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デュッセルドルフ報告 ブログトップ

2017年12月ダイヤ改正 (Düsseldorf近辺の動向) [デュッセルドルフ報告]

 ヨーロッパでは例年12月にダイヤ改正が行われており、今年も12月10日から新ダイヤに移行する。ドイツ鉄道の公式サイトや各種サイトでその詳細が紹介されている。
https://inside.bahn.de/winterfahrplan/
http://doppeltraktion.seesaa.net/article/454835124.html
 今回のダイヤ改正の目玉は最高300km/hの高速新線Ebensfeld–Erfurt (107 km)が開通することである。これにより、BerlinとMünchen間の高速化プロジェクトVDE 8が完成し、大幅なスピードアップが実現する。特に新設される1日3往復の速達列車ICE Sprinterは最高300km/hのICE 3 (403形のうち、信号システムETCSに対応するリニューアル編成)による運転となり、両都市間の所要時間は6時間から「4時間の壁」を破る3時間55分に短縮される。ICE 3ファンとしては見逃せない歴史的な出来事ということで、12月10日ダイヤ改正初日、BerlinからMünchenへのICE Sprinterの1番列車の指定券を早速確保した。今から乗車するのが待ち遠しい。

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 とはいえ、個人的に最も気になるのは地元Düsseldorf近辺の動向である。今回の改正でICE 3はBerlin - Münchenに加え、Berlin – Frankfurt(M)間の一部のICEにも投入されており、NRW州とFrankfurt(M)を結ぶ路線の減便など何らかの影響がないか心配であったが、新ダイヤを見る限り殆ど変化はないようだ。ただし、ICE-Linie 10 (Düsseldorf/Köln -Berlin)で唯一ICE 3で運行されていた1往復が、他の列車と同じくICE 2による運転に変更となる。

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 興味深いのはこれまでBerlin – Münchenに運用されたいた元Metropolitan車両を用いたICEである。新ダイヤではICE 1193/1196 (Berlin Ostbahnhof – Frankfurt Flughafen, 毎日)に加えて、ICE 1040/1043 (Berlin Ostbahnhof – Düsseldorf Hbf)に金曜・日曜もに運用されるのである。当地に元Metroporitan編成が顔を見せるのは2009年以来、今から楽しみだ。

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 さらに、Düsseldorf – Koblenz - Luxemburgを結ぶ直通列車が1日1往復新設される。Düsseldorf – KoblenzはIC、Koblenz – LuxemburgはREとして運転され、車両はCFLのStadler製2階建て電車KISSが用いられる。座席指定はDBのサイトではできず券売機または窓口のみ、車内販売もKoblenz – Trier間のみと何かと制約もあるようだ。本来REに用いられる車両のICということで色々と議論を呼びそうな列車ではあるが、鉄道ファンとしてはルクセンブルクの車両が地元で見られるだけでも嬉しい。

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 この他、S-Bahn S6系統の運行間隔が休日は30分間隔だったのが20分間隔に変更されることも報道されている。

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 とはいえ、劇的な変化を遂げるドイツ東部に比べ、Düsseldorfの変化は少ない。昨年から試験的営業運転が行われていたICE 4も本格デビューとなるが、5編成がHamburg – Würzburg - MünchenとHamburg – Frankfurt(M) - Stuttgartのみで当地ではお預けである。

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 私のドイツ滞在もあと3か月あまり、帰国するまで身近なドイツ鉄道を楽しみたいと思う。
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定点観測 (1) Angermund [デュッセルドルフ報告]

 行き交う列車を眺めるというのは楽しいものである。インターネットに情報が溢れている現在だが、どのような列車が、どのような頻度で走っているか、その鉄道の有様を実感するには線路際に立つのが一番であろう。そんな日常のドイツの鉄道の姿を私なりに記録に残すべく、ある時間帯に、通過する全ての列車を記録することにした。
 今回訪れたAngermundはDüsseldorfとDuisburgの中間に位置する小駅である。ここを走る路線は、ドイツで最も人口が多いNordrhein-Westfahren州の中でも主要な都市である、Köln - Düsseldorf - Duisburg - Essen - Dormundを結ぶ。在来線とはいえ、ICEとEC/ICは200km/h、REは160km/hで走行可能な複々線の高規格路線であり、各系統の列車が集まることもあり、旅客列車の通過列車本数はドイツでも有数の多さである。S-BahnでDüsseldorf Hbfから15分程とアクセスは良好であるが、周囲はわずかな住宅を除けば田園が広がる静かな駅で、平日日中はS-Bahn S1系統が20分間隔、土休日は30分間隔で停車するのみである。Düsseldorf空港の隣駅であり、時々離陸する航空機のエンジン音が響いてくる。そんなAngermundで1月15日14時から15時30分まで通過する列車を撮影したので、紹介したい。

14時01分 ERB 89992 (RE3 Hamm(Westf) - Düsseldorf Hbf) Eurobahn ET 7 12
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14時02分 ICE 941 (Düsseldorf Hbf - Berlin Gesundbrunnen) ICE 2
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14時04分 RE 10621 (RE6 Dormagen - Minden(Westf)) 146 282
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14時07分 S1 (Bochum Hbf – Solingen Hbf) 422 566
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14時13分 RE 10518 (RE5 Koblenz Hbf – Wesel) 146 275
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14時13分 ICE 721 (Dortmund Hbf - München Hbf) ICE 3 (Tz 320 “Weil am Rhein“)
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14時15分 RE 10016 (RE 11 Kassel-Wilhelmshöhe - Düsseldorf Hbf) 425 561
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14時16分 RE 10221 (RE 2 Düsseldorf Hbf - Münster(Westf) Hbf) 146 121
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14時16分 IC 1922 (Köln Hbf - Berlin Ostbahnhof) 101 121
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14時18分 IC 2217 (Schwerin Hbf – Stuttgart Hbf) 101 067
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14時19分 IC 2200 (Köln Hbf - Norddeich Mole) 101 100
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14時22分 ABR 20023 (RE19 Emmerich - Düsseldorf Hbf) Abellio ET 25 2301
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14時23分 S1 (Solingen Hbf – Bochum Hbf) 422 022
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14時30分 RE 10126 (RE1 Hamm(Westf) – Aachen Hbf) 146 277
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14時32分 RE 10125 (RE1 Aachen Hbf – Hamm(Westf)) 146 271
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14時35分 ARB 20024 (RE19 Düsseldorf Hbf – Emmerich) Abellio ET 25 2302
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14時35分 IC 2011 (Berlin Ostbahnhof - Stuttgart Hbf) 101 068
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14時37分 S1 (Bochum Hbf – Solingen Hbf) 422 528
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14時39分 ICE 915 (Dortmund Hbf – Stuttgart Hbf) ICE 3/Velaro D (Tz 706)
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14時44分 ICE 610 (München Hbf – Dortmund Hbf) ICE 3 (Tz 317 “Recklinghausen“)
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14時44分 ICE 125 (Amsterdam CS – Frankfurt(Main)Hbf) ICE 3M (Tz 4684 “Forbach-Lorraine”)
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14時45分 RE 10218 (RE2 Münster(Westf)Hbf - Düsseldorf Hbf) 146 117
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14時45分 RE 10019 (RE11 Düsseldorf Hbf – Hamm(Westf)) 425 071
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14時49分 ICE 2912 (Ersatzzug für ICE 126 (Frankfurt(Main)Hbf - Amsterdam CS)) ICE 3M (Tz 4602) ※ICE 126で車両トラブルが発生し、Köln Hbf – Amstedam CSで運転された代替列車。90分遅れ。
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14時51分 RE 10521 (RE5 Wesel – Koblenz Hbf) 146 281
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14時53分 S1 (Solingen Hbf – Bochum Hbf) 422 544
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14時54分 RE 10620 (RE6 Minden(Westf) – Dormagen) 146 265
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14時56分 ERB 89885 (RE3 Düsseldorf Hbf - Hamm(Westf)) Eurobahn ET 7 12
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14時56分 ICE 640 (Berlin Gesundbrunnen - Düsseldorf Hbf) ICE 2 (Tz 227 “Ludwigslust“)
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15時00分 ERB 89884 (RE3 Hamm(Westf) - Düsseldorf Hbf) Eurobahn ET 7 05
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15時03分 ICE 1122 (München Hbf – Dortmund Hbf) ICE 3 (Tz 335 “Konstanz“)
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15時04分 RE 10623 (RE6 Dormagen - Minden(Westf)) 146 258
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15時05分 ICE 641 (Düsseldorf Hbf - Berlin Gesundbrunnen) ICE 2 (Tz 230 „Delitzsch“)
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15時08分 S1 (Bochum Hbf – Solingen Hbf) 422 506
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15時10分 ICE 2910 (Ersatzzug für ICE 724 (München Hbf – Essen Hbf)) ICE 3 (Tz 351 “Herford“)
※ICE 126のトラブルの影響で運転打ち切りになったICE 724の代替でSieburg/Bonn – Essen Hbfで運転。75分遅れ。
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15時12分 ICE 723 (Dortmund Hbf - München Hbf) ICE 3 (Tz 331 “Westerland“)
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15時14分 RE 10018 (RE 11 Hamm(Westf) - Düsseldorf Hbf) 425 066
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15時16分 RE 10623 (RE6 Dormagen - Minden(Westf)) 146 117
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15時16分 IC 2414 (Köln Hbf – Hamburg-Altona) 101 049
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15時18分 ICE 611 (Dortmund Hbf - München Hbf) ICE 3 (Tz 308 “ Murnau am Staffelsee“)
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15時22分 ABR 20025 (RE19 Emmerich - Düsseldorf Hbf) Abellio ET 25 2306
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15時24分 S1 (Solingen Hbf – Bochum Hbf) 422 012
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15時24分 ICE 124 (Frankfurt(Main)Hbf – Amsterdam CS) ICE 3M
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15時26分 RE 10520 (RE5 Koblenz Hbf – Wesel) 146 272
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15時28分 RE 10128 (RE1 Hamm(Westf) – Aachen Hbf) 146 274
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15時28分 IC 1920 (Frankfurt(Main)Hbf - Berlin Ostbahnhof) 101 059
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 改めて整理すると、幹線での通過本数の多さを実感した。DB以外のAbellioやEurobahnも活躍していることも見逃せない点である。車両トラブルによる遅延も残念ながら現在のドイツ鉄道らしいシーンではあるが、臨機応変に代替列車を走らせるのもまたドイツ鉄道である。今後も折に触れて、観察を続けたい。

NRW州 乗り鉄記 (2) [デュッセルドルフ報告]

 Frohes neues Jahr 2017!
 ドイツは日本より8時間遅れて新年を迎えた。1月1日元旦はトラムとバスを乗り継いでDüsseldorf市内にある惠光寺へ初詣に出かけた。Düsseldorfは元々在留日本人が多いこともあり、日本に関するイベントや施設も少なくなく、惠光寺は仏教文化を広める目的で設立された。日本庭園も併設され、普段から日本人だけでなく、ドイツ人の訪問も多いようである。元旦ということもあり、この日は初詣に訪れた家族連れで賑わっていた。
1月2日は新春初旅を楽しむことにした。といってもイタリアを旅行したばかりであるし、3日からは仕事で遠出する気にはなれず、近場で乗り鉄を楽しむことにした。

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 前夜に雪が降り、寒い一日。11時に自宅を出て、トラムでDüsseldorf Hbfへ。最初に乗車するのはRE 19系統Emmerich行である。RE 19系統は2016年12月のダイヤ改正で新設されたばかりの系統である。オランダに接するEmmerichへはRB 35系統としてDBの111形とn-Wagenと呼ばれる旧型客車が運転されていたが、12月以降はオランダ鉄道傘下の民間運営会社Abellio Rail NRWによる運行になり、車両もStadler製の最新車両Flirt 3 (1429形、Abellioの呼称ではET25)に変更された。
 11時20分に乗車するABR20018が入線してきた。RE 19系統は5両編成のFlirt 3が短編成または2編成併結で運転されているが、この列車は単編成である。しかし、車内は空いている。Flirt 3は連接式となっており、低床構造が採用されているものの、台車がある車端部は床が高くなっている。2+2列でクロスシートが並び、トイレも設けられている。Abellioのコーポレートカラーである赤とグレーをあしらったシートは高級感がある。座席に設けられているゴミ箱にはビニール袋が入れられ、DBの車両に比べて清掃も行き届いているようである。Flirt 3の外観はやや野暮ったい気もするが、Düsseldorfに来る地域輸送用の車両の中でも、最も品質が高いように感じられる。

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 この地方の地域旅客輸送はVerkehrsverbund Rhein-Ruhrライン・ルール運輸連合を主体に運営されており、DBやAbellio、NationalExpress、Eurobahn、NordWestBahnなどの旅客列車運営会社、RheinbahnやEVAGなどの都市交通運営会社もVRRに加盟している。U-Bahn・トラム・バスも含めて共通運賃となっているので、利用客は会社毎に関係なく、これらを利用できるのが特徴である。地域輸送において、鉄道のダイヤや運賃はVRRが主体的に決定し、運行権は入札で決定されている。2020年以降はVRRが車両を保有し、それを運行会社に貸し出す計画も進められているなど、地域運輸連合の果たす役割は非常に大きい。Abellioはここ数年、この地域でのREやS-Bahnの運行権獲得に次々と成功しており、存在感を高めている。一方で、DBは他会社に比べて運行コストが高く、ここ数年はこの地域での運行権に関する入札に敗れ続けており、数年後にはNRW州の地域輸送のシェアは50%を割り込むことになる。
 11時26分に発車したABR20018は軽やかに加速していく。すぐに車掌が検札に回ってくる。車掌は長髪で、まるでロッカーのようなラフな私服、名札がなければ到底車掌には見えない。並走するS-Bahnを簡単に追い抜き、6分でDüsseldorf Flughafen空港駅である。

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 ここからDuiburg Hbfまではノンストップ、160km/hでとばすが、安定した乗り心地である。地域輸送のための利便性と高速性能を兼ね備えたFlirt 3は最近躍進著しいStadlerらしい非常に優れた車両であることを実感する。雪景色を眺める内に列車はDuisburg Hbfを経てEssen方面の路線と分かれ、ルール川を渡って、定刻の11時49分にOberhausen Hbfに着く。

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 昼食時ということで構内の売店でパンを買い、RB 44系統NWB75225 のDorsten行に乗る。この路線はNordWestBahn (NWB)による運行で、非電化区間を走るため、車両は643形 (Bombardier製Talent)、または648形 (Alstom製Coradia LINT 48)が使用されている、入線してきた列車は643形のVT 118であった。

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 車内は3割程度の座席が埋まっている。12時09分に発車した。多くの炭鉱を有し、重化学工業で賑わったルール地方は中規模の都市が乱立しており、旅客列車の運行系統が複雑であることに加え、貨物列車も非常に多く貨物線や専用線などもあることから、路線は非常に入り組んでいる。複雑な分岐を繰り返しながら、貨物ターミナルのあるOberhausen-Osterfeld Südを経て、12時26分にBottrop Hbfへ至る。しかし、ここまで最高40km/hほどのゆっくりとした走行で、5分の遅れが生じている。車内放送で数分停車する旨の案内が行われたと思ったら、車掌が出てきて後部運転台へ向かい何かの作業をしている。妻は電車も寒すぎるんじゃない、と暢気に話していたが、何らかのトラブルがあったのは事実であろう。

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 しばらくして運転士が戻り、列車発車。今度は快調に加速し、100km/h近くで走る。どうやらトラブルは解消したようである。ここはS-Bahn S9系統と並走する区間だが、それもGladbeck Westまで。この駅にも貨物列車が停車している。

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 単線になってS9系統と分かれて北へ進路を向け、Gelsenkirchenからの路線と合流する。雪をかぶった森林や田園の中を抜け、Gladbeck-Zweckel・Feldhausenを経て、12時50分に終点Dorstenに到着する。

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 Dorstenはいくつかの路線が集まる駅だが、どの路線も非電化で腕木信号機が残り、現代の駅とは思えない佇まいである。しかし、駅員の配置はないようで、ここにも合理化の波は押し寄せている。ほどなくして、乗車するRB 43系統RB 14468が入線したきた。この路線はDBによる運行で、車両は640形 (Alstom製Coradia LINT 27)の2両編成である。LINTシリーズはドイツ中で活躍しており、車内外はシンプルながら好感の持てるデザインで、私の好きな車両の一つであるが、2車体連接のLINT 48の導入例が多く、単車体のLINT 27に乗車するのはこれが初めてである。

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 13時09分に発車した列車はGladbeck-Zweckelまでは先程通ったルートを走り、そこから南東へと単線区間を走る。Bottropからの貨物線と合流するとGelsenkirchen Zooに着く。構内には廃車になったのであろう628形が並び、片隅には機関庫が残っている。

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 複雑な分岐をしながらGelsenkirichen HbfからRecklinghausenへ向かう路線と交差すると、Herneに着く。右側には貨物列車が何本か停車している他、多くの貨物用機関車が停まっており、中には廃車が進む155形の姿もある。

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 Herneを発車すると、再び非電化の単線区間を走る。Dortmund近郊に入り、車窓は所々に工場や炭鉱跡、住宅地があるものの、田園や森林も多く、なかなか美しい。妻も時々スマートフォンを窓にあてて撮影に勤しんでいる。ドイツでは車窓風景の良い鉄道路線を紹介する書籍が出版されているが、そんな路線でなくとも、なかなか美しい車窓風景を楽しめるのはドイツの鉄道旅行の良いところであろう。ドイツでは住宅密集地帯のNRW州でも、日本に比べれば、はるかに車窓風景はのどかで楽しめる。それでも駅に停車する度に乗車があり、最終的には7割程度の座席が埋まった。Dortmund Hbfには14時22分定刻に到着した。

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 新春初乗りの締めはやはりICE 3である。Dortmundからは14時25分発Nürnberg Hbf経由München HbfのICE 723、14時37分発Stuttgart Hbf経由München HbfのICE 611と2本連続してICE 3が発車する時間帯であり、私自身ICE 3を撮影したい時にはこの2本の列車をよく狙っている。
 乗り換え時間に余裕のあるICE 611に乗車することにする。ICE 723が発車する前から既にICE 611は入線している。DBのサイトでは混雑が予想されているが、始発駅というおともあって、今のところ車内は空いている。せっかくなので、先頭の21号車へ行くと、幸いにもラウンジには誰もおらず、運転室直後の席に座る。発車準備を行っていた如何にも好青年といった運転士が出てきて、”Hallo”と挨拶してきたので返す。

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 しばらくしてホーム隣から14時36分発Passau Hbf行IC 2027が発車していく。IC 2027はHagen・Wuppertal・Solingenを経由してKöln Hbfに15時47分に到着するのに対し、こちらICE 611はEssen・Duisburg・Düsseldorfを経由してKöln Hbfに15時49分に到着する。NRW州の主要都市を相互に補完し合う関係なのである。
 IC 2027を追いかけるように、14時37分に発車する。160km/h程まで加速し、先行するIC 2027が南へ去っていくと、まもなくBochum Hbfに着く。Bochumから先では一旦南側を走るS-Bahnと離れ、再び合流するとEssen Hbfである。帰省していたと思われる若者がラウンジに乗車し、父親が見送りに来ているのは、正月らしい光景である。

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 Essen Hbfを発車するとMühlheimを通過し、ルール川を渡って、往路で通ったOberhausen方面の路線と合流して15時13分にDuisburg Hbfに到着する。

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 都市が並ぶNRW州の中でもKöln - Düsseldorf – Essen – Dortmundはメインラインであり、在来線といえ最高200km/hで路線規格は高いが、概ね10分おきに停車するためICEでもREとあまり所要時間は変わらない。Duisburgを出発すると200km/hに一気に加速し、あとは流すように走る。Düsseldorf Flughafenには一部のICEやICも停車するがこの列車は通過する。Düsseldorf-Zooの辺りで減速し、普段から利用するDüsseldorf Wehrhahnをゆっくり通過すると、定刻より2分遅れて15時27分にDüsseldorf Hbfに到着する。わずか4時間余りであったが、楽しいNRW州の初乗りであった。

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NRW州 乗り鉄記 (1) [デュッセルドルフ報告]

 日照時間が短く、どんよりした天候が続くこの時期には珍しく、12月4日は雲一つない快晴となった。朝寝坊した後、しばらく勉強していたら昼過ぎになっていたが、この空を見ると出かけたくなるというもの。最初は近場で撮影でもしようかと考えていたが、妻も同行するというので、予定を変更してNRW州内で乗り鉄を楽しむことにした。私は1か月80ユーロ強でDüsseldorf市内有効の地域輸送が全て利用できるTicket 2000というチケットを買っている。このチケットは平日夜と週末や祝日には同行者一人と一緒に利用でき、利用範囲も運輸連合VRR全域、すなわちNRW州北部がほぼ利用できるという優れもので、こういう乗り鉄にはちょうど良い。
 Düsseldorf Hbfに出て、13時35分発のS1系統Solingen Hbfに乗る。この日は工事の関係で本来走るはずのS-Bahn用の線路ではなく、長距離列車用の線路を走る関係で発車ホームが異なり、Düsseldorf Volksgarten・Düsseldorf-Oberbilkも通過した。Düsseldorf-EllerからHildenの区間は貨物列車と並行する区間だが、休日ということで特に貨物列車は見かけなかった。刃物で有名な町、Solingen Hbfには14時前に着いた。
 Solingenからは北東に位置するWuppertalに向かうS7系統に乗る。SolingenからWuppertalまではICEからRBまで様々な列車が運転されており、所要時間もわずか20分程。しかし、S7系統は南に迂回してRemscheidを経由し、東側から回り込むようにWuppertalに至るため、1時間近くかかる。直通客の需要はほとんどないだろう。S-Bahnということで、平日日中は20分間隔、夜間と週末は30分間隔と列車も保たれているが、走行区間の大半は非電化であり、車両はBombaridier製気動車LINT 41の2両編成である。運行はオランダ鉄道傘下のAbelioが担当している。

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 途中駅の利用が多いのか、座席が大方埋まっている。14時22分定刻にエンジンを起動し、列車は発車する。Solingen市内をこまめに止まり、Solingen-Schabergを出発すると、この路線のハイライトであるMüngstener Brückeを渡る。SolingenとRemscheidの間、Wupper川の谷にかけられた全長465mの橋は高さ107m、鉄道橋としてはドイツで最も高い。その車窓風景はなかなか雄大である。

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 Remscheid市内で駅に止まるごとに乗客は入れ替わるが、大半の座席が埋まっている状態は続く。Wuppertal市内に入り、Wuppertal-Oberbarmenには15時07分に着く。ここはDüsseldorf HbfからWuppertal Hbfを経由して、Hagen方面へ向かう路線との接続駅である。乗ってきた列車はここから西へと向きを変え、終着Wuppertal Hbfへ向かうが、我々はここで下車する。Düsseldorfから直通の列車を使えば、ここまで30分もかからないが、遠回りもまた乗り鉄の楽しみである。
 わずか2分の接続であったが、急いでホームの階段を上がったら、ちょうどDortmund Hbf行のREが入線してきた。RE 4系統はAachen – Mönchengradbach – Düsseldorf – Wuppertal – Hagen – Dortmundを結ぶ系統で、2階建て客車と111形が運用されている。引退が近い111形が元気に活躍している姿がみられるのが嬉しいところである。
 15時09分に発車した列車は東へと快調に走る。快晴とはいえ、夜は-4度まで下がる天候、車窓風景にも霜や雪がみられる。こういう車窓風景を眺めながら、ゆっくりと過ごすのも悪くない。妻も、乗り鉄子デビューだ、と上機嫌である。

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 Hagen Hbfを過ぎ、Ruhr川沿いの湖の佇まいを眺め、Dortmund Hbfには15時53分に到着した。

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 Dortmundまで来たが、特に目的があるわけでもない。とはいえ、すぐに引き返すのももったいないので、駅前で開催されているクリスマスマーケットを眺めながら散歩する。メイン会場とは異なるため規模は小さいが、それでも屋台で揚げたてのReibekuchenを食べれば満足する。

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 Düsseldorfまでは列車本数は非常に多く、ICEでもICでもREでも所要時間は大して変わらないが、16時37分発München Hbf行ICE 613に乗る。Dortmund始発ということで車内は空いている。Bistroでビールを買ってきて、暮れゆく車窓を眺める。Bochum、Essen、Duisburgを経由し、Düsseldorf Hbfには17時30分着。慌ただしくも楽しい半日乗り鉄であった。

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Baureihe 420 als S68 und n-Wagen als RB 35 [デュッセルドルフ報告]

Seit ein Monat wohne ich in Düsseldorf. Danach fahre ich jeden Tag mit Deutsche Bahn oder Rheinbahn. Ich will Sie hier aus meiner Erfahrung über die Eisenbahn in Düsseldorf berichten. Das heutige Thema ist Baureihe 420 und n-Wagen der Bundesbahn.

 7月上旬からDüsseldorfでの生活を始めた。1年半前から海外に出る機会をうかがい、その念願がかなったわけであるが、春以降はプライベートでも仕事でも忙しくなり、まともに準備をしないままドイツに来ることとなった。ドイツでの新しい生活は慣れないことも多かったが、少しずつ落ち着きつつある。
 Düsseldorfでは毎日のようにDBや地域交通を担うRheinbahnを利用しており、さらに今のところは気軽な独り身ということもあり、空き時間には遠出もしている。せっかくなので、備忘録として、当地の鉄道で印象的だった点や、旅の記録を残していきたい。

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 今日は西ドイツ国鉄Deutsche Bundesbahn時代に活躍した2種類の車両について触れたい。ドイツの空の玄関口といえば、やはりフランクフルト空港である。フランクフルト空港には1999年にFernbahnhof長距離駅が誕生し多くのICEやICが発着しているが、それまではターミナル1の地下に設けられたRegionalbahnhofのみしく、大抵の旅行客はS-Bahnでフランクフルト市街へアクセスしていた。そんな旅行客にとって、最初に出会うドイツ鉄道の車両と言えば、S-Bahn用電車の420形であった。
 420形は実に480編成が制作され、München、Frankfurt M、Stuttgart、およびRhein-Ruhrルール地方のS-Bahnで広く活躍してきたが、1999年から新型電車への置き換えが開始された。さらに地域輸送においてDBが多くの路線で民間運行会社に路線運行権を奪われたこともあり、420形の廃車が進んだ。現在はFrankfurt MとStuttgart地区には運用はないが、一度撤退したはずのMünchen・Düsseldorf・Kölnには車齢の若い車両が集められ、ラッシュ時を中心に運用についている。
 S-Bahn Rhein-RuhrDüsseldorfには30編成以上が配置され、Wuppertal-Vohwinkel – Düsseldorf Hbf – Langenfeldを結ぶS68系統に投入されている。S68は平日の朝晩しか運行されないラッシュ用の運行系統であり、大半の列車はは420形を2編成併結して運転されているが、S-Bahn用客車x-Wagenと143形電機により運行される列車も存在する。

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 私も仕事の帰りに何度か乗車する機会に恵まれた。比較的新しい車両が多く、使用される機会も限定されているためか、DBの近郊用車両としては比較的きれいに保たれているように思うが、空調のないこともあり、時には独特の異臭が漂うこともある。とはいえ、インバータ車両ばかりの昨今において、昔ながらのS-Bahnの雰囲気を味わえる420形は貴重な存在である。Nordrhein-Westfalen州は数年後には近郊輸送体系が刷新される予定で、420形の引退もそう遠くない。それまで、最後の活躍を見守りたいものである。

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 ヨーロッパの鉄道といえば客車列車のイメージが強いが、ドイツ鉄道の地域輸送用車両は電車や気動車が幅を利かせており、増備が続く2階建て客車を除けば、客車列車を見る機会はかなり少なくなった。
Deutsche Bundesbahnが地域輸送用に5000両以上製作した客車n-Wagen (いわゆるSilberling客車)は長らくドイツ鉄道の地域輸送において中心的な役割を果たしていたが、現在は1000両を切っている。そんなn-Wagenだが、朝晩にDüsseldorf Hbfで何度か見かけて気になり調べたところ、RB 35系統Emmerich - Wesel – Oberhausen – Duisburg (– Düsseldorf – Köln)にラッシュ時を中心に使用されることが分かった。
そこで、Düsseldorf Hbf 18時25分発のRB 30538でWeselまで乗車した。

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 18時15分に7番線に入線してきた列車は、制御客車を先頭に客車3両を最後尾から111形が押す編成であった。夕方のラッシュ時間帯ということで2等は立客も出て、1等も大半の席が埋まった状態で発車した列車はDüsseldorf Flughafen停車を経て、Duisburg Hbfへ。最高気温34度という暑い日、冷房のない客車内にいると汗が噴き出すが、最高140km/hで快走すると車内にも気持ちの良い風が入ってくる。走行音も揺れも如何にも客車列車らしい雰囲気で、それを体感するだけでも楽しい。
 Duisburg Hbfでも乗車が多かったが、Oberhausen Hbf以降は停車するたびに乗客が降り、次第に車内は空いてくる。Weselにはやや遅れて18時20分過ぎに到着。本来であればこの列車はオランダ国境に近いEmmerichまで行くが、工事の関係で当面はWesel止まりとなっている。

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 WeselからDuisburgへ戻るために乗車した19時43分発RB 30555も111形とn-Wagenにより運行されていた。ラッシュと逆方向ということもあり、車内はガラガラ、周囲の窓を全開にして、如何にも客車列車らしい走りを存分に楽しみながらDuisburg向かった。右手の車窓には美しい夕日、それはまるでn-Wagenの今後を暗示するかのようであった。いくつかの地域でn-Wagenはまだ活躍している。今のうちにBundesbahn時代をほうふつとさせる客車列車の旅を楽しまれたは如何だろうか。

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 なお。今回ローカル客車の旅を存分に楽しむことができたが、すでに触れた通り工事の関係でRB 35は9月まで臨時ダイヤが組まれており、通常ダイヤに戻った際にはn-Wagenの運用が変わる可能性があるので注意していただきたい。ただし、RB 30538は少なくとも12月ダイヤ改正まではn-Wagenの運用が続くものと思われる。

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Ich habe mich heute an die Reise mit n-Wagen als RB 35 gefreut. Der schöne Sonnenuntengang sieht mir wie das Leben der n-Wagen aus.
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