ、一路Berlinへ向かっている。外は真っ暗で何も見ないが、どうやら順調に走っているようだ。今夜は19時からベルリン国立歌劇場管弦楽団のコンサートに行く予定。ICE 1107に乗れなかったおかげで時間はギリギリだ。コンサート会場のシラー劇場への道を確認し、Berlin Hbfではなく、その手前のBerlin Spandauで降り、タクシーを飛ばすことにする。
 下車準備を終えると、列車は程なく減速、Hannoverからの路線と合流すると、18時25分、Berlinの西の玄関駅、Berlin Spandauに到着する。

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 Berlin Hbf・Dresdenへ向かうIC 2017の発射を見送り、コンコースから外へ出て、タクシーに乗る。Berlin市街地の景色を楽しみながら、シラー劇場までは約15分程で到着、幸いにもコンサートに間に合った。
 ベルリン国立歌劇場は現在改装工事が行われており、工事が完成するまで公演はシラー劇場で行なっている。12月30日から1月1日までに3日間はニューイヤーコンサートとして、音楽監督のダニエル・バレンボイム指揮ベルリン国立歌劇場管弦楽団がベートーヴェン交響曲9番を演奏する。年末の第9公演というと日本独自のもの、というイメージがあるようだが、ドイツでもその習慣はあるようで、ベルリン国立歌劇場管弦楽団だけでなく、ライプツィッヒのケヴァントハウス管弦楽団なども今夜は第9を演奏しているはずである。

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 ロビーは多くの着飾った聴衆で賑わっている。クロークで荷物とコートを預け、ホールへ。予約した席は2回最前列の中央という、音響的にも最高と思われるところである。前回第9の実演に接したのは10年以上前、海外オーケストラとなると初めての経験であったが、大変満足できるコンサートであった。バレンボイム指揮ベルリン国立歌劇場というと、2007年の来日公演でシェーンベルク「モーゼとアロン」を聴き、とても感動した。今後も是非活躍して欲しいものである。
 コンサートが終わり、劇場を出るともう21時になろうとしている。シラー劇場から程近いErnster-Reuter-PlatzからU-Bahn U2系統に乗車、次のBerlin Zoologischer Gartenまで乗車する。

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 西BerlinのターミナルだったBerlin Zoo駅もBerlin Hbf開業によりICEやICが停車しなくなり寂しくなったが、REは停車する。ちょうどやって来たREに乗車すれば、Berlin Hbfまではわずか4分である。
 コンコースに降りて発着案内を見ると、どうやらモスクワ行のEN 453の発車が迫っている。これは見に行くしかない、地下の5番線ホームに行くと、既にEN 453は入線していた。牽引はDBのロゴ入りながら、緑とシルバー塗装の186形、客車はロシアとチェコのものが連なっている。今時見かけない、如何にも大陸らしい客車列車、いつかは乗車したいものである。

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 ドイツでは年末限定で花火や爆竹が販売される。新年を待ちきれない若者達があちこちで花火をあげたり、爆竹を鳴らしており、爆発音が連続して落ち着かない雰囲気。駅構内で爆竹を鳴らしている輩までいるのからひどいものである。
 駅にいるだけでは退屈なので、ブランデンブルク門の方へ向かうことにする。ベルリンでは新年に合わせて、ブランデンブルク門で花火が打ち上げられ、多くの地元客や観光客が集まるのだ。Berlin Hbfからブランデンブルク門は新しく開業したU-Bahn U55系統で一駅である。早速U-Bahnホームに向かうと、何と閉鎖されている。どうやら混雑に備えて、運転を休止しているようだ。
 そこでS-BahnでBerlin Friedrichstrasseまで一駅乗車し、そこから地下ホームに乗り換えて、ブランデンブルク門最寄りのBrandenburger Torへ向かうが、案の定Brandenburger Tor駅は通過。

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 仕方がないので、次のBerlin Potzdamer Platzで下車する。地上に出ると、ここもあちこちで爆竹に各所で鳴らされ、怖いくらいである。DB本社であるBahn Towerを眺めたところで、U-Bahnに乗り、二駅目のStadtmitteで下車する。ここからブランデンブルク門へは歩いて10分程である。

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 ブランデンブルク門周辺は自動車通行止め。まだ年明けまでは時間があるというのに、既に人人人の大混雑。そんな中でも花火をあげたり、爆竹をならすものがいるのだから驚く他ない。ここで年明けを迎えるわけにはいかないので、遠くからブランデンブルク門を眺め、喧騒をしばらく楽しんだ後、歩いてBerlin Friedrichstrasseへ向かう。

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 再びS-Bahnに揺られ、Berlin Hbfに戻る。

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 構内では飲食店がまだ営業中。フードコートのようになっているお店に座り、ビールを飲みながらインターネットに接続し、メールチェックなどをして時間を潰し、23時30分頃に高架ホームに上がる。Berlin Hbfのホームから、ブランデンブルク門付近で打ち上げられる花火を眺めて新年を迎えることにしたのである。同じことを考える人は少なくないようで、段々と人が集まってきて、ホームの端はちょっとした混雑となる。
 BaselからのICE 870が到着。2011年最後に撮影した列車はICE 1はということになった。

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 大晦日のベルリンの高架ホームということで、とても寒いが、何とか我慢のできる範囲である。こんなところで新年を迎える観光客に興味があるのか、集まってきた人から声をかけられる。中年のおじさんはアニメファンで日本に興味があるそうで、新幹線の長い編成に驚いたと仰る。実はICEのフル編成は約400mで新幹線とあまり変わらないのだが。次は年配の男性からもこれからの予定などを聞かれる。さらに隣にいた陽気な中年女性はおもむろに赤ワインを取り出し、周りにいる我々にプラスチックカップを配って、ワインをご馳走してくれた。駅のすぐ下を流れるシュプレー川では、年越しクルーズを楽しむ人々の姿も。DBの職員も二人現れ、ホームの整理を行うのかと思いきや、柵を開けてホームの外のスペースへ。何のことはない、特等席から花火を眺めるつもりのようだ。制服を着たままでもリラックスするあたりは、如何にもドイツらしい。

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 まもなく新年だ。

12月31日 Lübeck → Kiel → Rendsburg [ドイツ・スイス鉄道旅行 2011-12]

 Lübeck Hbfに戻り、トイレを済ませた後、6番線ホームに行くと、これから乗車するKiel HbfのRB 21660が発車を待っていた。車両は648形気動車 (Alstom製LINT41)である。今回はこの648形に乗車することも大きな目的の一つである。民営化後、DBはBombardier製Talent (643/644形)、Siemens 製Desiro (642形)、そしてこのAlstom製LINTといった気動車を大量導入し、老朽化した客車列車を置き換えた。これらの新型気動車のデザインはいずれも斬新なアイデアに満ち溢れており、非常に魅力的に感じられ、私にとってはこれらに乗車するのはドイツ鉄道旅行の際の大きな楽しみになっているのであるが、648形にはこれまで縁がなかった。メルクリンやフライシュマンが模型化しているこの648形に乗車するため、648形の運用を調べて旅程に組み込んだのである。
 648形は正面こそおとなしい顔つきであるが、側面は大きな客室窓が印象的な大胆なデザインである。

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 まずは車内を見て回る。2車体連接構造のそれぞれの車体中央部に側扉が設けられ、側扉間が低床構造、両端はステップ1段分高い構造構造で、低床部分には車椅子対応トイレが設けられており、また一部の座席が折りたたみ式で、自転車などにも対応している。荷物棚が設けられているのも便利である。座席は基本的には2+2列の固定式クロスシートとなっており、先頭直後の8席のみ1等席、他は2等席である。1等席は透明な扉で仕切られており、座席がモケットではなく革張りとされ、高級感がある。 2等席はDB Regio標準の青地のモケットのシートで、明るい雰囲気である。木製の肘掛が良いアクセントとなっている。折り畳み椅子も多いが、これは自転車をを持ち込む乗客への配慮だろう。

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 まもなく定刻の10時28分になり、列車はエンジン音を響かせてLübeck Hbfを出発する。車内は空いている。ローカル線の風情を味わいたいので、1等席ではなく、そのすぐ後ろの2等席に座る。

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 複線電化区間を4.7km走ったSchwartau Waldhalle付近で、Lübeck近郊のリゾート地であるTravemündeに向かう路線が右に分岐していくと非電化区間となる。

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 まもなくBaf Schwartauに停車する。Bad Schwartauを出発すると、まもなくPuttgarden・Koebenhaven方面との路線とも別れ、列車は森の中を北へと向かう。既に単線区間となっているが、軌道の規格は決して悪くないようで、ロングレールとなっており、100km/h以上のスピードで快走する。このあたりは日本のローカル線の感覚とは異なる。
車窓からは人家が時々現れる以外は針葉樹林が続く。どこか寂しげな、冬の北ドイツらしい風景である。

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 ノートPCを取り出して、メールの整理や、これまで撮り貯めた写真の整理などを行なっているうちに、列車はPandorfに到着する。到着直前、後方に座っていた老婆が片言の英語で、「パソコンにカメラに、便利なものを持ってますね、素晴らしい。」と言って降りていった。こういう出来事も、ローカル線の旅の楽しみかもしれない。
 PansdorfでLübeckに向かうREと交換する。648形を2編成併結した4両編成である。Pansdorfを出発すると、再びエンジン音を響かせ、100km/h以上で走る。駅の間隔は10km前後もあり、最高120km/hの648形の走りっぷりを堪能できる。高速走行時でも揺れは少なく、安定感がある。
 Pöinitzを経て、Eutinには10時58分に到着する。Lübeckからの33kmを30分で走破したことになる。ここで、Lübeck行のRBと交換する。

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 Eutinを出発すると、次のBad Malante-Gremsmühkenまでの5kmは複線区間となり、北西へと進んでいく。Bad Malante-GremsmühkenもEutinと同様のプラットホームは簡素な造りであるが、そのまま駅前広場に連なっており、バス停もホームの真横に整備され、接続は大変便利である。ローカル線でも公共交通サービスが一体化されている点は興味深い。

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 Bad Malante-Gremsmühkenからは真西に向かう。Dieksee、Behler See、Schöhseeと小さな湖に沿って走るためやや曲線が多いが、100km/h程度のスピードは維持している。Schleswig-Holstein州最大の湖であるGroßer Plöner Seeが左に現れると、まもなくPlönに到着する。ここは湖観光の拠点であり、駅前には観光客向けの施設が並んでおり、後者客も多い。しかし冬の今はオフシーズンということだろう、どこか寂しげな雰囲気である。ここで、Lübeck行のREと交換する。

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 11時14分にPlönを出発、しばらくはGroßer Plöner Seeに沿って走る。湖の脇の小道を散歩する人の姿も見られる、なかなか気持ち良さそうだ。この路線は特別景勝路線でもないので、車窓風景にはそれほど期待していなかったが、静かな冬の湖の光景を楽しめて、非常に満足である。

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 ここで1等席に移る。シートは革張りとなってはいるが、他は2等と変わらないようである。

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 Großer Plöner Seeと離れると、Aschebergである。ここからは針路を西から北へと変える。右にLanker Seeをかすめ、11時29分にPreetzにと到着する。ここでLübeck行のREと交換する。Kielが近づいたためか、これまでの駅に比べれば住宅や商店が多く、なかなか賑やかで、乗車も多い。

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 11時34分に発車、次のRaindorfはKielの都市圏といった趣きとなる。

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 次のKiel- Elmschenhagenには11時44分に到着する。ここでLübeck行のREとの交換ため、5分ほど停車するので、ホームに出て撮影する。

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 Kiel- Elmschenhagenを11時49分に発車すると、まもなくHamburg・Neumünsterからの路線と合流する。向こうはICEも走る複線電化路線である。

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 ヤードの脇を通って、11時55分定刻にKiel Hbfの1番線ホームに到着。Lübeckから80.7km、約1時間半の楽しい旅が終わった。

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 ここからはRendsburgに向かう。12時01分発のHusum行RB 15914は既に5番線ホームで発車を待っていた。こちらも648形の2両編成である。Kiel駅手前の周辺には648形が何編成も停車しており、まさにこの地域の顔ともいえる存在感を放っている。

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 接続時間は6分しかないが、前のRBが定刻通り走ってくれたので、無事に乗り換えることができた。今日はHambrgから元MET用車両を使ったICEでBerlinに戻る予定であり、19時からのコンサートのチケットも取っており、この乗り換えができないと、Rendsburgへ行くのは断念してHamburgに戻らざるを得ないのであった。
 車内に入ると、なかなかの乗車率で、特に2等は大半の席が埋まっており、1等に腰を落ち着ける。定刻に発車した列車はヤードの脇を右に大きくカーブし、北に向かう。さらにKiel-Hassee Citti-Park付近で左に大きくカーブしてFlensburg方面の路線と分かれ、西へと進路を変える。この路線も単線非電化のローカル線である。ほぼ全線にわたってアウトバーン210号線に沿って走るが、疾走する車に負けないスピードで快走している。

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 Kielからの13.9kmをノンストップで走り抜け、12時11分にFeldeに到着する。Feldeを出発すると、力強く加速していく。



 Kiel- Lübeck間も同様であるが、この区間は廃駅が多い。利用客の少ない駅を廃止し、スピードアップを図って、ローカル線の生き残りにつなげる、ということなのであろう。
 減速し右に急カーブを切ると、まもなくNeumünsterからの路線が左に現れる。あちらは電化複線である。最徐行で合流する。ここからはいよいよ、この路線のハイライトであるRendsburger Hochbrücke、Rensburg大鉄橋を越える。今回わざわざRendsburgまで足を伸ばしたのもこの鉄橋が目的である。
 Rendsburger Hochbrückeは1911年から1913年にかけて建設された。北海とバルト海を結ぶ国際運河であるキール運河を超えるため、大型船舶の航行を邪魔しないよう、高さ68mに達する。この高さを稼ぐため、運河を超えた後、Rendsburgの町を1周し、Rendsburgの駅に到着するというループ線構造となっている。鉄橋部分は2486m、その前後の盛土構造の斜路を合わせると全長7.5kmに達する壮大な規模を誇り、産業遺産としても重要な存在である。
 鉄橋は工事中で一部区間は単線で運用されている。そのためか、一旦停止した後、上り勾配に入っていく。どんよりと曇っているのは残念だが、鉄橋からの雄大な景色を堪能し、高度を下げながらループ線を通って、定刻の12時32分にRendsburgに到着する。



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 Rendsburgのホームからは鉄橋が間近に見える。

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 駅舎はこじんまりとしており、大晦日ということでDBの窓口は短縮営業で既に閉まっており、売店だけが営業していたので、お土産用に絵葉書を購入する。殆どの絵葉書に鉄橋の写真が載っており、Rendsburgのランドマークであることが分かる。

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 ホームに戻ると、乗車予定の12時50分発Hamburg行RE “Schleswig-Holstein-Express”のRE 21071は5分遅れとのこと。まあ、Hamburg HbfでのICEへの接続時間は40分以上あるので、これなら余裕・・・・のはずだった・・・・5分遅れのままならば・・・・。

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12月31日 Berlin → Hamburg → Lübeck [ドイツ・スイス鉄道旅行 2011-12]

 大晦日、4時半に起床。広くて快適な部屋でぐっすりとは眠れたが、寝不足である。シャワーを浴びて目を覚まし、5時15分にホテルをチェックアウトする。前日にフロントに頼んでおいたので、ホテル前に既にタクシーが待機している。タクシーに乗り込み、中央駅まで、というと運転手はがっかりした様子だった。どうやら空港まで、と思っていたらしい。中央駅には10分もかからず到着、チップを多めにしておく。まだ5時半、駅構内はまだ閑散としている。

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 コインロッカーにスーツケースを預け身軽になったところで、地下ホームへ。Rathenow行のREが停車しているが、乗客もまばらである。

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牽引は112形である。

 5時50分、Berlin Südkruz発Hamburg-Altona行のICE 1518が8番線に入線してきた。ICE-Tの7両編成 (411形Tz 1119 “Meißen”)である。

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 早朝だけあって車内はガラガラである。まだ外は真っ暗なので、ラウンジ席の前のガラスはスモーク状態、前面展望はのぞめない。2等車側から乗車したが、朝食がまだなので、私はBordRestaurantへとスーツケースを転がしながら移動する。

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 列車は5時54分に発車、トンネルを出て西へ方角を変え、Berlin-Spandauへ向かう。BordRestaurantも他に乗客はなく、2人用テーブルに腰を下ろす。朝食メニューは昨日のICE 3と同じであるが、それも面白くない。そこで、他の通常メニューも頼めないか尋ねたところ、全て大丈夫とのこと。せっかくなので、朝には重いが、Kasseler mit Chilli-Rahmkraut und Petersilien-Kartffeln (Smoked pork bbafe in chilli andcream, parsley potatoes)、ミニサラダを注文。飲み物は・・・・朝からゼクトやビールを飲んだという武勇伝を散々聞いてはいたが、大人しくオレンジジュースにしておく。列車はBerlin-Sapandauに停車した後、最高230km/hの改良新線区間に入り、北西へと向かう。 
 10分ほどで料理が揃う。キャベツはあまり経験したことのない表現しがたいう味であったが、メインのポークはなかなかのもの。それにしても、このボリュームである、早朝の食事としては胃にもたれるが、この後しばらく食事するチャンスはないので、良しとしよう。最後にコーヒーで締める。

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 満足して会計を済ませ、1等車へ移動する。1等車はガラガラで他に乗客は一組だけだった。セミコンパートメントに腰を下ろす。

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 まもなく列車はWittenbergeに到着する。ここはMagdeburg・Stendalからの路線と合流する駅で、反対側のホームには425形が停車している。
 6時44分にWittenbergeを出発すると列車は一度針路を北に向け、Karstädtの先で再び北西へ向かい、Wittenbergeから15分程でLudwigslustに到着する。大半のICEはBerlin-SpandauとHamburg Hbfの間はノンストップで走り抜けるが、一部のICEやICはこのようにこまめに停車するのである。
 LudwidglustはSchwerin方面との路線が分岐する駅だが、1等車については全く乗客が増減がないままである。7時01分にLudwigslustを発車する。外は相変わらず暗いままで何も見えないので、ノートPCを取り出し、写真の整理やメールの確認をする。ICEの1等車は2席に1席は電源が準備されているので便利である。
Büchenの先からは最高200km/h区間となる。AumühleからはS-Bahn Hamburgと並走する。列車が減速する頃、ドイツ語と英語の車内放送が入る。慌てて荷物を整理すると、もう列車はHamburg Hbfに到着していた、7時45分定刻である。

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 この時間でも、まだ日の出には間があり、暗い。特にすることもないので、構内で撮影をして過ごすことにする。Hamburg Hbfでは長いホームの前後に別の列車を発着させてるところをよく目にする。限られたホームの使い方としては効率的であるし、同一ホームでの乗り換えが可能なので、乗客にもメリットがある。なかなかよく考えているものである。

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BerlinやHaburgではよく見かける。112形。

 注目は120形である。現在までに8両の120形DB Regioに移籍し、120.2形に改番の上、RE “Hansa-Express” (Hamburg – Rostock - Stralsund)に使用されているのである。

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 Hamburg Hbfで目立つ存在といえば、Metronomである。

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146形牽引のUelzen行。

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Cuxhaven行は246形が牽引する。こちらは最新のディーゼル機関車である。
 
 しばらく撮影を楽しんだ後、Hauptbahnhof SüdからU-Bahn U3に乗車する。

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 トンネルを出ると、そろそろ日の出ということで、外はかなり明るくなっていた。所要6分、Baumwallで下車する。運河を渡る、正面は建設中のフィルハーモニーのようだ、。

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 倉庫街を5分程歩いて、最初の目的地であるMiniatur Wunderlandに到着する。8時半の営業開始直後ということもあり、チケットを買うのに数分並んだだけで、中は空いている、まずは新しくオープンしたばかりの空港レイアウトへ。
これはもう圧倒されたとしか言いようがない。旅客機の離発着は言うに及ばず、空港内のトラフィックの再現ぶりには圧倒されるが、それと共にターミナルビルや駐車場なども実に実感的である。ただし、旅客機はA380やA340、B747などが実物通りの印象だったのに対し、B777などはかなり印象が異なったように思う。
 空港の主役は何といっても、LufthansaのA380であろう。Luthansaでの実機デビュー前にはここで実際のパイロットが出席してセレモニーも行われたのである。そして夜景もまた印象的、心憎い演出には感服する他ない。

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 時間はないが、空港以外のところも少しは見たい。どのレイアウトも見応えがあるが、個人的にはHamburgやドイツをテーマにしたレイアウトはやはり最も完成度が高いと思う。

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 空港レイアウトに戻ると、いつの間にかANAのB787が到着していた。

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UPSのMD11の離陸

 最後に立体的なスケール感に富むスイスのレイアウトを眺める。

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 まだゆっくりしたかったが、時間がない、売店で絵葉書や雑誌をお土産用に購入し、滞在時間30分弱でMiWuLaを出て、早足でBaumwallの駅へと戻る。

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 再びU-Bahnに揺られ、Hamburg Hbfへ戻ったら9時15分だった。5番線ホームに行くと、既にKoebenhaven H行のICE 33が入線していた。ICE-TDの605形4両編成 (Tz 5510 “Wehrheim (Taunus)”)である。ICE-TDはこれが初乗車、どうしても乗車したくて、今回の旅程に組み込んだのである。

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 DBのサイトでこの列車の予約を取ろうと試みたが、結局予約不可とのことで、立席覚悟であったが、車内に入ると全ての座席の予約表示”Last Minute”と表示されており、どうやら予約自体を何らかの理由で受け付けていなかった様子である。2等車はほぼ満席、1等車もかなりの座席が埋まっていたが、無事に1人席を確保することができた。
 ディーゼルエンジンを起動すると、車体がブルブルと震える。これは他のICEにはない感触である。9時28分定刻、エンジン音が高なり、ゆっくりとHamburg Hbfを離れる。南に向かって発車するとすぐに大きく左にカーブし、北東へと進路を向ける。

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 まずは助走区間でスピードはなかなか上がらないが、Hamburg Hasselbrookで並走していたS-Bahnが離れるといよいとスピードに乗る。といっても、この区間は最高140km/hである。振子装置は使用していないとはいえ、最高200km/hの性能を有するICE-TDはパワーを持て余しているかもしれない。外は所々霧が出ている、静かな田園風景を車窓から楽しむ。ディーゼル音ははっきりと響いてくつものの思った程うるさくはなく、乗り心地は上々である。Ahrensburgでは待避していたREを抜く。

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 検札を終えた車窓がクーポンを配っている、1等車の乗客はBordBistroで飲み物とスナックのサービスを受けられるのである。乗客の一人が車掌にインターネットは使えないのか、と質問している。車掌は「分からないけど、BordBistroなら使えるんじゃないか。」といい加減な返事。実際には、この列車ではインターネットサービスは行われていないのだが。

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 Bad Oldesloeを通過すると、進路を東へと変える。BordBistroに行くと、クロワッサンを渡された、飲み物は好きなものを選らるので、水をもらう。

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 クロワッサンを慌ただしく胃に収めるとまもなく列車は減速、保存客車や648形などが停車しているヤードの脇を通り、10時04分定刻にLübeck Hbfに到着する。

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 ICE 33の発車を見送る。



 ここからローカル線の旅を楽しむ予定だが、その前に世界遺産の街Lübeckをプチ観光することにしよう。といっても乗車する列車の発車までは20分あまりしかない。駅を出て早足で5分程、正面に街の象徴で、ビールの名にもなっているホルステン門が見えてきた。

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 築造当初から傾いていたという門を遠目に眺め、観光終了。慌ただしくLübeck Hbfへ戻る。

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12月30日 Köln → Essen → Berlin [ドイツ・スイス鉄道旅行 2011-12]

 まもなく、Köln Hbfのヤードから103形が姿を現し、ゆっくりと近づいてきた。金曜のみ運行されるIC 2410 (Köln Hbf – Flensburg Hbf)である。2月も乗車したので、10ヶ月ぶりの乗車ということはある。前回は103 184が牽引していたが、今回は103 235である。

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 103 235はDBマークが鋳物製の重厚なものでバッファーカバーが残っており、よりオリジナルの形態に近いので、何となく嬉しくなる。なお、DBは現在103 113も再整備中で、このIC 2410や兄弟列車のIC 2417 (Flensburg Hbf - Köln Hbf、日曜運行 )、さらにTEEの列車名で運行されるツアー列車などに用いられる予定である。
 103形に続く客車は元IR用の Aimが3両、Bimが2両、Bm 235が2両、WRmh 132.1、最後尾がAvmz 111である。Aim・Bim・Bmは2等車扱い、Avmzは1等車扱いとされている、Bimは残念ながら真っ赤な現行のVerkehrsrot塗装であるが、Bm 235とAimはいわゆるタルキス塗装、WRmhとAvmzはTEE塗装となっている。2月に乗った時は供食サービス用には”ClubRheingold”に使われたWGmz 854が連結されていたが、今回は本格的な食堂車であるWRmh 132.1が連結されている。側面の誇らしげなTEEロゴがまぶしい。

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 最後尾の1等車Avmzに乗車する。1等車は比較的空いているが、私が予約したコンパートメントは幼児を連れた家族連れに占拠されており、誰も座っていないコンパートエントに腰を下ろす。濃緑の上品な座席はクッションも非常に効いて、いつもながらの素晴らしい座り心地である。

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 13時02分にKöln Hbfを静かに発車、ライン河鉄橋をゆっくりと超え、Köln Messe/Deutzを通過する。複雑な立体交差を経てMülheimを通過するとスピードが上がる。この区間は最高200km/h、保存機とはいえ103形の高速走行は昔と変わっていない。客車も揺れが少なく快適である。
 Leverkusen Mitteを通過すると車窓風景にはしばらく田園が続くが、再び住宅地に入ると列車は減速、まもなく13時23分にDüsseldorf Hbfに到着する。

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 Düsseldorf Hbfでは乗車も多く、かなりの座席は埋まったようである。13時27分に発車、列車は再び加速していく。103形の衰えを知らない力強い走りを堪能する。



 再び減速し、Duisburg Hbfには13時40分に到着する。

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 ここでもある程度の乗車がある。13時42分に発車すると、Oberhausen方面への路線と別れ、列車は東へと針路を帰る。ここで私は荷物を整理して、前方へと向かう。
 昼食にはやや遅い時間であるが、隣の食堂車はほぼ満席、ビールやコーヒーを飲んでいるだけの人も多いようだ。その先の2等席はほぼ満席である。Bm 235の通路はなかなか味わいがある。せっかくなのでBm 235にもちょっと腰を下ろしたい気がしたが、この混雑ではそれは難しい。

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 通路にスーツケースが置かれていたりして移動に苦労したが、何とか最前部へ。目の前で躍動する103形の姿を楽しみ、hikariさんを真似て動画も撮影する。

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 もう一人鉄道ファンがやって来たかと思うと、私と同様に撮影している。鉄道ファンの行動は、国が違ってもそれ程変わらないようだ
 13時53分、Essen Hbfの4番線に到着、このままIC 2410の旅を続けたいところだが、他の予定もあるので残念ながらここで下車する。

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 Kölnから50分あまり、REでもICとそれ程変わらない時間で来られるが、私だけでなく何人かの乗客が下車していく。機関車の前では、数人の鉄道ファンが撮影に勤しんでいるおり、その中に加わる。何となく順番を譲り合うので、特に混乱はないのは、日本との大きな違いであろう。
 Bremen・Hamburg経由でデンマークとの国境を接するFlensburgへと長旅を続けるIC2410を見送る。



 続けて、6番線にStuttgart Hbf発Hamburg Altona行のIC 2218が到着、 制御客車が先頭に立ち、後ろから101 028が押している。

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 IC 2218がIC 2410を追うように発車していくと、次にStuttgart Hbf発Berlin Südkreuz行のIC 1922が120 120に牽引されて4番線に到着する。私もこれからBerlinに向かうのでこのICに乗車しても良いのだが、後続のICEの方が早く到着するため、この列車は見送る。

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 さらにBasel SBBからのICE 1008が6番線に到着。次々と長距離列車が発着する様子は壮観である。

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 まだ14時過ぎなのに日は傾き、夕暮れの雰囲気である。4番線には425形によるMönchengladbach発Hamm行のRE、さらに2番線にはMünster発Düsseldorf行のREと近郊列車も次々と到着する。

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 ここで構内放送が入り、乗車予定のICE 941について何か言っている。発着案内を見に行くと20分遅れとのこと。まあ、これくらいの列車の遅延は折込済みである。

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 昼食を食べていないので、コンコースへ下りてサンドイッチとソーセージを購入。ニシンやマスの酢漬けを挟んだサンドイッチは私の好物である。

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 ホームに戻って撮影を続ける。Essen HbfのS-Bahnは422形が中心である。

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 雨がやみ、晴れ間も見えて気持ちが良い。

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 14時40分、20分遅れでDüsseldorf Hbf発Berlin Ostbahnhof行のICE 941がようやく入線してきた。ICE 2 (Tz 223 “Schwerin”)で、先頭は制御客車、中間車6両が続き、最後に動力車の402形が連結されている。

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 ICE 2にはコンパートメントは設定されておらず、開放式客室のみである。1等車は1+2列、2等車は2+2列で座席は配置されており、私はガラガラの1等席に腰を下ろした。ICE 2は現在改装工事が進んでいるが、この編成はまだ改装されていないオリジナルの仕様である。

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 慌ただしく発車した列車は東へと向かう。ICE 2の台車の基本仕様はICE 3と同じで揺れは少ない。動力分散式のICE 3に比べモーター音がしない分、ICE 2は静かで、滑らかに走る印象がある。
 ルール地方はヨーロッパ有数の人口密集地帯であり、ドイツでは珍しく車窓から殆ど家並みが途切れない。中都市が林立するこの地方らしく、Bochum Hbf、Dortmund Hbfとこまめに停車する。ルール地方の鉄道路線は複雑怪奇、各都市を結ぶ路線が入り組んでおり、ターミナル駅周辺は様々な路線が分岐する。駅に着く度に乗車があり、車内の座席が埋まっていく。

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 Dortmundといえば、サッカークラブBorrussia Dortmundで有名。1997年にはヨーロッパ・チャンピオンズリーグも制した名門である。そして、Dortmundはドイツ一のビール生産量を誇る。ドイツビールといえば、Münchenではなくルール地方と思うのは私だけであろうか。
 Dortmundを出発すると、列車は軽やかに160km/hで飛ばす。駅の停車時間も縮めて回復運転に勤めているためか、遅れも少しずつ取り戻しているようだ。少なくとも遅れが遅れを呼んで、列車がどんどん遅れていないだけでも一安心である。気分転換に席を立ち、BordRestaurantの売店でペットボトルの水を購入する。
 Hammの構内に入り、ホームに差し掛かったところで一旦停止。続いて再徐行で進み、しばらくすると軽い衝撃が伝わってきて、停止する。実はこの駅で前方にKöln Hbfを発車しWuppertal・Hagenを経由してきたICE 951が連結されるのである。ICE 1に比べて短編成で併結可能なICE 2の特徴を活かした柔軟な運用である。

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 Hammを定刻より13分遅れの15時24分に発車する。ここからは複々線となり、200km/h走行が可能な区間となる。Neubeckumで待避中のREを追い越す。日はさらに傾き、もう夕暮れである。ここで車掌が飲み物の注文を取りに来たので、白ワインオーダー。ラインヘッセンのWeissburgunder 2010年のミニボトルで7,40 EUR。

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 Rhede-Wiedenbrückでも待避中のNordWestBahnのBombaridier製気動車TALENTを追い抜く。Gütersloh Hbfを通過すると程なくして200km/h走行区間は終わり、ややスピードが落ちる。レールバス798形の廃車体が置かれているBrackwedeを通過するとまもなくBielefeld Hbfに到着する。ここにもNordWestBahnのTALENTが待避中である。

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 Bielefeld Hbfを出発すると、何故か複々線の貨物線側を走る。工事でもしているのかと思ったが、その様子はない。反対方向へ向かうREは通常の旅客線を走行しているし、結局分からず仕舞いであった。

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 Herfordを通過する。Herfordには地元のオーケストラに務める母の旧友が住んでおり、私も2005年に訪ねた。

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 Herfordから列車は針路を北東から真北へ変え、旅客線へ戻る。続いてOsnabrückeからの路線が合流するLöhneで右にカーブし、今度は東へ向かう。日が暮れ、いよいよ暗くなってきた。
 減速し、大きく右へカーブしながらMindenを通過する。Mindenは路線が街の外周を大きく回り込んでいるのである。ただし、これは高速化の支障になりそうだ。 MindenはDBの技術センターがある。日本でも知られるミンデン式台車もこの街の名前が由来である。ここはHannover S-BahnのS1の起点でもある。

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 Bückenburgで111形牽引のREを抜くと、再び200km/h走行区間となり、Hasteまではほぼ直線が続き、快走する。WunstorfでBremenからの路線が合流すると複々線区間となり、再び200kmhでラストスパート、Mittellandlkanal ミッテルランド運河を渡ると右にSeelze Rbfの貨物ターミナルが広がる。壮大な規模である。貨物線が右に分岐すると、今度は左からHamburg方面からの路線が合流すると減速し、Hannover Hbfに到着する。定刻より12分遅れの16時40分である。
 Hannover Hbfでは乗車が多く、1等車の座席も殆どが埋まった。Hannover Hbfを出発するとGöttingen方面の路線が南へと分岐していき、こちらは東へ針路をとる。CelleやHildesheimからのロエンのジャンクションでありLehrteを通過すると、200km/h走行区間となる。外はもう真っ暗で何も見えないので、早めの夕食を摂りにBordRestaurantへ行く。
 BordRestaurantのレストラン部分はテーブルが全て埋まっている、相席なら座れそうだが、立席のビストロは誰もいないので、こちらで済ませることにする。

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 まずは生ビール(大)、そしてオーガニックメニューのペンネ・マッシュルームクリームソースを注文する。調理時間は5分ほど、厨房を覗いたら電子レンジ調理であったが、パルメザンチーズをたっぷりかけて食べると案外美味しい。

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 Braunschweigからの路線が合流するとまもなくフォルクスワーゲンの企業城下町Wolfsburg Hbfに到着する。Hannoverからは30分程である。駅前にフォルクスワーゲン・マークの大きな看板が立っている。

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 Wolfsburg Hbfを発車すると、Oebisfeldeから高速新線区間に入り、最高250km/h走行区間となる。複線の高速新線に非電化単線が並行する配線であるが、非電化路線を走る列車は結局見かけなかった。StendalではWittenbergeとMagdeburgを結む路線と交差するが、ICEは市街地を迂回して高速を維持したまま走る。
 250km/hでも静かで安定した乗り心地である。早朝から活動した上、ビールの影響もあってか、いつの間にか寝ていた。気がついたら、列車はもう148kmの高速新線をBerlin- Spandauに到着していた。Berlin-SpandauはHamburg方面の路線と合流するBerlinの西の拠点駅であり、ここからS-Bahnも運転されている。
 Berlin-Spandauを出発すると一旦南東へ向かい、WestkreuzからS-Bahnと並行して、BerlinのStadtbahn区間に入る。S-Bahnと並行する高架区間である。急カーブが連続し、スピードが上がらない。旧ターミナルで、1日数本ながら長距離列車の発着が復活したBerlin Zoologischer Gartenを通過すると、まもなく18時11分Berlin Hbfに到着する。いつの間にか定刻より4分遅れまで回復していた。

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 終点Berlin Ostbahnhofへ向かうICE 941を見送った後、賑わうBerlin Hbfを地下まで移動する。綺麗にライトアップされたモミの木が飾られ、クリスマス気分を盛り上げている。

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 地下ホームからは18時32分発RE3系統Elsterwerda行RE 18355に乗車する。元DRの客車にはこれが初乗車であるが、デッキに立ったままで3分、次のBerlin Potsdamer Platzで下車する。

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 地下ホームから地上に上がると、広場では仮設店舗が並び、飲食物やクリスマスグッズなどを販売していて、なかなかの賑わいである。

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 今日の宿、Hotel Altberlin am Potsdamer Platzまでは、ソニーセンターやフィルハーモニーといった名所をかすめて歩いて15分。寒く暗い道をスーツケースを引いて歩くのは少々骨が折れる。 ようやく到着したホテルは鍵がかかっており、鍵の解除方法が分からず一苦労。フロントマンが出てきてくれて、ようやくチェックインできた。もう19時を過ぎている。ホテルの建物は古く、色々な表示類や室内の調度も重厚で伝統を感じさせるが、部屋自体は広くなかなかきれいだった。
 スーツケースを置いて、再び街に出る。年末のベルリンといえば、何といってもベルリン・フィルハーモニー管弦楽団のジルベスターコンサートである。ジルベスター・コンサートは12月29・30・31日の3日間同じプログラムで行われるが。幸いにも、ベルリン・フィルのホームページから今夜20時開演のコンサートのチケットを購入することができたのである。
 途中、小さな雑貨店で寝酒用のビールを確保、売れ残りのパンを持っていかないかと言われたが、それは断った。フィルハーモニーへは10分ほどで到着する。

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 ロビーに入ると、既に多くの人が開演前のひと時を楽しんでいた。ここに来るのは4年ぶり3回目であるが、今回は新年のお祝いのためライトアップされている。私は正面左側、前から5列目。ホームページから買った時点でS席 (182 EUR)しかなく、結果的に良席になった。

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 時間になり、オーケストラ、続いて音楽監督のサイモン・ラトルが登場、ドヴォルザークのスラブ舞曲第1番で開演する。続くグリーグの交響的舞曲第2番は初めて聴いたが、忘がたい程の美しさ。前半のメインはグリーグのピアノ協奏曲イ短調である。ソリストはエフギニー・キーシンには盛大な拍手が送られていた。
 休憩時間にグラスワインを1杯。後半はラヴェル「道化師の朝の歌」、そしてR・シュトラウスの楽劇《サロメ》から「7つのヴェールの踊り」。精密なオーケストレーションは聴き惚れるばかりである。ストラヴィンスキー《火の鳥》(後半の抜粋)、ブラームスのハンガリー舞曲第1番と続き、サイモン・ラトルがマイクを持って新年の挨拶。最後にアンコールでドヴォルザークのスラブ舞曲集 第7番が演奏され、終演は22時であった。実はこのコンサートを予定に入れると旅程にかなり制約が生じるため、当初は予定から外すことも考えていたのだが、やはり来て良かった。
ショップでお土産を少し購入した後、外へ出る。ライトアップされたフィルハーモニーはまことに美しい。

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 ポツダム広場の中心に位置するソニーセンターも非常に賑わっている。中心には巨大な光のモミの木がそびえる。

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 小腹が空いたので、ここでビール片手に何かを食べることも考えたが、どの店も混んでいる様子だし面倒にも思い、Hbfで何か買ってホテルで食べることにする。
 S-Bahnに乗車し2駅目のFriedrich Strasseで地下ホームから高架ホームに乗り換えれば、もうBerlin Hbfである。

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 ここでサンドイッチを購入する共に、明日に備えコインロッカーの位置を確認する。さすがに疲れたので、ホテルへはタクシーを利用する。10分程でホテルに到着すると、教えてもらったはずなのに結局ドアをうまく開けられず一苦労。何とか入れてもらい、本日の余韻を楽しみながらビールを味わい寝たのであった。

12月30日 Basel → Köln [ドイツ・スイス鉄道旅行 2011-12]

 朝6時前に起床、身支度を整え、6時半にはHotel Helvetiaをチェックアウトする。まだ日の出前で暗く小雨が降っているが、Basel SBBの駅前にはトラムがしきりに発着している。Basel SBBの駅舎は石造りで重厚感があるが、中に入ると案外こじんまりとしている。フランスへの出入国管理ゲートが設けられているのは如何にも国境駅で興味深い。

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 コンコースを歩いていると、聞き覚えのあるインバータ音、そしてキーッという派手なブレーキ音が響いてきた、おそらくICE 3が入線してきたのであろう。スーパーに立ち寄った後12番線ホームに下りると、確かに私が乗車するKöln Hbf行のICE 602が停車していた。今回、Zürich経由でヨーロッパ入りした大きな理由は、BaselからのMannheimの区間を乗車したかったことである。何度かドイツを旅行して幹線はそれなりに乗車したつもりだが、この区間は未乗のまま残っていたのだ。

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 ICE 602はICE 3の単電源仕様403形を2編成併結(Tz 334 “Offenburg” + Tz 327 “Siegen”)した16両編成である。

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 私は先頭の39号車(403 034-2)に乗る。ICE 3の1等車は1+2列の座席配列となっている、車内はガラガラ、特にホームの階段から遠い1等先頭車は私以外に乗客がいなかったが、私は事前に予約した102番席に座った。例によって、先頭ラウンジの席である。

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 運転手も現れて、出発準備は完了。まだ外が暗いだけに、運転席との間の仕切りはスモーク状態になっており、前面展望は望めそうにない。
 待つことしばし、7時12分定刻にドアが閉まり、ゆっくりとBasel SBBを発車する。列車は南東に向かった後、大きく左にカーブして北々西へと進路を変えてライン川を渡り、Basel SBBからほんの5分程でBasel Badischer Bf.に到着する。Basel SBBが名前の通りSBB管轄なのに対し、こちらはDB管轄の駅である。ホームにはある程度の乗客は待っていたが、それでも1両に数人といったところだ。
 7時21分Basel Badischer Bf.を発車、左に貨物ヤードをのぞみながら列車は加速していく。といっても、外はまだ真っ暗で車窓からは何も見えない。ホテルを慌ただしく出てきたので、このタイミングで朝食を済ませることにする。36号車のBordBistroに行くと、食堂車の係員と車掌が暇そうに話していた。Bistro部のカウンターにいる係員に一言声をかけ、Restaurant部のテーブル席に座る。ここも、コーヒーを飲んでいる乗客が一人いるだけで空いている。ICE 3は当初はICE 1・2やICE-T (411形)と同様のBordRestaurantが連結されていたが、定員を増やす目的でBordBistroに改装され、24席あったRestaurant部は立席テーブルと2等席16席となった。しかし、実際にはこの2等席はRestraunt扱いとなっており、座って食事をすることも可能なのである。テーブルランプを残され、なかなか良い雰囲気である。

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 BordRestaurantやBordBistroでは11時30分まで朝食メニューが用意されている、今回はその中で最も高い”Boulevard-Frühstück” 10,20 EURを注文した。これはコーヒー・ハム・チーズとパンのセットである。パンが5個、バター2個・クリームチーズ・蜂蜜・いちごジャム・nuttellaまで付くのだから、相当なボリュームである。朝からパン5個を食べ切るのは一苦労だが、目の前にあると美味しそうでつい手が伸びてしまい、結局完食。

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 その間列車は暗闇の中を北へとひた走り、食べ終わる頃にFreiburg Hbfに到着するところだった、7時54分定刻である。2等車も含め相変わらず空いている車内を通って自席に戻り、ここからは車窓風景を楽しむことにする。

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 Freiburgといえば景勝路線として名高いHöllentalbahnの起点、一度はゆっくりと乗ってみたいものだ。7時56分にFreiburg Hbfを発車する。BSB (Breisgau S-Bahn)が運営するElztalbahnが分岐するDenzlingenを過ぎると、列車は北東から北西へと大きく進路を変え、Riegelからは再び北へと向かう。
 8時を過ぎ、外がだんだんと明るくなってくる。雲に覆われた静かなドイツの朝は色彩にあ乏しいが、それはそれで印象的である。列車の速度は160km/hといったところか。Lahrを通過する頃には、架線柱に設けられた距離票が読めるようになった。

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 程なく減速して、これまた景勝路線と知られるSchwarzwaldbahn (黒い森線)が合流すると、Offenburgに到着する。

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 8時28分にOffenburgを発車すると一気に加速していく。ここからは長距離列車とローカル列車が分離された複々線区間となり。長距離列車用の線路は最高250km/hまで許容されている。最高330km/hまで認可されているICE 3にとって、250km/hは余裕のスピード。

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 大きな揺れもなく、安定感のある快調な走りを見せ、Baden-Badenまでの40kmをたったの14分で走り抜ける。

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 模型化されているBaden-Badenの駅舎を横目に、定刻の8時44分にBaden-Badenを発車、複線になるとまもなくRastattを通過する。ここからKarlsruheまでは路線がDurmersheim経由とMaisch経由に二分されるが、ICE 602は西側のDurmersheim経由を進む。先程の複々線区間と異なりスピードはあまり出ていない。まもなくKarlsruhe都市圏に入り、DB路線に乗り入れるトラムとすれ違う。Karlsruheのトラムは日本でもよく知られるようになったが、ICEとすれ違うトラムを実際に目にするとやはり新鮮である。暖冬でドイツでは雪がほとんど降っていないと聞いていたが、一瞬うっすらと雪が降った跡がみられた。

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 ヤードを横目に、右からMaisch経由の路線が合流するとKarlsruhe Hbfに到着する。さすがに拠点駅、広い構内には101形牽引のICからトラムまで様々な車両が停車している。そして、181.2形の健在な姿もある。

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 9時01分にKarlsruhe Hbfを出発、列車は快調に加速して北へと向かう。この区間も路線改良が行われ、250km/h走行が可能である。ドイツ鉄道は高速新線の整備があまり進んでおらず、ICEといえども在来線を走る区間が多いとよく言われるが、元々在来線は高規格で160~200km/hで走行可能な区間が多いこと、そして目立たないが、このような地道な路線改良は常に続けられていることは考慮するべきだろう。輸送密度がそれほど大きくはないドイツにおいて、このような路線改良はコストをかけずにスピードアップにつなげる手段として有効なのであろう。
 Wisental付近でStuttgartからの高速新線と合流する。Wisental – Neulussheim間では再び路線が二分されるが、列車はスピードを緩めることなく250km/hで快走を続ける。全長5380mのPfingstbergトンネルに入ると減速。このトンネルから北に直進する高速新線が建設される計画もあるが、現在のところは列車はトンネル内で左に大きくカーブする。トンネルを出ると、右側にヤードが広がり、まもなく9時23分にMannheim Hbfの3番線ホームに到着する。

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 Mannheim HbfはICEネットワークの拠点駅、ここでBasel方面とMünchen方面のICEが接続する。ICE 602もここで10分以上停車し、MünchenからのICEと接続を取る、運転手がどこかに席を外したところで、私も気分転換に外に出て、しばらく撮影を楽しむ。

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 程なくして、プラットホーム反対側の2番線にMünchen発Berlin行のICE 692が到着する。

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 相互に接続を取った後、ICE 692は9時31分に先に発車していく。こちらも発車準備を整え、追いかけるように9時35分に発車する。MannheimからKölnまでは2月に乗車したばかりの区間である。Frankfurt/Mまでは在来線を走るが、200km/h走行が可能である。
 車内は相変わらずガラガラだが、車掌が飲み物は如何?とまわってきた。1等車では飲み物や軽食をBordBistroを席までデリバリーするサービスが行われており、せっかくなのでビールを注文する。ICEには2種類の生ビールサーバーが搭載されており、Beck’s PilsかFranziskaner Hefe-Weissbier Hellが楽しめる。私は定番のBeck’s Pilsにした。大小2種あるが、もちろん大。0.5Lで3,90EURは安いと言って良いだろう。

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 列車はWormsからの路線が合流するBiblis付近で減速した意外は200km/hで走行する。主要幹線だけに旅客列車・貨物列車が次々とすれ違うが、Riedstadt-GoddelauからはS-Bahn Rhein-MainのS7系統も線路を共用するため、ますます離合する列車が増える。
 Mannheimから70.6km、ZeppelinheimでFrankfurt Stadion方面へ向かう路線から右へと分岐し、全長1559mのFrankfurter Kreuzトンネルに抜けると、Frankfurt Flughafen Fernbahnhof フランクフルト空港長距離駅に到着する。10時06分定刻である。
 空港駅でも乗車はそれ程多くはなく、先頭車は相変わらず全く乗客がいない状態、16両編成がもったいない。10時09分発車、ここから最高300km/hの高速新線NBS Köln-Rhein/Mainに入る。ICE 3の本領発揮、力強く加速していく。



 残念ながら外は小雨混じりの曇りで暗いせいか、運転席との間はスモークのままである。ただ、スモーク状態にも何段階かあるようで、今は半スモークといったところ、前方が全く見えないというわけではない。
 横に目を向けると、雨に濡れたスラブ軌道上の線路と保安装置LZB用の線が高速で後ろへと飛び去り、その向かうには丘陵地に広がるのどかな農村や森を望む。掘割区間もあるし、住宅が多い場所には防音壁が設置されてはいるが、車窓風景をゆっくりと眺めるのもそれはそれで楽しい。

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 席を立って、デッキに設置された液晶ディスプレイを見ると、スピードは286km/hを示した。どうやら最高300km/hで順調に走っているようだ。最大40パーミルの勾配とカーブが続くだけに、立ち上がると時に強いGを感じるが、揺れはそれ程でもなく、安定した乗り心地である。

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 Limburg Süd・Montabaurをトップスピードを維持したまま通過、Siegauenトンネルに入ると原則する。トンネルを出たところでHennefからの路線が右から合流してきて、、Siegburg/Bonnに10時47分に到着する。Frankfurt Flughafen Fernbahnhofからの145kmを38分で走り抜けたことになり、表定速度は229km/hに達する。ホームの反対側にはRE 9 “Rhein-Sieg-Express” のSiegen行が停車中、牽引はRegioに移籍した120.2形である。ルール地方では3両しかいない貴重な存在だが、写真を取れなくて残念である。

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 ライン河右岸線も合流し、3複線の真中を走行する。Porz-Wahn付近でKöln/Bonn Flughafen ケルン・ボン空港ループが分岐していく。そのループが再び合流するとまもなく減速、Köln-Mülheimからの路線が合流、Köln Messe/Deutzを通過する。

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 ゆっくりとHöhenzollernbrücke ホーエンツォレルン橋でライン川を渡る。

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 左にKölner Dom ケルン大聖堂の偉容を見上げながら、右に急カーブを切り、Köln Hbfに到着する。11時05分定刻の到着である。

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 4時間弱の長旅を終え、スーツケースを押して、コンコースへ降りる。まずはコインロッカーにスーツケースを預ける。このコインロッカーがなかなかの優れもの、エレベーターで地下に荷物を収納する構造になっている。大きな駅ではしばしばコインロッカーが不足するが、狭い駅構内で十分な収納スペースを提供する方法として有効であろう。
 次にトイレへ。ドイツの大きな駅は大抵有料だが、その分係員が常駐して清潔に保たれている。シャワーを併設しているところも多い。

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 Köln HbfにはLufthansaのチェックイン・カウンターがある。これはDBとLufthansaが共同で実施しているAIRAIL Serviceの乗客向けの設備である。

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 11時21分発 RE12 ”Eifel-Mosel-Express”のRE 12079 Trierに乗車する。もはやベテランと言える628形を2編成併結した4両編成である。Köln Hbfを北西に向けて発車した列車は、Köln Bbfのヤードの北側に沿って左に大きくカーブする。このヤードは長距離列車用の基地でICEやIC用の車両が留置されており、奥には103形の姿もみられる。南西へ向きを変えた列車は11時25分にKöln Westに到着する。

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 私はここで下車するが、REはTrierに向けて、さらに2時間半以上の長旅に旅立っていった。Köln Westは貨物列車ファンの聖地、国境を越える様々な貨物列車が集まってくる場所として知られており、今回この駅に来たのも貨物列車が見たかったことは大きな理由である。しかし、SNCBの貨車が留置されていたものの、貨物列車はやって来ない。まあ、滞在時間10分では仕方がないが。

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 次の機会を楽しみに待つことにして、11時35分発のRE22 ”Eifel-Express”のRE 10180に乗車する。今度は644形の3両編成である。この列車の始発駅はGerolstein、日本でも手に入るミネラルウォーターで有名な町である。

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 発車すると列車はKöln Bbfの南側を走る。

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 Köln Hbfへ到着する。ここで大半の乗客が下車、列車は残った乗客を乗せてライン川を渡り、終着のKöln Messe/Deutzに11時45分に到着する。
 続いて、11時53分発S12系統Hennef行 (423形)に乗り、1駅目のKöln Trimbornstrasseで降りる。2月に続いて、ここでしばらく撮影する。

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ICE 612 (München Hbf – Dortmund Hbf)

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423形S-Bahn

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ICE 726 (München Hbf – Essen Hbf)

 再びS-BahnでKöln Messe/Deutzに戻る。ここでThalysを撮影する。

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 12時39分発Kall行RB 11417に乗車、再び644形である。本日3回目のHöhenzollernbrückeを渡り、Köln Hbfに戻る。コインロッカーからスーツケースを取り出し、2番線ホームへ。

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 発着する列車を眺めるうちに、そろそろ金曜の主役が登場する時間が近づき、ホームにも何人か鉄道ファンが集まってきた。

12月29日 Tokyo → Zürich → Basel [ドイツ・スイス鉄道旅行 2011-12]

 2011年2月に2泊4日でドイツを旅した。4年ぶりにドイツは楽しかったが、あまりに短くて消化不良でもあった。幸いにも年末年始に時間が取れたので、衝動的に航空券を購入し、再びドイツを巡ることとなった。
 2011年12月29日、朝5時前に起床し、準備を整えて出発。京成上野6時30分発のスカイライナー1号に乗車する。正月休みの初日だけのことはあり、日暮里からは満席の混雑となる。スカイアクセス線開通以来、成田空港への移動は格段に便利になり、落ち着く間もなく7時15分には成田空港駅に到着する。
 成田空港のロビーも朝早くから混雑している。今回、航空券はLufthansaのサイトから購入したが、往路はSwiss International Air Linesを選択した。前日にオンライン・チェックインを済ませたが、何故か座席が指定できず、早めに空港に向かった。しかし、カウンターに行くと、搭乗受付は8時45分から開始とのこと、到着が早すぎたようだ。

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 スイスフランやユーロへの両替などで時間をつぶし、8時過ぎからカウンター前に並んだ。ようやく受付開始時間になり、無事に後方窓側42A席を確保、これで一安心である。書店などで買い物を済ませ、早めに搭乗口に向かうことにする。セキュリティチェックの前は長蛇の列であったが、出国審査はスムーズに通過できた。まだ時間があったので、LufthansaのA380を撮影、B747に比べてもやはり大きい。そして搭乗する乗客の多いこと、これだけの人が乗り込むには時間がかかりそうだ。

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 搭乗するZürich行LX 161便はA340-300による運航である。A340-300のスラッとした機体には白い塗装がよく似合う。A340には2005年、中部・Frankfurt(M)間をLufthansaで往復した時以来の搭乗である。

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 10時50分頃搭乗開始、A340は適度な機体サイズで座席配列が2+4+2列であり、どこに座ってもトイレなどに行きやすいのが良い点である。出国ラッシュということであろう、機内はほぼ満席、私の隣にもツアー旅行に行くらしい年配の女性が座った。
 11時14分プッシュバック、定刻は11時15分なので、まずは順調なスタートと思ったが、この時間は離陸が多く、滑走路の前には航空機が行列をなしており、離陸順は7機目である。11時33分、ようやく滑走開始。しかし燃料が重いせいか、なかなかスピードが上がらない。長い滑走を経てようやく離陸するも、明らかに上昇角度が小さく、なかなか地上が離れていかない。一瞬、失速してしまうのではないか、という感覚に襲われる。久しぶりに昼間に乗ったヨーロッパ便は、国内便とは離陸の感覚が全く異なった。
 飛行機は少しづつ高度を上げながら、日本列島を北へと向かう。眼下には雪山が広がる。機長からのアナウンスでは高度33,000ftをハバロフスク・ヤクーツクからフィンラド上空を抜け、Berlin上空を通過してZürichへ向かうとのこと。

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 日本を離れた頃、飲み物とスナックのサービス。まずは白ワインを頂く。続いて、機内食となる。鶏照り焼き丼か、アルプス風パスタのチョイスで、私は後者にした。「ベジタリアンになりますが、宜しいですか?」と尋ねられる。といっても、チーズたっぷりで、カロリーはかなりありそうである。飲み物は赤ワイン。

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 飛行機は雲に覆われたシベリア上空を進む。ひたすら長い、退屈な時間である。各席に用意された液晶モニターでなかなか飛行機が進まないことで苛立ちを覚える。外に見ると、飛行機雲が出ている。やがて日の入り。美しい風景は、退屈な旅の清涼剤となる。

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 空港で用意した本を読み終えようとする頃、バニラ・アイスクリームのサービス。睡眠時間が短かったので、時々うつらうつらするが、すぐに目が覚めてしまい、シベリア上空の長い時間が続く。ここでおにぎりのサービスがある。残り4時間。
 気分転換に映画を見ることにする。邦画も収録されており、その中で「神様のカルテ」を選択。思った以上に良い映画で、思わずホロリ。見終わると、既にザンクトペテルブルクを過ぎ、バルト海上を飛んでいた。

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 到着が近づき、軽食のサービスがある。ピラフにパンと、機内食らしい炭水化物ばかりのメニューである。

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 食べ終わる頃にはベルリン上空を飛んでいる。ドイツ上空も一面雲に覆われている。

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 最後にチョコレートが配られると、もう着陸は近い。30分前から着陸体制に入り、低く立ち込めた雲の間をかき分けて、高度を落としていく。揺れは大きいが、スイスならではの美しい光景には見とれるばかりである。現地時間16時03分、定刻より10分強の遅れでZürich空港に着陸する。空港は思ったよりも小ぶりで、滑走路からすぐに駐機スポットに到着する。
 Baggage Claimでどうで待たされるから、急いでも仕方がないと、ゆっくりと機外へ出る。天気は曇り、ちょうど日が既に沈もうとしているが、思った程寒くはない。

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 空港内は閑散としている。到着したゲートEからSkymetroと呼ばれる列車で移動する、所要3分ほどである。入国審査は誰も並んでおらず、Baggage Claimでもすぐにスーツケースが出てくる。どうやらLX 161便の乗客の殆どは乗り継ぐようだ。結局、飛行機が到着して30分程でゲートを出られた。空港の規模がそれほど大きくはないため、到着便も少なく、極めて便利である。
 ゲート前で、毎年スイスで撮り鉄に勤しむベモラーさんと合流。空港は人通りが少なかったが、地下の鉄道駅は賑やか。窓口で1等用のユーレール・ジャーマン・スイスパスのバリデーションを済ませて、プラットホームに降りる。
 ちょうど、IC2000が入線してきたので、この列車に乗って市内に出ることにする。1等車は比較的空いている、1階席のボックス席に腰を下ろす、なかなか快適な座り語心地である。市内まではたったの10分という近さである。左手の車窓にはヤードが広がり、TGVやRe 460、Re 4/4 IIなどが停まっているのが見える。まもなく、チューリッヒ中央駅Zürich HBに到着する。我々が乗車していたIC 2000の前には、さらに客車が増結されていた。ラッシュ時に合わせた、スイスらしい柔軟な運用である。

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 Zürich HBのコンコースは多くの人が行き交い、大変賑やかである。まずは地下にあるコインロッカーにスーツケースを預けて身軽になる。あとは撮り鉄である。次々と列車到着し、接続を取って発車していく姿には圧倒される。しかも、列車は全て定時運行、素晴らしいの一言である。ここに1時間もいたら、SBBの主要な鉄道車両は網羅できそうだし、国際列車も豊富、まことに魅力的である。ベモラーさんに指南を受けつつ、写真を撮って回る。

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ICN / ICE 1

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ETR 470

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Re 4/4 II

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ICN

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Re 460

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ICN

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Re 460

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TGV Duplex Dasye (ベモラーさん撮影)

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TGV Duplex Dasye

 1時間程楽しんだところで、焼きソーセージをガブリ、うまい。小腹を満たしたところで、街歩きを兼ねて模型店巡りへ。スイスの模型店だけにスイス型の充実ぶりは素晴らしい、スイス鉄道好きには堪らないだろう。トラムに乗車して2店舗巡ったあとは、Bahnhof Strasseを歩いてZürich HBに戻る。クリスマス装飾の美しさは息を呑むほど、Zürichには改めてゆっくりと来てみたいものである。

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 駅構内のレストランに入り、ピッツァとビールで夕食にする。スイスビールもなかなか美味しく、つい2杯目も。といっても、これでも抑え目である。食後は再び撮り鉄。

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ICE 1

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TGV-POS

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Re 4/4 II

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Re 4/4 II

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Re 460

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Re 460

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SBB Panorama-Wagen (IR)

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Re 460 + IC2000

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ICN/ICE 1

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ICE 1 (Tz 184)

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Re 4/4 II + EN 465 (Graz / Beograd行)

 20時20分になり、コインロッカーからスーツケースを取り出す。ICでChurへ戻るベモラーさんと別れ、私はプラットホームにしばらく待ち、21時発のBasel SBB行のICE 790に乗る。せっかくのスイス、BaselまでSBBの列車に乗ることも考えたが、ベモラーさんに呆れられながら、やはりICEを選択したのである。
 入線してきたICE 1はTz 184編成、先程20時にHamburgから到着し、一旦回送された編成である。Basel SBBまでのスイス国内だけを走る列車であり、間合い運用といったところだろう。

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 車内はガラガラ、特に1等車は殆ど乗客がいない。BordRestaurantも係員が片付けをしており、営業しているのか分からないような状態であった。1等コンパートメントを独占してくつろぐ。

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 久しぶりのICEの硬い座り心地、これが快適なのである。21時定刻に発車、列車は静かに夜の闇の中を進んでいく。今回はモバイルWi-Fiルーターをレンタルして持参しているので、メールのチャックを済ませる。列車はそれほどスピードが出ていない、せいぜい140km/hくらいか。長旅の疲労か、居眠りしていると、もうBaselは近かった。
 21時53分、定刻にBasel SBBに到着。わずかな乗客とと共にホームに降りる。反対側にはTGV-POSが停車中、さすがは国境駅である。

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 駅構内のスーパーに立ち寄り、寝酒を買おうとするが、SBB駅は22時から6時まででアルコール類の販売はしないとのことで、タッチの差で間に合わず、諦めて水を買う。本日の宿、Hotel Helvetiaは駅の目の前である。思ったよりも小さいホテルに入ると、愛想の良い年配の男性が迎えてくれた。部屋に入り、電化製品の充電をしようとしたら、ブレーカーが落ちてしまい、フロントで説明するのに一苦労。疲れて、23時には眠ってしまった。
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