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ドイツ鉄道旅行 2017 ブログトップ

食堂車でドイツ周遊 [ドイツ鉄道旅行 2017]

 12月16日9時前にDüsseldorf Hbfに着く。ICE 621が発車する16番線ホームに向かうが、ちょうど9番線にSiemens製最新型機関車Vectronが入線してきた。まだ時間があるので見に行くと、Vectronといっても電機ではなくディーゼルバージョンの247形が先頭に立っており、後ろにはMüchenのU-Bahnで増備中のC2形であった。おそらく、SiemensのKrefeld工場からの甲種輸送であろう。私と同じように、2人の鉄道ファンが撮影に来ており、ハローと挨拶。

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 16番線に戻ると、ICE 621はすでに入線していた。編成が所定とは逆になっており、1等29号車は最後尾である。テーブル付きの席に落ち着くと、定刻に発車。

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 列車は順調に200km/hで走り、Köln Messe/Deutzへ。ここでも乗車が多く、大半の座席が埋まった。Köln Messe/Deutzを発車すると改良新線区間を最高200km/hで走り、Siegburg/Bonnを通過すると高速新線には行って最高300km/hところだが、16日・17日とドイツでは悪天候が予想されているとのことで、前日にドイツ鉄道はICEの最高速度を200km/hに制限して運転し、10~20分の遅延が予想されるとの発表を行っていた。実際、ICE 621もSiegbur/Bonnを通過しても特に加速することはなく、200km/h前後での走行を続けた。Montabauer、Limburg Südと停車し、Frankfurt (M) Flughafenには5分遅れの10時38分に到着する。元々ダイヤに余裕があるのであろう、最高速度が抑えられても、影響は小さかった。

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 S-Bahnに乗り換え、隣駅Frankfur (M) Stadionへ。本来ならここでさらに乗り換え、Zeppelinsheimへ向かうつもりでいたが、乗り換えるつもりだったS-Bahnは遅延しているICEの待避でなかなか発車できず、この駅でICEを撮ることにする。所定より1時間程遅れてきたICE 593はICE 1による運行である。

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S-Bahn 430形

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ICE 1

 続けて、12月10日から本格的な営業運転を開始したICE 4が来る。こちらはStuttgart行ICE 973に運用されている、

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ICE 4

 まだ時間があるので、私の定番撮影地、高速新線ケルン・ラインマイン沿いのWeilbachに移動する。ここで2時間ほど、ICEを撮影する。今のところ、この高速新線はICE 3のみが運用されているが、今後ICE 4も運用される予定である。

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407形 (ICE 3/Velaro D)

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ICE 3

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ICE 3

 14時が近づいたところでWeilbachを離れ、15時過ぎにFrankfurt空港へ戻り。関西空港から来た友人と空港第1ターミナル地下のRegionalbahnhofにあるDBの窓口付近で合流する。友人は熱心なICEファンで、もう長い付き合いだが、実際に会うのは約10年ぶりである。今回1週間の休暇を利用してドイツに来るとのことで、一緒にドイツ鉄道を旅することになったのである。スーパーマーケットに立ち寄った後、S-Bahnに乗ってFrankfurt (M) Hbfへ。ここでICE 4やデビューしたばかりの445形などを撮影する。

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TGV-Duplex

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445形

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120形

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ICE 4

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ICE 4



 日もすっかり暮れ、17時過ぎにS-Bahnで空港駅に戻り、Frankfrt (M) Flughafen Fernbahnhofを17時58分に発車するWien Hbf発Hamburg Hbf行の長距離列車ICE 26に乗車する。この列車はICE-Tによる運行である。Wien – Hamburg間を直通するICEはPassau・Würzburg・Hannoverを経由するICE 90/91が運転されており、所要8時間40分程で両都市を結んでいるが、ICE 26/27はPassau・Würzburg・Mainz・Bonn・Köln・Wuppertal・Dortmund・Bremenを経由する遠回りルート、全行程13時間を要す。今時、信じがたい長距離列車だが、無論直通の乗客は想定されていないであろう。ドイツ鉄道の公式サイトでも、通常の検索ではこの列車はヒットしなかった。

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 定刻に到着した列車に乗り込み、そのまま食堂車に座る。ICE-にTは7両編成の411形と5両編成の415形があり、全車は食堂車としてBordRetaurnt、後者は売店と立席用テーブルだけのBordBistroを備えている。ICE 26は411形7両編成による運転で、BordRestaurantを連結している。夕食時間に早いためか、またはFrankfurt (M) Hbfやこの空港駅で降車した乗客が多いためか、食堂車は空いており、4人用テーブルに落ち着く。ここで友人と車上忘年会としゃれ込むこととする。

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 まずはビール、車内には生ビールサーバーが設置されており、Bitburger Pilsが提供されている。0.3lで3.20 EUR、0.50lで3.80 EURと値段も手ごろ、後者を注文したことは言うまでもない。安定の味で喉の渇きを潤しつつ、食事にはGrünkohl mit Mettende, Kasseler und Salzkartoffelnを選択する。Grünkohlは日本語ではケールと呼ばれ、青汁の原料として使われているが、ドイツでは冬の味覚として親しまれている。ソーセージやポークチョップ、ジャガイモが添えられ、12.90 EURは上々であろう。ついでにサラダも注文しておく。ドイツ鉄道は食堂車のメニューを2か月ごとに更新しており、季節を感じさせるドイツ料理が提供される。食堂車の調理なので電子レンジかスチームくらいしかないだろうが、メニューも調理法の限界を十分考慮されて選択されているように思える。食堂車でこれだけのメニューを提供され続けているだけでも、十分に評価されて良いのではないか。

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 列車はMainz Hbfからライン川の左岸を走っている。外は完全に暗くなっているが、右岸に沿って家々の灯りが並ぶ車窓風景もなかなか趣きがある。列車の適度な揺れに身を任せながら、友人と語らい、美味しい料理があるとなると、お酒も進むというもの。ビールをもう一杯、さらに白ワインに赤ワイン。DBの食堂車はビールもBitburger Pilsの他、レモン味のラドラー、Erdinger Weissbierとノンアルコールビールとバリエーションがあり、さらにワインもドイツ産を中心にゼクト (発泡) 2種類、白ワインと赤ワイン3種類ずつという充実ぶり、車内忘年会には十分すぎる品揃えであろう。

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 Koblenz Hbfを過ぎ、Bonn Hbfを発車したタイミングでお会計を済ませる。Köln Hbfの4番線には20時05分に着く。Frankfurt (M) Flughafenからここまでは高速新線経由のICEを利用すれば1時間程度だが、車上忘年会を楽しみたいが故に、このライン川左岸を通る在来線経由の列車を利用したのであった。
 ホーム反対側5番線にFrankfurt (M) Hbfから高速線を経由してきたMünchen Hbf発Dortmud Hbf行ICE 514が入線して来る。この列車は407形Velaro Dによる運行であり、一度も407形に乗車したことがないという友人のリクエストで、この列車に乗ることにしたのである。

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 2等車もある程度空席があり、無事に座ることができた。Köln Hbfを発車し、Wuppertalへ向かう路線の分かれると200km/hで快調に走り、20分でDüsseldorf Hbfに到着する。ICE 514の発車を見送り、駅に程近いホテルにチェックインする友人と分かれ、自宅へ戻る。

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 12月17日7時45分過ぎにDüsseldorf Hbfで友人と落ち合い、Klagenfurt Hbf行EC 115のコンパートメントに座る。この列車は101形が牽引するDBのIC客車による運転である。8時15分にKöln Hbfに着くが、外はまだ日が昇りきらず薄暗い。中央駅前にそびえる大聖堂に足を向けると、日曜ミサの前で中に入ることができた。人がほとんどおらず、静かで荘厳な雰囲気である。

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 Köln HbfからS-Bahnでライン川を渡り、Köln Messe/Deutzでしばらく撮影を楽しむ。ただ、友人が撮りたかったというIC 2は10分程遅れており、ちょうどHbfに戻る列車に乗った際にライン川ですれ違ってしまい、撮影できなかったのは残念であった。

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ICE 3

 9時44発Berlin Gesundbrunnen行ICE 857に乗車する。この列車はICE 2による運転である。2等車の空席に無事座ると、定刻通り発車する。

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 Wuppertal Hbf・Hagen Hbfと停車し、11時02分にHamm (Westf.)に到着する。ここでKöln Hbfを9時21分に発車し、Düsseldorf・Duisburg・Essen・Bochum・Dortmundを経由してきたICE 847が後ろに連結される。

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 連結作業を眺めた後は食堂車へ。ICE 2にはBordRetaurantが付いている。お昼前だが、食堂車は大半のテーブルが埋まっているが、食事というよりは飲み物で時間をつぶしている乗客が目立つ。遅めの朝食にはChili con Carneを選ぶ。アメリカ発祥のスパイシーなシチューだがドイツでも人気がある。8.20 EURでパンも付き、朝食には十分すぎるボリューム、味も申し分ない。

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 列車は途中Bielefeld Hbfに停車し、12時28分にHannover Hbfに到着する。ちょうどIC 2が停車中で、幸いにもKöln Messe/Deutzの代わりにここで撮影することができた。さらにICE 4も撮影する。

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146.5形+IC 2

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146.5形+IC 2

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ICE 4



 Hannover Hbfからは12時41分発Stuttgart行ICE 577に乗車する予定であった。この列車はICE 4で運行されており、その試乗が目的であったが、そのICE 577はドア故障で1時間以上遅延している。そこで、Hamburg-Altona発Frankfur (M) Hbf行IC 1993に乗車することにする。IC 1993は先頭が制御客車、後ろから広告塗装の101 004が押す編成である。

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 車内は混雑していたが、先頭の制御客車の広い自転車積載スペースで折り畳み椅子に座る。冬ということもあるのか、自転車は1台も搭載されておらず、この広いスペースを占有でいるのだから、ある意味贅沢である。折り畳み椅子では座り心地は期待できるはずもないが、40分弱という乗車時間を考えればこれで十分である。定刻より6分遅れて、13時に発車した列車は高速新線に入り、200km/hに順調に走り、13時38分にGöttingenに到着する。我々がここで下車する。

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 乗り換える列車までしばらく時間があるので、発着する列車を撮影しながら待つ。ICE 1の姿が目立つが、大半は落書きで美しいとは言い難い姿なのは残念な限りである。回送の648形は行先表示に“Frohe Weihnachten“ (メリークリスマス)と表示し、カメラを向けると運転手が笑っていた。

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ICE 1

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ICE 1

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648形

 Kiel Hbf発Zürich HB行ICE 77は定刻の14時15分に入線してきた。車両はICE 1である。ここで遅い昼食を摂るつもりであったが、車内は混雑しており、食堂車も全ての席が埋まっていた。次の停車駅、Kassel-Wilhelmshöheで降りる乗客がいることを期待して、しばらく食堂車の脇で立って待つことにした。

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 Kassel-Wilhelmshöheまでは約20分、トンネルが続く区間である。到着直前、二人の乗客が席を立ち、運よく食堂車に無事に座ることが出来た。ICE 1の食堂車は屋根が高く、天窓も設けられ、明るく開放感があって、ICEシリーズの中でも最高の雰囲気であろう。とはいえ、この食堂車は特に老朽化が進んでいるという話もあり、近い将来の引退もささやかれている。
 Kassel-Wilhelmshöheを14時37分に発車するとFrankfurt (M) Hbfまではノンストップで走る。昼食はSauerbraten mit Kartoffel-Blumenkohl-Stampf ザワーブラーテン・ジャガイモとカリフラワーのマッシュ添え、12.90 EURと生ビールを一杯。定番ドイツ料理、なかなか美味しく、良い昼食となった。列車はFuldaから在来線区間を走る。締めのコーヒーをゆっくり楽しむうちに列車はHaunauを通過し、Frankfurt (M)近郊へ。マイン川の南側、Offenbachを通過し、マイン川を渡って、16時ちょうどにFrankfurt (M) Hbfに到着する。

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 Frankfurt (M) Hbfで少しだけ撮影する。

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ICE 4

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445形

 16時25分発Saarbrücken Hbf行RE 29526に乗る。この列車はVlexx社による運行で、車両はAlstom製の気動車Coradia LINT 54、620形が用いられている。夕方ということで、車内は全ての座席が埋まり、立客も見られたが、何とか席を確保できた。

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 定刻の16時25分に発車したが、すぐに一時停車。しかし、程なくして発車し、Frankfurt (M) Flughafen Regionalbahnhof、Rüsselsheimを経て、17時05分にMainz Hbfに着く。

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 遅れてきたÖBB編成のIC 118、数を減らしている143形の発車を見送ると、Interlaken Ost発Hamburg-Altona行EC 6が5分遅れで到着する。この列車はSBB客車によって運行されており、最後にSBBの食堂車に乗ろうというわけである。

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101形+IC 118

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143形

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 幸いにも雰囲気の良い食堂車はガラガラで座ることが出来た。友人と夕食を楽しもうとメニューを眺めるが、ここで絶句・・・・スイスの物価を反映して、飲み物も食べ物も非常に高価なのである。その割にメニューのバリエーションはDBと比べると少なく、選択枝もそうあるわけではない。結局、相対的にリーズナブルに感じられた赤ワイン、Merlot Ticino DOCのハーフボトル (19.80 EUR)を飲みつつ、友人とレモンリゾット (16 EUR)をシェアした。リゾット自体はそれなりに美味しかったが、調理法も味もDBの食堂車に比べ優れているわけではなく、量は少ないくらい。スイス旅行中であれば印象も変わったかもしれないが、ドイツ国内でこの食堂車に乗ると、どうしても高いと感じざるを得なかった。それでもワインを飲みながらの旅は良いものである。

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列車はライン川左岸を走ってKoblenz Hbf・Bonn Hbfを経て、Köln Hbfへ。ここで2等席に移る。Düsseldorf Hbfには定刻より6分遅れの20時40分に到着した。

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 駅構内で後続のThalysを撮影した後、市内のアルトビール醸造所直営レストランで腹ごなしをし、友人との二日間の食堂車の旅を終えた。

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Thalys PBKA

 ドイツでも食堂車は縮小傾向がみられた時期があったが、最近はLCCや長距離バスとの競争が激化し、逆に鉄道の売りの一つとして、食堂車を積極的に売り出そうという流れも感じられる。メニューは2か月に1回更新され、アルコールからデザートまでメニューも豊富である。高くてまずいという評価を聞くこともあるが、条件の厳しい列車内の供食サービスということを考えれば、例えば往時の東海道・山陽新幹線の食堂車のサービスを考慮しても、価格・質量面で健闘しているといって良いのではないか。このサービスが今後も継承されていくことを祈りたい。
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ドイツ・オーストリアを巡った11月 (2) [ドイツ鉄道旅行 2017]

 結婚のパーティーを済ませ、今度は私の両親とオーストリア・ドイツを巡った。11月7日、仕事を終えた後、妻と自宅からトラムに乗って19時30分過ぎにDüsseldorf Hbfに着いた。構内のアジア料理店で夕食を済ませ、スーパーで飲み物を買って20番線ホームへ行くと、既に夜行列車NightJetのEN 421 (Innsbruck行)/40421 (Wien行)が発車を待っていた。牽引機はÖBBの1016 019で、その後方にWien行、さらにInnsbruck行の客車と続き、最後尾に2両の車運車をつなげた編成である。NightJetの運行開始から1年近くが経過し、過半数の客車はNightJet専用の紺色に赤帯の塗装となっている。NightJetは寝台車、クシェット、座席車で構成されるが、我々が乗車するInnsbruck行の284号車は寝台車である。客車の最後尾、車運車の前に連結されている。出入口には車掌が立ち、乗客を迎えている。スーツケースを運び入れるのを手伝ってもらう。

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 最大3人利用できるコンパートメントに入ると、ベッドはまだ収納されており、座席が3席並んでいた。その上にはスリッパやタオルなどのアニメティグッズが置かれており、さらに水や白ワイン、ジュースのウエルカムドリンクも座席の横に用意されている。車掌が来て、部屋の機能を簡単に説明していく。狭いながらも機能的に設計されたトイレやシャワーが個室内に設けられているのも特徴である。スーツケースを隅に置き、まずは座席に腰を落ち着ける。

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 定刻の20時54分より5分程遅れて、EN 421はゆっくりと発車する。まもなく車掌が検札に回って来る。ÖBB所属の車掌ということで話すドイツ語もオーストリア風、普段聞くドイツ語とは随分とは異なり聞き取るのに難渋する。ここで朝食を注文する。朝食は乗車料金に含まれているが、コーヒーやジュースなどの飲み物、ヨーグルト、パン、チーズ、ハム、バターなどのメニューから好みで6種類を選択する方式となっており。さらに1品1ユーロで追加注文できる。NightJetでは車内販売も行われており、ビールやワインなどアルコールからソフトドリンク、スナック、軽食まで中々多彩である。その中で目立つのは14.90ユーロのビーフステーキ・リゾット添え。味見がてら注文しようとしたが、車掌によると食べ物で在庫しているのはサンドイッチ一種類のみとのこと。仕方がないので、オーストリアのビールStieglとおつまみ代わりにサンドイッチをもらう。
 次のKölnではHbfではなく、Messe/Deutz駅の地上ホームに停車する。人口の多いKölnということで、ある程度の乗車がある。隣のコンパートメントにも新たな乗客が来たようだ。Köln Messe/Deutzは定刻では21時19分の発車であるが、なかなか発車せず、ここで20分遅れとなった。ようやく発車すると列車はライン川を渡らず、ライン川の右岸側を走る。Bonn-Beuelに停車し、ライン川沿いに走る。車掌に頼んで、ベッドをセットしてもらう。といっても壁に収納されているベッドを倒すだけである。

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 ライン川を渡ると、Koblenz Hbfに着く。ここからは世界遺産の景勝地だが23時過ぎでは何も見えない。ビールやワインを飲んでいるうちに眠気に襲われ、寝ることにする。最初は2段ベッドのうち、上段に妻、下段に私が寝る予定であったが、上段にも柵などがなく怖いとのことで、私が上段で寝ることになる。客車列車というわけで静かだが、横になると普段と異なる揺れを感じる。なかなかのスピード感である。しばらくすると私はすっかり寝入ってしまった。妻もある程度は眠れたようだが、何度か揺れで目が覚めたようだ。また私が上段から落ちて来ないか気が気ではなかったそうだ。
 目が覚めると6時半過ぎ、列車はAugsburg HbfからMünchen Hbfへ向かっているところで、ほぼ定刻の運転に戻っていた。このNightJetはNürnberg Hbfで1時間以上の長時間停車があり、さらにNürnberg HbfからAugsburg Hbfまで2時間40分以上をかけている。この間にWien行を切り離し、代わりにHamburg-AltonaからのEN 40491と併結する作業も行われているはずであるが、私は夢の中で全く気が付かなかった。

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 7時05分、München Hbfに到着する。ここで車掌が朝食を届けに来た。温かいコーヒーで目も覚める。頭端式のターミナル駅ということで、ここで機関車を付け替え、方向転換する。7時29分に発車する頃には、外はすっかり明るくなっていた。München郊外を離れると、程なくしてアルプスが車窓に広がる。朝のバイエルンの光景はなかなか美しい。ここで下車する前にシャワーを浴びておく。前日出発前に自宅でシャワーを済ませてはいるのですが、せっかくの設備なので利用しない手はない。非常に狭いが、お湯の温度や量は十分許容範囲、液体石鹸も備え付けられており、汗をさっと流すには十分だ。
 身支度を整えると、定刻より5分程遅れて8時30分にKufsteinに到着する。車掌にスーツケースを下ろすのを手伝ってもらい、下車する。先頭を見ると、Münchenから牽引を担当していた機関車はRailJet塗装の1216 017であった。Innsbruckへ向かうNightJetを見送ると、客車10両のうち7両が専用となっており、綺麗なブルーの編成で統一されるのも近そうだ。



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 KufsteinからはRailJetでSalzburgへ向かう。Wien行RJ 765は定刻より5分遅れの8時58分に発車。2等車も空いており、予約していたテーブル付きの座席に落ち着いて、アルプスが連なる車窓風景を楽しむ。オーストリアの国内列車とはいえ、Kustein – Salzburgは大半がドイツを走る。国境を意識させるものはないが、駅のサインや標識類はDBのデザインでそれと分かる。列車は90~140km/hとそれほどスピードを出していないが、特に遅延が広がっているわけではなさそうだ。乗務員が飲物などの注文を取りに回ってきたので、水を頼む。RailJetには食堂車兼売店も設けられているが、足を運ぶのも面倒なので、このようなサービスは有り難い。国境駅Freilassingをゆっくり通過し、Salzach川を渡って、3分遅れの10時06分にSalzburg Hbfに到着する。

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 駅の目の前のH+ Hotel Salzburgが本日の宿である。荷物を預けようとしたら、もうチェックインできるとのこと。ただし、カードキーを設定する器械が調子が悪いとのことでしばらく待たされる。待っている間に10時50分となり、Wien観光を終えた両親がRJ 662で到着したので、駅のホームで合流。ホテルに戻るとようやくチェックインできた。
 荷物を整理した後、フロントで主な観光施設や市内交通に有効なザルツブルクカードをホテルのフロントで購入し、出発する。駅前からトロリーバスに乗車し、旧市内までは10分もかからない。5年前のザルツブルク音楽祭でコンサートを聴いた大聖堂をゆっくり見た後、街の象徴であるホーエンザルツブルク城を向かう。しかし、オフシーズンの平日ということで、ケーブルカーは運休中。城塞へ歩いて行くこともできるが、無理はしないことにして、ザンクトペーター教会と併設された墓地を見た後、カフェで一休みする。

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 14時からは音楽祭の主会場である祝祭劇場のガイドツアーに参加する。夏の音楽祭を除けば、1年に数回しか使われないが、劇場は3つの音楽ホールを備え非常に大きい。来年夏の音楽祭に向けた準備がもう行われているのことであった。

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 続いて、行き交うトロリーバスを見つつ、近代美術館へ向かう。メンヒスベルクのエレベーターで岩山へ上がり、旧市街の眺望を楽しむ。時間の関係で、美術館内部には入らず、モーツァルトの生家へ。時期が時期だけに全体的に人が少ないが、この博物館だけはかなりの来館者がある。お土産を買いつつ、モーツァルト広場に立つモーツァルト像を見た後は、地元客で賑わうレストランに落ち着き夕食を楽しむ。

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 帰路はザルツァッハ川を渡りつつ、旧市街の夜景を眺め、さらに指揮者カラヤンの生家の横を通って、マカルト広場からトロリーバスに乗ってホテルへ戻った。

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 11月9日、Salzburg Hbfから8時56分発Bregenz行RJ 660に乗車する。牽引するのはテレビ局ORFの広告塗装を纏った1116 232である。空いているであろうと考え、座席は予約していなかったが、乗車してみると予想以上にガラガラで、テーブル付きの4人席を確保できた。アルプスを見ながら、Wörgl Hbf、Jenbachと停車し、Innsbruckには10時44分に着く。

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 駅構内のコインロッカーにスーツケースを預け、両親の不要な荷物を駅前の郵便局から日本に発送する。身軽になったところでトラムに乗って、旧市街へ。母の買い物に付き合いつつ、旧市街の象徴である黄金の小屋根を眺め、さらにHofburg 王宮を見学する。王宮の前にはカフェ・ザッハーの支店があり、ここで昼食代わりにザッハトルテ。

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 買い物の後、中央駅に戻るべくバスに乗るが、降りたバス停は中央駅から少し距離があった。それでも速足で中央駅に向かい、スーツケースを引き取って、何とか14時38分発のGarmisch-Partenkirchen行REX 5420に間に合った。車両はÖBBのTalentである。ここからMiittenwaldbahnの旅を楽しみつつ、Münchenへ向かう。発車してしばらくすると列車は高度を上げていき、左手にはインスブルック空港、さらにアルプスの絶景が広がる。この車窓風景を両親に見せたいと思い、このルートを選択したのであった。列車はこまめに停車しながら順調に走り、国境を越えてドイツへ入り、Mittenwaldを通って、Garmisch-Partenkirchenには15時57分に到着する。

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 ホームの向かい側に停車中にRB 59460に慌ただしく乗り換える。こちらはDBのTalent 2による運行である。予想以上に乗客は多かったが、3編成連結していたこともあり、無事に座席を確保することが出来た。外はすっかり暗くなり、車窓には闇が広がる。München Hbfまでは1時間半弱、次第に乗客が増え、最終的には席がほぼ埋まり、立客も少なからず見られた。17時26分にMünchen Hbfに到着し、駅前のホテルEuropäisher Hofにチェックインする。ドイツ・オーストリアの食事ばかりだと胃も疲れるので、今夜は韓国料理を選択した。といってもDüsseldorfに比べMünchenはアジア系料理店が少ないようだ。その数少ない店に足を運ぶが、結果的には大失敗。値段・量・味とも世界中探してもこれだけの店は見つけられないのではないか、というひどさで、さっさと退散。結局、中央駅構内のフードコートでお酒を飲みつつ、ソーセージやフライドポテトをつまんだのであった。

 11月10日ゆっくりと朝食を済ませ、9時半過ぎに市内観光に出る。S-Bahnに乗るべく中央駅構内を歩いていると、ちょうどICE 722が発車を待っていたので、母と妻に呆れられながら撮影しておく。

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 S-Bahnで中心街に位置するマリエン広場へ。買い物に付き合いつつ散歩し、父も合流して、新市庁舎の仕掛け時計を12時から眺める。続いて市場マルクトを散歩し、スープ専門店Münchener Suppenkücheでスープとパンの軽めの昼食を済ませる。

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 お土産の買い物にデパートに入った両親と一旦別れ、妻とオペラ劇場へ散歩する。行き交うトラムを眺めるのも楽しい。

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 一旦ホテルに戻る。母と妻はカフェに向かい、父はドイツ博物館へ。私はこの一時を利用し、中央駅周辺をぶらつきつつ、Düsseldorfでは比較的見る機会の少ない車両たちを眺める。

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 ついでに中央駅周辺の模型店を巡る。といっても特に買うものはない。U-Bahnでドイツ博物館に足を運ぶが、着いたのは16時過ぎで入館可能な時間は過ぎており、売店で時間をつぶいて見学を終えた父と再度合流し、ホテルへ戻る。19時30分前にホテルを出て、ミュンヘンを代表するコンサートホール、ガスタイクへ向かう。タクシーに乗ったが、市内は渋滞、しかし何度も車線を変える乱暴な運転手のおかげで、幸か不幸か余裕をもってガスタイクに着いた。マリス・ヤンソンス指揮バイエルン放送交響楽団、ピアノはダニエル・バレンボイム、前半はベートーヴェンのピアノ協奏曲5番、後半はプロコイエフ交響曲5番というプログラムを聴く。音楽を堪能した一番となった。ホテル近くのビアレストランで遅い夕食を摂り、1日を終えた。
 11月11日、今日のメインはノイシュヴァンシュタイン城訪問である。妻と二人なら鉄道を利用するところだが、今回は両親も一緒なのでバスツアーを申し込んだ。朝8時過ぎに出発、ガイドは重要な情報は英語でゆっくりと繰り返しため、非常に分かりやすく、困ることはない。バイエルンの美しい風景を眺めつつ、南に向かうこと1時間半ほどで、リンダーホフ城に着く。ツアー参加者に日本人が多く、日本語ガイドツアーで場内を見学する。

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 次にOberammergauへ。10年に1回開かれる受難劇で有名なこの町に一度は訪れてみたかった。45分程の滞在時間の間に博物館も見ることができた。

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 Oberammergauから1時間ほどでHohenschwangauの街に着く。バスが着いた目の前にあるHotel Müllerに入り、ドイツのパスタ、シュペッツレで昼食とする。昼食の後、シャトルバスに乗る。行列ができていたが、2本目のバスに乗ることができ、10分程でマリエン橋の近くへ、ちょっと怖かったが、橋からノイシュヴァンシュタイン城を撮影する。

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 ここからホーエンシュヴァンガウ城やノイシュヴァンシュタイン城を眺めつつ15分程歩き、15時からノイシュヴァンシュタイン城のガイドツアーに参加する。足を痛めていたので階段が多くて少し辛かったが、それでもなかなか見応えがあった。

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 帰路は歩いても30分もかからないが、馬車に乗る。2匹の馬も疲れているのだろうか、お互い顔を見合わせつつ、休み休みゆっくりと下山し、Hotel Müllerに戻る。16時30分にバスは出発、一路München市内へ向かい、予定より早い18時15分に中央駅前に着く。昨日の代わりに今日は中華レストランへ。ここは大成功、美味しい広東料理に舌鼓を打った。

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 11月12日、旅行最終日である。朝食を済ませた後、スーツケースをホテルに預け、トラムに乗って美術館巡り。Alte Pinakothek、Neue Pinakothekと巡り、ホテルで荷物を受け取ってS-Bahnで空港へ向かう。結婚パーティーの後、ウィーンからボスニア・ヘルツェゴヴィナ、トルコを巡ってきた弟と空港で合流する。両親と私たちでそれぞれチェックイン手続きを済ませ、空港ターミナル内のビール醸造レストランエアブロイで出発前のビール。日本へ向かうANA便に乗る両親・弟と別れ、妻と私はDüsseldorf行ルフトハンザLH 2022便に搭乗する。羽田へ向かうANAを横目に順調に離陸、しばらく揺れたが、その後は順調に飛行し、20時40分にDüsseldorfに到着し、バスで自宅へ戻った。

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ドイツ・オーストリアを巡った11月 (1) [ドイツ鉄道旅行 2017]

 私事であるが、昨年ドイツに来る直前に妻と入籍したものの、結婚式も何もしないままであったので、家族を中心にささやかなパーティーを開いた。その前後に妻の両親、さらに私の両親とドイツやオーストリアを旅行した。私達だけでなかった上、荷物も多かったので、鉄道利用は比較的少なく、写真もあまり撮らなかったが、記録に留めておきたいと思う。

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 10月30日、Düsseldorf Hbf を8時22分に出発するICE 529に乗った。今回はICE 3の1等コンパートメントを予約しておいた。日本では少ないコンパートメントに妻の両親も喜んでいる。ICE 3の上質なインテリアデザインも高評価のようだ。妻の用意したおにぎりで朝食、次の停車駅Köln Messe/Deutzへは20分で到着する。
 ここで一旦下車し、歩いてライン川岸へ行き、大聖堂を眺める。

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 ライン川を渡り、大聖堂を見た後は買い物に付き合う。オーディオコロンをお土産にするとのことだ。10時15分にKöln Hbfに行くと、Bruxelles Midi発のICE 13は既に発車を待っていた。10時26分定刻に発車した列車は高速新線を順調に飛ばし、Frankfurt(M) Flughafen Fernbf.までノンストップで快走する。マイン川を渡り、Frankfurt(M) Hbfには11時30分に到着する。

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 妻の希望で市内の日本料理店で昼食を摂った後は、U-Bahnとトラムを乗り継いでStädelmuseumへ。しかし、何故か人手がないと思ったら休館日だった。仕方がないので歩いてFrankfurt(M) Hbfに乗り、S-Bahnに乗る。Mainz Hbfまでは40分弱の道のりである。
 Mainzではバスでザンクト・シュテファン教会へ。ここはシャガールによる青いステンドガラスで有名。ちょうどパイプオルガンを演奏していた。マインツ中央駅に戻り、REに乗車、20分でBingen Hbfに着く。ここから少しだけタクシーに乗り、船着き場へ。ここから渡り船に乗り、対岸のRüdesheimへ。ちょうど夕暮れ時で、ライン川の景色が美しい。

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 本日の宿、Hotel Zum Bärenにチェックインし、近くのレストランで夕食。地元の美味しいワインを3本開け、楽しい晩餐となった。
 10月31日は朝食をゆっくり済ませ、リフトで展望台へ。曇りでやや寒かったが、壮大なライン川の光景は何度見ても素晴らしい。

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 ホテルで荷物をピックアップし、駅へ。Frankfurt(M) Hbf行のローカル列車はVIAによる運行。途中Wiesbadenで方向転換し、1時間15分程でWiesbaden Hbfに着く。トラムに乗り、再びStädelmuseumへ。行列ができていたが20分程で入場、残念ながらフェルメールの「地理学者」は貸し出し中であったが、1時間ほどで様々な絵画を鑑賞することができた。中央駅に戻ると、ちょうどリンゴ酒電車が姿を現したので撮影。

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 構内で軽食を調達しFrakfurt(M) Hbfに戻り、14時25分発のREに乗車、30分強でMainz Hbfに着く。しばらく待つと定刻より5分程遅れてEB 8が姿を現した。Zürich発Hamburg行の長距離列車で、101形がSBB客車を牽引する編成である。1等のうちの1両はパノラマ客車、運よくその中に空席があった。
Koblenzまでの約50分、大きな展望窓から眺めるダイナミックなライン川の光景には感嘆するほかない。妻の両親も喜んでいるようだ。

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 Koblenzからは工事でも行っているのか、ライン川左岸から右岸へ渡り、Bonn Hbf・Köln Hbfを経由せず、Bonn-BeuelとKöln Messe/Deutzと停車し、17時30分過ぎにDüsseldorf Hbfに到着した。近くのレストランで美味しい中華料理を味わい、楽しい旅行を終えた。
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1日乗車券でドイツ周遊 (2) [ドイツ鉄道旅行 2017]

 2週間前、BahnCardのポイントで入手した1日乗車券を使って北ドイツを周遊したが、ICE-TDに乗るという目的を果たせなかったため、再び日帰りの旅に出ることにした。8月13日、早朝5時過ぎに家を出る。まだ暗い中、S-BahnでDüsseldorf Hbfへ。5時半前だがパン屋などは店を開けており、コーヒーと水を買っておく。17番線ホームに上がると、程なくしてKöln Hbf始発Westrland/Sylt行IC 2314が入線して来る。制御客車を先頭に、後ろから101 037が押している。

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 車内は空いており、予約しておいた4号車2等席に座る。定刻の5時33分に発車、Duisburg Hbf、Essen Hbf、Bochum Hbf、Dortmund Hbfと概ね20km毎に停車し、少しずつ乗客を増やしていく。この頃には外も明るくなった。Dortmundを発車、Lünenを過ぎるとMünsterの手前までしばらく単線区間を走る。1時間に1本はICが走る区間で単線は珍しい。Dortmund - Hamm - Münsterは複線で電化されているが、Münsterへ直行するこの路線の方が距離が短いため、ICは原則としてこのルートを走るのである。車内を歩いて最後尾へ、既に大半の席が埋まっている。Münster Hbfでの停車時間を利用して、機関車の写真を撮っておく。

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 車内に戻り、自席に戻る前にBordBistroへ立ち寄る。朝から何も食べていないため、サンドイッチでも買いたかったのだが、窓口が閉められて、職員が中で何か作業をしている。しばらく待っていると、技術的なトラブルでBordBistroは閉まっているとの車内放送が入る。厨房から出てきた職員に若者達が瓶ビールだけでも販売できないの?と尋ねているが、申し訳ないが何も販売できないと何度も謝っている。これは諦める他ない。
 自席に戻ると、列車はまもなくOsnabrück Hbfに着く。ここまで、ほぼ定刻で走っている。車内は満席でデッキには立客の姿もある。土曜朝に行楽地に向う列車ということで、念のため座席を予約しておいたが、やはり正解であった。
 ドイツ国内の大半の幹線の長距離列車はICEが主体となっているが、このライン・ルール地方とハンブルクを結ぶ路線は、ベルリンとドレスデンを結ぶ路線と並んで今でも客車編成のICが主体である。とはいえ、数年後にはICE 4への置き換えが予定されている。
 Osnabrückを出発すると、程なくして200km/h対応区間に入る。頑丈な路盤のおかげもあるのだろうが、乗り心地は極めて良好、客車ということで静かで、田園風景の中を滑るように走る。この辺りはICらしい走りが楽しめて好きな区間である。

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 Bremen Hbfでさらに乗客の入れ替えがある。相変わらずの混雑であるが、幸いにも列車は順調に走っており、並走するREもあっという間に追い抜く俊足ぶりである。9時ちょうどにHamburg-Harburgに着く。Hamburg-Harburgを出発すると南エルベ川を渡り貨物列車と並走しながら北上、北エルベ川を渡ると、まもなくHamburg Hbfである。9時13分定刻の到着、多くの下車客と共に私もここで降りる。(IC 2314, Düsseldorf Hbf→Hamburg Hbf: 425km)

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 これから乗車するKoebenhavn行ICE 1233は通常は7番線からの発車だが、6番線に変更になっているとのメールで通知されていた。その6番線で友人と合流する。ICE 1233は気動車ICE-TD (Tz 5514編成)による運行で、すでにホームで発車を待っていた。側面はかなり汚れており、大きな落書きも見られた。

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 ICE-TDは2等車2両、2等+Bordbistro、1等車1両の4両編成である。車内は混雑しており、事前に指定券を取ろうとしたらHamburgからは満席で、途中のOldenburgからの指定券しか買えなかった。そのため1時間ほどは立つことを覚悟していたが、ラウンジの2席に乗客が現れず、ここで座ることが出来た。
 列車は9時28分に発車、ICE-TDに乗るのは2回目だが、やはりICEでディーゼルエンジンの音を響かせての発車には違和感がある。2000年に登場と比較的新しいICE-TDだが、振子装置のトラブルで2002年には運用から外れた。その後、2006年のドイツ・ワールドカップ輸送で復活、2007年からはデンマーク国鉄DSBにレンタルされる形でHamburgとKoebenhavnを結ぶ国際路線で運用されてきた。しかし検査期限切れを迎えるにあたり、DBはICE-TDにこれ以上の投資を行わない方針を決定し、DSBに買い取りを提案するも拒否された。そのため、2016年12月のダイヤ改正で大半の編成は運用から撤退し、現在はTz 5507 / 5514 / 5517 / 5519の4編成が残り、わずか1往復に運用されるのみとなっており、この運用も2017年10月1日を以て終了してDSBのIC3に置き換えられる予定である。あまりに早い引退の前に、ICE-TDに乗ることが今回の目的である。
 Hamburg郊外を抜けた列車は最高140km/hで電化区間を北上していく。スピードに乗ればエンジン音も気にならない程度となり、乗り心地も悪くはない。Lübeck Hbfでもある程度の乗車があり、座席が埋まった。4両編成で航送の関係で増結が出来ないICE-TDでは収容力に限界があり、このこともICE-TDが引退に追い込まれる一因なのかもしれない。
 Lübeck Hbfを出発すると、まもなく単線非電化区間に入る。早朝からコーヒー1杯で過ごし、すっかりお腹が空いたので、BordBistroへ。ICE-TDのBordBistroは小さな立席テーブルがあるだけで狭いが、ここで朝食にフラムクーヘン、そしてビールを一杯。友人はChili con Carneを食べ、とても美味しいと喜んでいた。

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 10時37分、Oldenburgに着いたところで、元々予約していたテーブル付きの座席に座る。車内には幾つかの空席が見られるようになった。しばらくすると列車はFehmarnsundbrücke フェーマルン海峡橋で海峡を越え、Fehmarn フェーマルン島へ上陸する。程なくして、11時05分ドイツ最後の駅Puttgardenに到着する。

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 ここでDBの車掌は下車、BordBistroも閉店して係員も降りていった。11時08分にドアが閉まり、列車はゆっくり発車、最徐行で係員の誘導に従って、ゆっくりとフェリーの中に吸い込まれていく。HamburgとKoebenhavnを結ぶVogelfluglinie 渡り鳥ルートのハイライトが、このPuttgardenから国境を越えたデンマークのRødbyまで19kmの航送区間である。多くのバスやトラックに混じって列車はフェリー内に停車する。

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 安全上の問題で、乗客は列車内に留まることが出来ず、一度フェリーに移る必要がある。列車が収容された階からは階段またはエスカレーターで移動するが、その前にフェリー内のICE-TDを撮影する。やはり珍しいシーンなのか、何人かの観光客が記念撮影をしている。船はデンマークに向けてすぐに出航する。フェリーは方向転換が不要な双頭船で、非常に効率的な運用を可能にしている。

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 階上に行くと、ビュッフェ・レストランやカフェテリア、免税店などが並び、どこも賑わっている。デッキに上がり、海風を浴びる。考えてみるとドイツへ来て13か月、海を全く見ていなかった。久しぶりに広々とした海を見ながら潮風を浴び、実に爽快だ。Rødbyまでは航海はわずか45分、あっという間に対岸が近づいてくる。

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 早めに下りて、ICE-TDを再度撮影すると、まもなく乗車が再開された。

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 乗客が戻ったところで、ドアが閉まる。ガクンという大きめの揺れを感じると接岸、すぐに列車は動き出し、ゆっくりとデンマークへ上陸し、Rødbyに着く。ここで折り返しても良いのだが、Hamburgへ戻るECまでは1時間半以上あり、今回は次のNykøbing Falster駅まで乗車することにする。

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 12時20分に出発した列車は西へと向かう。田園風景の中を快調に進む。すでにドイツ国内で一度検札があったが、ここで今度はDSBの検札がある。12時40分、定刻より3分速くNykøbing Falster駅に到着する。ICE-TDを見るのもこれが最後であろう、ディーゼルエンジンを響かせて発車するのを見送る。(ICE 1233, Hamburg Hbf→Nykøbing Falster: 208km)

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 Nykøbingは駅も街もこじんまりとしているが、構内にはセブンイレブンがある。せっかくなので店内を見て回ると、焼き鳥が売っている。照り焼き風の焼き鳥は日本のコンビニエンスストアで買う焼き鳥と比べてもなかなかの美味。そしてドイツでは見ることにないフリスクも売っており纏め買いする。こんなお店や商品の違いにも国境を越えて来たことを実感する。

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 Koebenhavn発Hamburg Hbf行EC 34は定刻通り入線して来る。こちらはDSBのIC3による運行で、3両編成を2ユニット連結している。EC 34も乗車率は良く、大半の座席が埋まっている。2等車はボックスシートタイプだが、大柄でゆったりした椅子の座り心地は上々。隣では小さな子供たちが賑やかだ。

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 13時14分に発車した列車は20分程でRødbyへ。ここでフェリーに乗り込むまで、しばらく待たされる。ようやくフェリーに収容され、車外へ出る。先程のICE-TDに比べて乗客数が多く、写真を撮りに行くのも大変そうなので、階上へ上がり、カフェテリアへ行き、ビールに白身魚フライで遅めのランチとする。長旅の中で、こういう瞬間は良い気分転換になる。

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 早めに階下に降り、停車中のIC3を観察する。ICE-TDはフェリー内で後部にかなり余裕があったが、IC3は2編成併結した状態でフェリーにギリギリ収納されている。おそらくフェリーと列車の規格が合うように考慮されているのであろう。ICE-TDでは収容力が不足し、といって増結も出来ず、中途半端なのかもしれない。

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 まもなく車内に戻るとフェリーはドイツ側に接岸する。列車はゆっくりとフェリーを出て、Puttgardenに到着する。ここでDBに車掌に交代、先程ICE 1233に乗務していた車掌2人が担当しているようだ。

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 フェリーに乗り込むのに時間がかかったためであろう、EC 34は10分程遅れている。フェーマルン海峡を越え南下して行く。気動車ならではの心地よいエンジン音、さらに早朝から行動しアルコールも入り、眠気を催す。

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 うたた寝をするうちに列車はOldenburg・Lübeck Hbfを過ぎる。列車は順調に走り、遅れを取り戻していく。Hamburg Hbf到着は4分遅れの16時26分であった。(EC 34, Nykøbing Falster→Hamburg Hbf: 208km)

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 Hamburgからは本来であればDüsseldorf Hbfへ直行するICで帰るところだが、1日乗車券での旅で単純往復はもったいなく感じられる。そこで、今回はFrankfurt (M)経由で帰ることとする。乗り換えまでしばらく時間があるので、カフェで一服した後、友人と別れ、17時24分発Stuttgart Hbf行ICE 833に乗る。ICE 1 (Tz 166編成“Gelnhausen“)による運行である。

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 予約していた2等コンパートメントに座る。この列車も非常に混雑しており、座席を探す乗客が行き交う中で列車は慌ただしく発車する。ICE 1の魅力の一つはこのコンパートメント、昔ながらの旅気分が味わえるのはもちろん、テーブルが付いていて便利である。私もノートPCを開いてしばらく作業する。Hamburg-Harburgを通過すると加速し、最高200km/hで南下して行く。外は小雨が降り出したようだ。Uelzenを過ぎ、程なくするとEschedeを通過する。1998年6月3日に発生し101名の犠牲者を出した事故の現場は101本の木が植えられ、慰霊のモニュメントとなっている。

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 Hannover Hbfでさらに乗客が増えたようだ。列車は高速新線に入り、最高250km/hで走るが、揺れも少なく静かで、快適な乗り心地である。Göttingen・Kassel-Wilhelmshöheと停車しながら南下する間に、20時が近づき、そろそろ外が暗くなってきた。

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 ここで席を立って、BordRestaurantへ行く。幸いにも4人席が空いており、腰を下ろす。屋根の高いICE 1の食堂車は雰囲気が良く、ICE 1の最大の魅力であろう。幾つか空席があったが、乗客が次々と現れ、全てのテーブルが埋まった。なかなかの盛況である。ここでサラダと今月からの新メニューFrikadelle vom Schwein und Rind mit Pilzrahmsoße und Kartoffelnを注文する。キノコソース・ハンバーグ、ジャガイモ添えといったところ。ビールも2杯、なかなか美味しく、楽しい夕食となった。

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 列車はFuldaを通過して在来線区間に入り、南東へと向かっていく。日は沈み、外はすっかり暗くなった。この列車の食堂車の営業はFrankfurt (M)までで打ち切るようで、到着が近づくと係員が全てのテーブルの会計を済ませ、慌ただしく片づけをしている。Frankfurt (M) Hbfには定刻の21時08分に到着する。(ICE 833, Hamburg Hbf→Frankfurt (M) Hbf: 416km)

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 ICE 833はここで方向転換して、Mannheim・Heidelbergを経由してStuttgartへ向かうが、Frankfurt (M)での乗車が多いようで、車内はデッキまで大混雑。ドイツでここまで混雑している列車はあまり記憶にない。

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 私は地下ホームから21時32分発Wiesbaden Hbf行S9に乗車する。しばらくすると車内で抜き打ちの検札が始まる。治安維持の目的もあり、このような検札は早朝や夜に行われることが多いと聞く。乗客は皆きちんと切符を所持していたようで、検札はスムーズに終了。Frankfurt (M) Flughafen Regionalbf. 空港近距離駅には21時42分に着く。(S9, Frankfurt (M) Hbf→Frankfurt (M) Flughafen Regionalbf.: 11km)

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 ここから連絡通路を通って、Frankfurt (M) Flughafen Fernbf.へ。Baden-Baden付近で列車の運行が出来なくなっているとの案内が流れていたが、Basel SBB発Dortmund Hbf行ICE 100は定刻通り入線してきた。編成はICE 3 (Tz 316 “Siegburg“ + Tz 328 “Aachen“)の16両編成だが、前の8両Tz 316のみが営業しており、Tz 328は回送扱いである。ICE 100も大半の8割方の座席が埋まっている。

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 旅の最後はいつものICE 3。22時09分に発車した列車は300km/hで快調に高速新線を飛ばす。Siegburg/Bonnまでは40分で到達し、ここからは200km/hで在来線を走る。Köln Hbfには23時07分に到着、ここで列車はしばらく停車する。方向転換した列車はライン川を渡って北上。Düssendorf Hbfには23時38分に到着した。(ICE 100, Frankfurt (M) Flughafen Fernbf.→Düssendorf Hbf: 210km)

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 デンマークまで足を延ばした日帰り旅行は前回を上回る乗車距離1,478kmに達し、船を含めて約15時間半にわたって列車に乗り続けた旅であった。
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DrachenfelsbahnとBonnを巡る [ドイツ鉄道旅行 2017]

 暇があると列車で出かけたくなるのは私の性分だが、近場でも案外行ったことのない場所は案外多い。その一つ、西ドイツ時代の首都Bonn近辺を巡った。
 8月5日土曜日、8時20分に家を出て、雨の中、バスでDüsseldorf Hbfへ。出発前にAndernachへ向かうツアー列車、E10 1309牽引のAKE-Rheingoldを撮る。ドームカーや食堂車を連ねた編成は存在感十分、何度見ても美しい。

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 朝食にサンドイッチを買った後、16番線ホームへ行くと、まもなく101 113に牽引されてMünster Hbf発Innsbruck Hbf行IC 119が入線して来る。IC 119はÖBB客車で組成されている。Düsseldorfに来るÖBB客車を用いた定期列車はIC 118/119とNightJetだけである。2等車の車内にはボックスタイプのシートが並んでおり、妻と共にボックスの一つを占める。Wienで6年間の学生生活を送った妻はÖBBの客室内のデザインに懐かしさを感じるようで、車内を眺めて喜んでいる。私はというと、圧倒的にDBのデザインに親しみを感じるのだが。

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 5分遅れの8時57分に発車したIC 119は、15分遅れで並行するS-Bahn用の線路を走るREを抜き、Düsseldorf郊外からLangenfeld、Leverkusenと快調に走る。減速するとKӧln近郊である。交通の要衝だけに多くの路線と複雑に交流を繰り返し、ゆっくりとライン川を渡るとKӧln Hbfである。ここで乗客が増え、7割方の座席が埋まった。Kӧln Hbfを出発すると長距離列車が並ぶヤードを回り込み、南下して行く。Brühlを通過し、Bonn Hbfには9分遅れの9時45分に到着する。

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 少々遅れたため、元々予定していたトラムには間に合わず、時間ができた。幸いにも雨はあがったので、街中を散歩することにする。中央駅から10分も歩くとMünsterplatzに出る。Bonnで生まれたベートーヴェンの像の上には鳩が一羽。居心地が良いのか、しばらく動かず、気難しい表情のベートーヴェンとは奇妙なコントラストである。

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 中央駅に戻り、62系統のトラムに乗る。ライン川を渡った右岸にあるBonn-Beuelまでは10分程、10時33分発のKoblenz Hbf行RB 12563にギリギリで間に合う。ライン川右岸線のローカル列車は4両編成の425形、車内はガラガラである。木々の間からライン川を眺めるうちに、10時42分Kӧnigswinterに到着する。

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 駅から10分程歩くと、登山鉄道Drachenfelsbahnドラッヘンフェルス鉄道のKӧnigswinter駅に着く。観光客が集まっていて、なかなかの賑わいである。ここで10ユーロの往復チケットを購入する。夏季は基本的に30分間隔で列車が運転されているが、今日は臨時便も出して15分間隔で運転されているようだ。駅構内には、鉄道模型のレイアウトも展示されている。

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 下山してきた2両編成の電車が到着すると、改札が開始される。団体客もあり、2両編成の電車の座席はあっという間に埋まる。列車は11時ちょうどに発車、すぐに急勾配を上っていく。Drachenfelsbahnは1883年に開業したドイツ最古の登山鉄道で、標高289mのDrachenfels山頂までの1520mの路線である。リンゲンバッハ式ラックレールが採用されており、最急勾配は200‰である。開業当初は蒸気機関車で運行されていたが、1953年に750V直流で電化され、現在は1955年~78年にかけて導入されたET 2~ET 6の5両の電車が単行もしくは2両編成で運行されている。緑色の電車は5両全てが共通デザインで、愛嬌があって好ましいスタイル。途中駅のSchloss Drachenburg (ドラッヘンフェルス城)を経て、山頂のDrachenfelsまでは7、8分で到着する。

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 ここは展望台になっており、ライン川に沿った雄大な光景を眺めることができる。生憎の曇りだが、それでも十分に美しい。カフェも併設されており、ゆっくり寛ぐこともできるし、ドラッヘンフェルス城を見学する観光客も多い様子である。

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 再びDrachenfelsbahnで下山するため駅に行くと、単行の列車が発車を待っていた、どうやら臨時便のようで、乗客は我々の他は二人だけ。運転席のすぐ後ろに腰掛けるが、何と大きなスズメバチが運転席付近を飛んでいる。

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 運転士が乗り、すぐに発車させると、ハチの存在に気がついたようで、「僕も彼と一緒には乗りたくないよ」などと話しながら、ハチ近づいてくるとフーと息を吐いたりして、恐々と下山していく。Schloss Drachenburgで二人の乗客が降り、乗客は我々だけになった。ハチは相変わらず運転席機周辺を飛び回り、前面展望を落ち着いて楽しむどころではなく、別な意味でスリル満点であったが、幸いにも無事にKӧnigswinterに戻ることができた。

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 Kӧnigswinterの街はちょっとした保養地の佇まい、ゆっくりと街を散歩し、ライン川沿いに出る。

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 ここにBonnからのU-Bahn 66系統Königswinter, Clemens-August-Str.停留所がある。休日は30分間隔の運行である。12時16分の列車に乗る。ライン川を渡ってBonn市内中心部で地下に潜り、Bonn Hbfを経て、Stadthausに30分程で着く。

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 ここから歩いて5分程のところにAlter Friedhof墓地がある。お墓巡りが好きで学生時代「お墓ちゃん」と呼ばれたという妻のリクエストがあり、まずはロベルト・シューマンとクララ・シューマン夫妻のお墓へ。Düsseldorfにも所縁の深いシューマンには妻も私も思い入れが強い。そんな二人のお墓は小さいながらも、美しく整備されていた。この墓地には、他にもフリードリッヒ・シラーの妻シャルロッテやベートーヴェンの母も葬られている。

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 墓地を後に町の中心街を目指して歩き、Brauhaus Bönnschで昼食とする。ビールといえば。Düsseldorfならアルト、Kӧlnはケルシュ、そしてBonn名物のビールはこのベンシュということになるらしい。少し酸味があるが、ケルシュに近く飲みやすいビールである。ただし、Düsseldorf市民としてはアルトビールの方が好みか。ボリュームたっぷりのフラムクーヘン昼食を済ませ満足。

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 気温は20度に達しない程度、日陰では肌寒いくらいである。Münsterplatzからショッピング街を抜けてMarktへ。近くの鉄道模型店にも立ち寄りながら、街歩きを楽しむ。Bonnはこじんまりとしているが、雑然としているDüsseldorfやKӧlnに比べると随分と落ち着いた雰囲気で好ましい。Bonnから通う同僚に勧められたカフェ”VarieTee”に入り、アイスティーで一休み。ドイツでアイスティーを飲む機会は案外少ない。

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 15時を過ぎ、ベートーヴェンの生家、Beethoven-Hausへ。Bonn一番の観光名所ということもあり、観光客がひっきりなしで蒸し暑く落ち着かない雰囲気であったが、ベートーヴェンの遺書など心に迫る展示も多い。デジタルアーカイブでいくつかの曲を聴いているうちに17時半を過ぎる。

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 私の知人で留学中の法律家、さらに妻の留学仲間で今はボンで働く音楽家と合流し、4人でMarktに面したレストランで中華料理を楽しむ。”VarieTee”に移ってワインを1杯。もう21時を過ぎて、そろそろBonnの街も暗くなってくる。

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 Bonn中央駅に戻り、21時46分発のMünchen Hbf発ICE 1522に乗車する。ICE-Tによる運転で、7割程度の乗車率である。終点Kӧln Hbfまでは20分程、3分遅れの22時09分に4番線ホームに到着する。

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 ホーム向かい側の5番線にはMünchen Hbf発Münster Hbf行ICE 512が既に発車を待っていた。こちらはICE 3による運行である、こちらも7割方の席が埋まり、慌ただしく発車する。DBも時間通り走りさえすれば、このような拠点駅での接続がスムーズで便利なのである。外はもう真っ暗、その中をICEは200km/hで快調に走る。Kӧlnの発車が少し遅れた影響か、Düsseldorf Hbfには4分遅れの22時30分に到着した。

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 いつもの如く、ICE 3の発車を見送って、今日の旅を終えた。ちなみに妻曰く、ICE 3の発車音は「シのフラット→1オクターブと5度上のファ」で構成されているらしい。ピアノで聞くと確かにそのようにも聞こえるが、私には真偽の確かめようがない。


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1日乗車券でドイツ周遊 (1) [ドイツ鉄道旅行 2017]

 私はドイツ鉄道のBahnCard 50を所有している。このカードを使うとドイツ鉄道のチケットを、正規料金Flexpreisなら50%引、早期割引料金Sparpreisなら25%引で購入できる。BahnCardにはポイントシステムがあり、支払った代金に応じてポイントが加算される仕組みであるが、このポイントがかなり貯まったので、DB Tageskarteと呼ばれる1日乗車券と交換した。この1日乗車券はICEなどの優等列車を含めたDBの列車の2等車と市内交通を当日から翌10時まで自由に利用できる。7月29日、早速日帰り旅行に出かけた。
 朝5時半に起床し、バスでDüsseldorf Hbfへ。まずはFrankfurt (M)空港駅へ向かう。当初は6時21分発ICE 525に乗るつもりであったが気が変わり、6時27分発Stuttgart Hbf行IC 2319に乗車する。101 068に牽引されて入線した列車はまだ朝が早いためか空いており、テーブル付の席にゆっくりと座る。

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 定刻に発車した列車は加速しながらDüsseldorf郊外を離れていく。ここで、通路を挟んで反対に座った男性に携帯の充電器をしばらく貸してくれないか、と頼まれる。ついでに、実家に帰ることができないとお金をせびってきたが、それは断る。それでも、スペインから来た学生でアーヘンで勉強しているなどと話しているうちに、列車は順調にLangenfeldやLeverkusenを通過し、もうKӧln近郊を走っている。ライン川をゆっくりと渡り、定刻の6時50分にKӧln Hbfの7番線に到着する。(IC 2319, Düsseldorf Hbf→Kӧln Hbf: 41km)
 ホームの向かいの6番線では既にBasel SBB行ICE 101が発車を待っている。ICE 3を2編成連結した16両編成 (Tz 317 “Recklinghausen” + Tz 312 “Montabauer”)である。ICE 101も空席が目立つ。先頭の21号車のラウンジ席に座る。運転室との仕切りガラスはスモーク状態であるが、外が明るければ前面展望は十分楽しめるのである。

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 6時54分に発車した列車はライン川を渡ってKӧln Messe/Deutz駅を通過し、南東へと針路を向けて加速していく。S-Bahnや貨物列車を追い抜きながら、最高200km/hでSiegburg/Bonnへ。ここで隣に年輩の女性が座る。Siegburg/Bonnを出発すると高速新線SFS Kӧln Rhein/Mainに入り、一気に加速していく。丘陵地を超える関係で、高速新線といっても勾配とカーブが連続し、スピード感は格別である。Montabauerの手前で工事区間があり一時120km/hの徐行を強いられたもの、それ以外は最高300km/hで駆け抜ける。安定感のある乗り心地を楽しんでいるうちに、列車はLimburg Südを通過し、ライン川左岸線との分岐点を超えるとまもなく減速、マイン川を渡ってフランクフルト空港の滑走路脇を走り、7時49分にFrankfurt (M) Flughafen Fernbf.の5番線に到着する。(ICE 101, Kӧln Hbf→Frankfurt (M) Flughafen Fernbf.: 169km)

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 ICE 101の発車を見送ると、すでに7番線にはLeipzig行ICE 1545が発車を待っていた。こちらはICE-T (Tz 1155編成”Mühlhausen/Thüringen”)による運行である。

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 ICE 1545も空いており、ラウンジの空席に座る。定刻の8時11分に発車した列車はFrankfurt市内を東に向けてゆっくりと走り、9分でFranksurt (M) Südに着く。私はここで下車する。(ICE 1545, Frankfurt (M) Flughafen Fernbf.→Franksurt (M) Süd: 11km)

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 Frankfurt (M) SüdはS-Bahnが頻発しており、Hbfから10分で到達できる。Frankfurt (M) Hbfは折り返し駅であり、駅の容量にも限界があるため、遅延防止の目的で一部のICEなどの長距離列車はHbfを経由せず、このSüd駅を経由しているのである。しばらく列車を撮影しながら時間をつぶす。

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 ここからBasel SBB発Kiel Hbf行ICE 972に乗車する。こちらはICE 1 (Tz 162編成 ”Geisenheim/Rheingau”)による運行である。この列車は非常に混雑しており、2等は満席で立客も出る程であった。予約してあった5号車のコンパートメントは家族用区画で、同室者は赤ん坊を連れた若い夫婦と、5歳くらいの子供とその父親、当然とても賑やかである。男の一人体で座るのは場違いな気もするが、この混雑では他に席を探しようもなく、そのまま腰を下ろす。列車は4分遅れの9時05分に発車する。

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 車窓風景を眺めつつ、ドイツ語の勉強をする。仕事や勉強には、しっかりとしたテーブルがある座席は便利である。Haunau Hbfを通過すると、列車は在来線区間を北東へ向かう。Frankfurt近郊区間は終わり、車窓ものどかである。Fuldaを通過すると高速新線SFS Hannover – Würzburgに合流し、最高250km/hで走る。とはいえ動力集中式ということもあり、車内は静かで乗り心地も上々である。この高速新線はSFS Kӧln Rhein/Mainに比べて一世代古く、貨物列車も通過できるよう勾配が抑えられている。そのため橋梁区間が多く、高い場所からドイツの田舎の風景を眺められる。Kassel-Wilhelmshӧhe・Gӧttingenと停車する度に乗降があるが、それでも車内は相変わらずの混雑、コンパートメント内に唯一残っていた1席にも若い男性が座った。

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 Hannover Hbfが近づいたところで席を立ち、食堂車BordRestaurantへ。屋根が高く特徴的なICE 1のBordRestaurantは非常に魅力的な空間であるが、老朽化が進んでいることから、ICE 1を再改装し短編成化してBordBistroを設ける代わりに食堂車を廃車にする計画もあると聞く。そうなると、今のうちにできるだけ使っておきたいと思うのである。目論見通り、Hannoverでかなりの乗降があり、食堂車に無事に空席を見つけることが出来た。とはいえ、まだ昼食には早い時間にも関わらず、すぐに大半の座席が埋まり、なかなかの利用率である。
 Hannover Hbfでは反対側に12月の本格デビューを控えるICE 4が停車していた。ICE 972は11時20分にHannoverを出発し、最高200km/hの在来線区間をHamburgへと向かう。休日ということで、まずは生ビールを一杯。Rindfleisch-Gemüse-Eintopf (牛肉と野菜のシチュー)とサイドサラダで昼食とする。シチューにはパンが付き、ボリュームは十分。ゆっくりと車内での食事を楽しみ、最後にコーヒーをもらう頃には、列車はもうHamburg近郊であった。

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 到着を案内する車内放送が入ると、信号故障によりコペンハーゲン行EC 35が運休・・・・と聞こえて愕然とする。まさに、その列車に乗り、Vogelfluglinie 渡り鳥ラインと呼ばれるルートで列車の航送を体験するのが今回の目的だったのである。やや早いドイツ語であったので聞き間違いかもしれないと思いドイツ鉄道のサイトを確認するが、やはりデンマークでの信号故障でコペンハーゲン方面は運休と伝えており、万事休す。ICE 972はHamburg Hbfには定刻の12時35分に着く。(ICE 972, Frankfurt (M) Süd→Hamburg Hbf: 412km)

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 ここで友人と合流する。昔仕事を共にした友人で1週間前からハンブルクに単身赴任してきたばかりだが、生活必需品の買い物が難しくて困っているとのことで、一緒に旅を楽しみ、ついでにスーパーで買い物をしようということになっているのである。友人は航空マニアであるが、鉄道も好きだし、日本語で会話したいこともあって、同行することになったのである。
 まずはEC 35の運休が問題である。DBの窓口に行き事情を話すと、ここでは返金できないとのことで、封筒を渡され必要事項を記載して送るように言われる。これは後日行うこととする。友人は昼食がまだとのことで、フードコート内の魚料理店で友人の昼食に付き合い、スーパーで買い物をしつつ、これからの行動予定を考える。ハンブルク市内を散策するのも悪くはないが、今月初めに来たばかりだし、せっかくの1日乗車券なので、できるだけ列車に乗りたいところである。
 いろいろと検討した結果、まずはIC 2028に乗車してKiel Hbfへ向かうことにする。その前に停車していた218形を撮影する。Düsseldorfでは滅多に見かけない218形だが、非電化区間の多いドイツ北部ではまだ健在である。

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 IC 2028は制御客車を先頭に入線してきた列車はかなり混雑していたが、大半の乗客がHamburg Hbfで下車し、Kielへ向かう車内は空いていた。テーブル付きの座席にゆっくりと座る。下車に時間がかかったこともあり、列車は10分程遅れの14時26分に発車。直後に雨が降り出したが郊外に出ると雨は上がった。ドイツ北部らしい平坦な地形の中を北上し、Neumünsterを経て、終点Kiel Hbfには10分遅れの15時31分に着く。到着直前に再び雨が降り出したが、ホームの屋根は駅舎ホールに近い部分にしかかかっておらず、下車すると走ってホール内に入って一息。(IC 2028, Hamburg Hbf→Kiel Hbf: 110km)

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 Kiel駅の様子をちょっと見た後、6b番線へ行き、Husum行RE 21222に乗車する。REといっても648形気動車の2両編成で運転されるローカル列車である。

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 16時03分に発車した列車は、途中Feldeのみに停車し、Rendsburgへ向かう。ローカル線とはいえ、列車は軽快なディーゼル音を響かせながら120km/hを出しており、なかなかの俊足ぶりである。ロングレールが敷かれ軌道状態も良好で、乗り心地は良い。Neumünsterからの路線と合流し上り勾配に入ると、まもなくRendsburger Hochbrückeが見えてくる。この鉄道橋はご何時の技術遺産としても有名で、Nord-Ostsee-Kanal(北海バルト海運河)を超えることから、高さは42mに達する。運河を超えると、街を回り込むようにループしながら高度を落としていき、16時34分にRendsburgに到着する。(RE 21222, Kiel Hbf→Rendsburg Hbf: 40km)

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 Rendsburgからは16時43分発IC 1185に乗車する。デンマークのAarhus始発のIC 1185はDSB所属のIC3の3両編成により運行されている。座席予約が出来なかったことから予想はしていたが、列車はやはり混雑していた。それでも、何とか空席を見つけることができ一息。列車は再びRendburger Hochbückeを超え、南下して行く。

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 IC3の座席はボックスタイプで配置されている。2等席でも1等席と思える程大きく、ゆったりとしている。車内デザインも落ち着いた雰囲気で、好ましい。車内放送時のチャイムや車掌室などは、日本のJR在来線特急に近い雰囲気で、懐かしい気もした。列車は揺れもなく、順調に走る。座り心地の良さに、友人はうたた寝している。Neumünsterを通過すると、先程北上した路線を逆に辿ることになる。多くのICEが留置されているHamburg-Eidelstadtを横目に列車は減速し、S-Bahnと並行してゆっくりと走り、定刻より3分早い17時54分にHamburg Dammtorに着く。ただし下車する乗客は僅かである。Dammtorを発車すると列車は何度か一時停止を繰り返し、定刻の18時03分にHamburg Hbfに到着する。(IC 1185, Rendsburg Hbf→Hamburg Hbf: 118km)

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 友人がここで夕食を済ませたいとのことで、再びフードコートへ。Currywurstというのは美味しいものですねえ、と喜ぶ友人。私は普通のソーセージとビールを一杯。あとはDüsseldorfへ戻るだけである。
 友人と別れ、14番線ホームに行くと多くの乗客が待っていたが、101形に牽引されて入線してきたKiel発Koblenz行IC 2307に乗り込み、何とか空席を見つけることができた。列車は定刻の18時46分に発車。巨大な港を遠くに見ながらエルベ川を渡る。Hamburg-Harburgにも停車し、さらに乗客が増え、見える範囲では満席となった。

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 IC客車の基本設計は1960年代に遡り、各種設備は古さを隠せない部分も少なくないが、200km/hで走っても乗り心地は良好である。客車列車ならではの旅情が楽しめるのも良い。定刻の19時41分にBremen Hbfに到着すると、下車する乗客が非常に多く、車内はかなり余裕が出来た。

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 Bremenを出発すると、一部区間で工事に伴う徐行があったものの、概ね順調に南西へと向かう。20時を過ぎ、車窓には美しい夕景が広がる。立派な給水塔が残るOsnabrückを経て、Nordrhein-Westfalen州に入り、Münster Hbfには21時に着く。駅に着く度に降車客が多く、車内はかなり空いてきている。

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 Münsterを発車したところで、喉が渇いたので、BordBistroへ行く。IC 2307は11両編成、後ろから2両目に乗っていたため7両先のBistroに行くのは難儀であったが、それでも白ワインを調達し、自席に戻る。列車はまもなくDortmund Hbfに到着する、ここまで来ると、もう帰ってきたような気分になる。Essen Hbf・Duisburg Hbfと主要駅にこまめに停車し、定刻より3分遅れの22時28分にDüsseldorf Hbfに到着する。(IC 2307, Hamburg Hbf→Düsseldorf Hbf: 425km)

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 ドイツの北側半分を一周した日帰り旅行、乗車距離は1326km、約11時間半にわたって列車に乗り続けたが、思った以上に疲労感はなく楽しかった。とはいえ、今回は本来の目的を果たせなかったのは残念、近々再度挑戦することにしよう。

ICEでBerlin・Hamburgへ [ドイツ鉄道旅行 2017]

 6月28日朝、妻とDüsseldorf Hbfの18番線ホームへ上がると、ちょうどKӧln Hbf発のICE 545が入線してきた。ドイツで最も人口の多いNordrhein Westfalen州とBerlinの間には1時間に1本のICEが運転されており、基本的にICE 2により運行されているが、1往復のみはICE 3が用いられており、ICE 545がそれにあたる。Berlin方面に向かう時には私は好んで選択する列車である。予約していた26号車の座席はICE 3のうち国内用403形の1次車で未更新車であればコンパートメントであるが、本日は2次車Tz 356編成が充当されており、一般的なオープン客室であった。定刻の8時52分に発車した列車はDüsseldorf Flughafen・Duiburg Hbf・Essen Hbf・Bochum Hbf・Dortmund Hbfとルール地方の主要駅に概ね10分おきに停車しながら、乗客を増やしていき、2等席は大半の座席が埋まった。車窓には住宅地や工場などが連なるが、Dortmundを過ぎると風景はのどかになってくる。

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 Hammの手前で一旦停止した後、ゆっくりと駅に進入し、ガツンという衝撃と共に停車する。ここでKӧln HbfからWuppertal・Hagenを経由してきたICE 555の後方に連結されたのである。連結作業は完全に自動化されている。

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 2編成併結の16編成になった列車はHammを5分遅れの10時16分に発車する。Bielefeld Hbfを出るとかなり激しい雨となったが、列車は概ね200km/hを維持して快調に走行し、Hannover Hbfに到着したのは定刻の11時28分であった。

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 ここですぐ隣の25号車、食堂車BordBistroへ足を向ける。ICE 3の未更新車はレストラン部分の座席が少ないが、昼食にはやや早い時間帯ということもあり、無事に席を確保することができた。妻も私もKönigsberger Klopseを選ぶ。肉団子をケッパーソースで食べる料理で、バターライスが添えられ、優しい味わいである。ケッパーの酸味が効いて、なかなか美味しい。ビールは1杯だけ、あとはコーヒーで我慢。ボリューム十分で、良い昼食となった。

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 大半のICEが停車するWolfsburg HbfもICE 545は通過し、列車は最高250km/hの高速新線区間に入る。いつの間にか、雨も上がった。Elstal駅横のヤードには、紫色に塗装された元ÖBBの4010形が留置されていた。客車化された上でHamburg-Kӧln-Expressに使用されるとのことで改装工事まで受けたが、結局使用は断念され、雨ざらしになっているのは残念である。

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 自席に戻って寛ぐうちに、列車は13時04分にBerlin-Spandauに着く。ICE 545は本来であれば、ここからBerlin Hbfの地下ホームを経て終着Berlin-Gesundbrunnenへ向かうのが、工事の関係で今日はBerlin市内を東西に貫く高架線を走り、Berlin Hbfの高架ホームを経て、終点Berlin Ostbahnhofに向かう。S-Bahnと並走しながら高架線をゆっくり走り、定刻の13時22分にBerlin Hbfに到着した。

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 Berlin Hbfで下車し、甥っ子達のためにベルリン土産の定番、アンペルマンのTシャツをまとめて購入した後、S-BahnでBerlin Zoologischer Gartenへ向かう。かつての西ベルリンのターミナル駅も現在は長距離列車は停車しないが、REやS-Bahnが頻発しているのは救いか。駅前から2階建てバスで運行される100系統に乗り、本日の宿であるHotel Berlinにチェックインする。この日はバスに分乗してベルリン技術大学で開催された集会に出席、レセプションにも参加し、1日を終えた。

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 6月29日は9時過ぎにバスでホテルを出発し、大統領官邸であるSchloss Bellevueベルビュー宮殿へ。美しく整備された庭園で、80か国以上から数百人が参加して開催されるシュタインマイヤー連邦大統領主催のレセプションに参加する。美しく整備された広大な庭園で飲み物を手に、参加者とコミュニケーションを取るのは楽しい経験である。10時半から始まったレセプションが終わりかけた11時半頃、大粒の雨が降り出した。

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 今回の集会のプログラムはまだ続くのだが、妻と私はここで離脱し、宮殿を出てタクシーをつかまえる。この頃には土砂降りとなり、妻を今夜の宿であるHotel Sylter Hofに降ろして、私はTegel空港へ向かう。タクシーの運転手も、こんな雨は滅多にないという程の豪雨の中、20分程で空港へ着く。妻によると、あまりの激しい雨でホテルのトイレが逆流して、地上階が水浸しになったとか。後日見たニュースでもU-Bahnのホームにも浸水して大変だったとのことであった。
 空港ですぐに搭乗手続きを済ませるが、Düsseldorf行Eurowings、EW9047便の姿はない。悪天候で空港が閉鎖されており、飛行機は上空で1時間半待機した後に到着、12時50分発の予定が14時25分発に変更された。ようやく飛行機に搭乗したものの、今度は荷物を預けた乗客が一人現れず、その預入れ荷物を下ろす必要があるとのことでさらに遅延、結局離陸したのは14時50分であった。

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 EurowingsはLufthansaの子会社でLCCに分類され、Frankfurt・München発着便を除くドイツ国内とヨーロッパ域内便を担っている。ただし、EW9047便の運航はドイツ第2の航空会社Air Berlinである。Air Berlinは激しい競争にさらされて経営難が続いており、Air Berlin所属の30機あまりがEurowingsやオーストリア航空などLufthansaグループの便として運航することになったのである。
 EurowingsはBasic・Smart・Bestの3段階の運賃を提供しているが、私はその中間のSmartで予約しており、サンドイッチとお菓子、ミネラルウォーターが付く。座席指定もできて95 EURと、ICEの2等通常料金と同程度であった (ただし、私はBahnCard 50を所有しており、ICEの通常運転から半額でチケットを購入できる)。Smartを選択したのは、Basicでも料金差が少なかったからだが、便と購入するタイミングによってもっと安い運賃で提供されている。Tegel空港、Düsseldorf空港とも市内から比較的近く、便数も多いことから、両都市のアクセスは航空機の方が優位かもしれない。
 離陸してもずっと雲の中を飛び外は真っ白であったが、到着が近づいたところで、ようやく眼下の景色が見えてきた。ヨーロッパで有数の人口を誇る地域とはいえ、空から見るとやはり緑が多い。15時40分にDüsseldorf空港に着陸したが、急いでいる時に限って飛行機は沖止め。

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 タクシーに飛び乗ることができたのは15時55分、職場に着いたのは16時15分であった。お世話になってきた先輩が15時半から私の職場で講演しており、それを聴くために戻ってきたのだが、結局間に合わなかった。それでも先輩とDüsseldorf Hbf駅構内のレストランでいろいろと情報交換をすることができたのは幸いであった。
 先輩と別れ、今度は17時52分発Berlin Ostbahnhof行ICE 945に乗車する。この列車はICE 2による運行である。夕方の列車ということもあってか乗客は多かったが、幸いにも2等のテーブル付の座席を確保できた。私はノートPCを広げてしばらく仕事、こういう時にはテーブル付きの座席は良い。動力集中式だけのこともあり、乗り心地は客車列車に近く静かである。

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 Düsseldorf Flughafen・Duisburg Hbf・Essen Hbf・Bochum Hbf・Dortmund Hbfと停車する度に混雑が増してくる。HammでKӧln HbfからWuppertalを経由してきたICE 955と連結し、Bielefeldを経て、Hannover Hbfには20時28分に着く。
 ここで食堂車に移動する。夕食時であるが、ICE 2のレストラン部分は未更新のICE 3に比べて座席数が多く、幸いにも二人用テーブルに座ることが出来た。まずは生ビールで喉を潤し、グーラッシュ・スペッツェレ添えとサラダを、白ワイン・赤ワインと共に楽しむ。列車はVolkswagenの企業城下町Wolfsburg Hbfに止まり、ここから高速新線に入る。大半のICEはこのままBerlin市内に直行するが、この列車は高速新線を離れてStendahlにも停車する。

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 降車するまで食堂車で過ごすことにして、締めのビールを注文する。食堂車内は全てのテーブルが埋まり、お酒を手にゆっくりと過ごす乗客で賑わっている。再び高速新線に入った列車は降り出した雨の中をラストスパート、Berlinの西の玄関口、Berlin-Spandauには定刻より2分早く、22時25分に着いた。

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 ここから、Berlin Zoologischer Gartenへ向かう。先行しているはずのREが15分遅れてICEを追いかけるようにきたので、このREに飛び乗る。しかし、これが失敗。Zoo駅経由でHbfに向かうと思ったら、ルートが異なっており、Berlin Jungfernheideを経て、Berlin Hbfの地下ホームに到着してしまった。これならICEにそのまま乗っていた方が良かった。仕方がないのでS-BahnでBerlin Zoologischer Gartenへ戻る。日中よりは勢いが収まったとはいえ、相変わらず雨が降り続いている。100系統のバスで本日のHotel Sylter Hof Berlinへ着いた時には23時20分になろうとしていた。

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 ホテルは安い部屋を予約していたのだが、スウィートにアップグレードされており、台所に応接間、それぞれ独立したトイレとバスまである、見たこともないような豪華な部屋であった。寝る前にもう一本だけビールを飲んで床に就いた。

 6月30日ホテルで朝食を済ませる。今日も雨が降り続いており、タクシーでBerlin Hbfへ向かう。15分程で着き、追加で頼まれたアンペルマンのTシャツを購入した後、地下ホームへ向かう。

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 元々は9時42分発のICE 906を予約していたが、昨夜が遅くなったのと、ホテルが非常に快適だったので、10時39分発のICE 1616に変更してある。ICE 1616はSaalfeldからLeipzigを経由してきた列車で、ICE-Tにより運転されている。8番線ホームに降りると、既にICE 1616は発車を待っていた。車内はほぼ満席、私達の予約した2等のテーブル付き席には先客が座っていたが、声をかけて移動してもらう。座席予約をしておいて正解であった。
 地上を出てS-Bahnと並行しながらBerlin-Spandauへ、ここでも一定の乗車がある。Berlin-Spandaukからは北西へほぼ直線区間が続く。最高230km/hの改良新線区間だが、列車は概ね200km/h程度を維持している。地形は平坦で、森林と田園だけの単調な車窓風景が続くが、ところどころが水浸しになっていて大雨の影響が感じられる。少しスピードを落とすと車両工場のあるWittenbergeを通過、再び200km/hに加速して北西へと向かう。Aumühleを過ぎるとS-Bahnと並行し、Hamburg近郊となる。住宅地や工場などが車窓に連なる中を走り、定刻の12時21分にHamburg Hbfに到着する。

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 終点のHamburg-Altonaを目指すICE 1616を見送り、妻が駅構内で買い物をしている間に、私は発着する列車を少し撮影する。

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 S-Bahnに乗り、Hamburg-Altonaへ向かう。ICEなどとは異なり、市の中心部を貫く地下線を走って10分程で到着する。まずは駅に隣接するInterCity Hotelにチェックインし、構内のアジア料理店で昼食を済ませてから、S-BahnとU-Bahn U3を乗り着いてBaumwallへ。雨の中5分程歩いて、Miniatur Wunderlandへ着いた時には15時前になっていた。これで3回目の訪問だが、これまでと違って入口に行列はなく、スムーズにチケットを買うことが出来た。この雨で来場者も少ないのかと思ったが、その予想は裏切られ、中は大変な混雑であった。
 まずは順路に沿って見てまわる。ハンブルクのレイアウトは翌週開催されるG20に合わせて、来場者のコメントをレイアウトの各所に置く企画が行われていて少し残念であったが、それでもハンブルクの新名所エルプフィルハーモニーのギミックなどを楽しんだ。

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 昨年9月に完成したイタリアのレイアウトが火山の噴火や地中海の光景など見どころが多いが、個人的には昨年末に行ったばかりのローマのレイアウトに魅了された。特にサンピエトロ大聖堂、コロッセオやフェロ・ロマーナなどの精密さは目を奪われるばかり。

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 今も一番人気は空港である。離発着する航空機を眺めるのは楽しい。一時トラブルで運行が止まったが、程なく復旧した。

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 併設されているレストランも以前よりメニューが充実している、ICE 2の中古の座席が利用されているのも楽しく、ここでビールを一杯。最後に将来のレイアウト制作の参考にすべく、ドイツのレイアウトをじっくり眺めた。

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 外に出ると、もう18時を過ぎていた。Rӧdingsmarktまで10分程歩き、U3で一駅のRathausへ。この駅はその名の通り、市庁舎の間近にある。

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 近くのショッピングセンターを見て回った後、適当に夕食を摂ろうと思ったが、適当な店がなく、Jungfernsieg駅からS-Bahnに乗って聖ミヒャエル教会の近くの店を目指す。しかし目当ての店は予約で一杯。結局Rӧdingsmarktに近い“Deichgraf“というレストランに入り、ビールと共に、白身魚と鮭の料理で港町気分を味わった。U-BahnとS-Bahnを乗り継いで、Altona駅へ戻り、ホテルの部屋で寝酒にワインを飲んで1日を終えた。

 7月1日、朝5時頃から目が覚めた。窓を閉めていたが、それでも駅構内で列車が発着する音が響いてくる。部屋でゆっくりしていたが、8時過ぎにカメラを持ってプラットホームへ行く。

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 8時半過ぎにTaurusに牽引されてLӧrrachからのAutoreisezugが到着し、入れ替え作業が行われるのを眺めた後、ホテルで朝食を摂る。朝食を終える頃には、バイクや自動車を下す作業が進められていた。

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 9時30分にホテルをチェックアウトする。まず12番線ホームに足を向けると、程なくしてMünchen行ICE 787が入線してきた。この列車ではICE 4の試験的な営業運転が行われている。本日充当されているTz 9006編成は宗教改革500周年を記念して“Martin Luther“の愛称が付けられており、ルターの肖像が描かれているのが面白い。

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 ICE 4の撮影を終えた後は、Hamburg観光を続ける。Miniatur Wunderlandの隣“Hamburg Dungeon“は街の歴史をテーマにした恐怖体験アトラクションで、行列ができていた。試しに入ってみたが、90分と所要時間が長く、なかなかのスリルであった。
 そのまま徒歩でハンブルクの新名所Elbphilharmonieへ。ここはコンサートホールを中心に、ホテルなども入る複合ビルで、帆船のイメージでデザインされている。工事が何年も遅れ、コストも増大して、散々批判されたが、完成した今は大人気で、多くの人が訪れていた。生憎の雨とはいえ、展望台から港町の光景をゆっくり眺める。本当はコンサートも聴きたいところだが、当面のコンサートは全て売り切れとのことであった。

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 Elbphilharmoieを後にして、BauwallからU3に乗車してRathausへ行く。

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 昨日立ち寄ったショッピングセンター内のアジア料理店に入り、昼食に「鰻せいろ」を試す。見た目も味も日本のものとは似ても似つかないが、これはこれでこういう料理だと思って食べると、なかなか悪くない。

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 まだ時間があったので、バスに乗り、聖ミヒャエル教会に程近いブラームス博物館に立ち寄る。小さな博物館で他に来場者もいないが、親切な係員が迎えてくれた。ブラームスに関する資料が充実しており、ブラームスがレッスンに使ったというピアノも置いてあって、妻はそのピアノでブラームスの曲を弾いて感激していた。

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 Altona駅へ戻り、ホテルに寄って預けていたスーツケースを受け取って帰路につく。Düsseldorfへは直通のIC、あるいはHannover乗り換えのICE利用が主なルートである。最初はICを利用するつもりだったが、Wifiが使えるICEの方が良いという妻の希望もあり、Hannover経由で帰ることにした。
12番線ホームから発車するStuttgart Hbf行ICE 831に乗車する。車両はICE 1 (Tz 159編成“Bad Oldesloe“)である。予約していた2等コンパートメントに座る。

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 定刻の15時24分に発車、この時点では列車は空いていたがHamburg-Dammtorである程度の乗車があり、さらにアルスター湖を横目にHamburg Hbfに着くと、一気に乗客が増えて、我々のコンパートメントも6席のうち5席が埋まった。

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 Hamburg Hbfを出発すると列車はノンストップでHannover Hbfへ向かう。乗り心地は上々である。コンパートメントがヨーロッパ全体で減少する中、2等車でもこのような立派なコンパートメントの旅が楽しめるのはICE 1の良さである。Hannover Hbfには定刻通り16時38分に到着する。
 接続時間に余裕があるので、駅構内のショッピングモールを散歩し、書店に立ち寄り、さらに腹ごなし用のパンを買ってホームへ行くと、程なくして12番線ホームに定刻にEssen・Düsseldorf経由Kӧln Hbf行ICE 846が入線して来る。この列車はICE 545/555の折り返しで、ICE 3による運行である。編成はTz 326 „Neukirchen“で、後方にはHagen・Wuppertal経由Kӧln行ICE 856が連結されている。

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 予約していたラウンジ席に座る。17時31分に発車した列車は快調に最高200km/hで西へと向かう。BordBistroの売店で買ってきたワインを少しずつ飲みながら寛ぐうちに、Bielefeld Hbfを経て、Hammには18時48分に到着し、ここでICE 856と切り離す。

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 先に発車したICE 846はDortmund Hbf・Bochum Hbf・Essen Hbf・Duisburg Hbfとルール地方の主要駅にこまめに停車する。ルール地方内でICEを利用する乗客も一定数はいるようで乗車してくる客もいるが、降車客が圧倒的に多く、次第に車内は空いてくる。Düsseldorf Flughafen停車中にICに道を譲り、Düsseldorf Hbfには4分遅れの20時10分に到着した。わずかな乗客を乗せて、終点のKӧln Hbfへ向かうICEを見送り、家路についた。

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Sauerlandを抜けて [ドイツ鉄道旅行 2017]

 6月15日はノルトライン・ヴェストファーレン (NRW)州は祝日、せっかくなので乗り鉄を楽しむことにした。路面電車でDüsseldorf Hbfへ出て水を買いこみ、10番線ホームへ。乗車するFulda行IC 2155は既に発車を待っていた。制御客車を先頭に、6両の客車を後ろから101 078が押す編成である。残念ながらこのICにはBordBistoは連結しておらず、車内販売もない。

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 空いている車内に入り、2等オープン客車に座る。本来の発車ホームから変更されたこともあり、定刻より5分遅れて、9時51分に発車する。Düsseldorf Flighafen、Dusiburg Hbf、Essen Hbf、Bochum Hbf、Dortmund Hbfとライン・ルール地方を東に向かいながら、主要駅にこまめに停車し、その度に乗客が増えていく。Hammには11時05分に到着、ここでスイッチバックする。乗車は相変わらず多く、2等車はほぼ満席になり、デッキに立っている乗客もいる。

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 HammからはHannover・Berlin方面の路線と分かれる。人口の多いNRW州だが、ここまで来ると車窓風景ものどかになる。ICといってもSoest、Lippstadt、Paderbornと10~15分とこまめに停車する。有名な高架橋を渡るとまもなくAltenbekenである。途中で信号待ちをしたこともあり、定刻より10分程度遅れている。

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 停車する度に乗客が増え、ここで私の席には、あらかじめ指定券を持った乗客が来たため、立つことにする。列車はAltenbekenから南下し、Warburgには11分遅れの12時35分に着く。ここで私も下車する。

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 IC 2055が発車していくと、すぐに同じ3番線に、Kassel-Wilhelmshӧhe発RE 4672が入線して来る。この列車はRE 17系統„Sauerland-Express“で、その名の通り、NRW州南東部に広がる丘陵地帯Saurlandを貫くObere Ruhrtalbahn (上部ルール渓谷鉄道)を通ってHagenまで走る。車両は振子式気動車612形を2本併結した4両編成である。612形は最高160m/h運転も可能だが、残念ながら、これから乗車する区間は最高140km/h対応、振子運転にも対応していない。

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 車内は空いており、テーブル付きの4人用席にゆったり座る。ICの影響で3分遅れの12時41分に発車したした列車はしばらくして先程通ったAltenbeken方面の路線と分かれ、西へと進路を向ける。途中のBrilon Waldまでは単線非電化、Diemel川沿いに進み、比較的直線が多い。最高120km/hのはずだが、実際には90km/h程で余裕のある走りっぷりである。車内にはディーゼルエンジンの振動が伝わり、前後方向の揺れも気になった。Scherfede、Westheim、Marsberg、Breelarと小駅に停車する度に乗客が少しずつ増える。若者や家族連れが目立つのは、如何にも祝日らしい。車掌は2編成を行きしながら、忙しく検札を行っている。車窓風景はのどか、特別な何かがあるわけではないが、ドイツの田舎らしい美しい光景を眺めながら、ローカル線の趣を楽しむ。

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 地域の拠点駅であるBrilon Waldには13時20分に到着する。この駅からはBrilon StadtやKorbachなどへのローカル線が接続しており、何本かの気動車が停車している。

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 Brilion Waldからは複線になるが、Besrwigまでは急カーブが続き、最高90km/hに制限される。Winerbergからの路線が合流すると、給水塔の残るBestwigに到着する。

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 この辺りから列車はルール川に沿って走る。Meschedeまでは最高120km/hだが、列車のスピードはそれほど上がらない。最高100km/hに制限されるArnsbergまでは再びカーブが連続する。乗車率は50%を超えたようだ。Arnsbergの先は再び120km/h区間、さらにWickedeからは直線が続き、最高140km/hとなるが、列車は100km/h程度の抑え気味の走りである。車窓には心なしか住宅が増えてきたようだ。
Hammからの電化路線と合流し、広大なヤードが広がると、まもなく14時28分にSchwerteに着く。

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 Obere Ruhrtalbahnの区間はここまでである。貨物列車が行き来し、構内は賑やかである。ここでは降車も多いが、乗車はそれ以上に多く、車内の座席はほぼ埋まった。5分程停車した後Schwerteを発車すると、電化区間、貨物線との複々線区間を快走する。この地域の拠点駅であるHagen Hbfには14時42分に到着する。

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 HagenからはAbellio Railが運行する14時51分発Essen行に乗る。列車はBochumまでルール川沿いに走り、さらに西へ向かう。

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 終点の一駅手前、Wattenscheidで降りて、後続のREの乗車、Duisburg HbfでS-Bahnに乗り換えて定番のAngermundで少しだけ撮影した後、帰宅した。

アーネムまでAbellioとICEを乗り比べ [ドイツ鉄道旅行 2017]

 ノルトライン・ヴェストファーレン州では地域輸送の充実が図られており、2016年12月Düsseldorfとオランダ国境に近いEmmerichの間にRE 19系統が新設された。RE 19系統はRhein-IJssel-Expressの愛称を持ち、4月6日からは国境を越え、オランダのArnheim Centraalまで延長された。運行はDBではなく、オランダ鉄道NS系列の民間旅客列車運行会社Abellio Railが請け負っており、車両はStadler製の電車Flirt 3で、基本的に1時間間隔で運転されている。この国境を超えるRE 19系統と、以前からオランダへの直通運転を行っているICEを乗り比べるべく、オランダへ日帰り旅行に出た。

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Abellio Flirt 3

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ICE 3M

 5月6日土曜日8時過ぎに自宅を出発し、Düsseldorf Hbfから8時26分発RE 19系統Arnehm Centraal行に乗車する。列車は5両編成を2編成連結しており、前の5両はArnheimまで直通、後ろ5両はWesel止まりである。定刻よりやや遅れ気味に発車した列車はDüsseldorf都市部を抜け、7分でDüsseldorf Flughafen 空港駅に到着する。ここで大きな旅行鞄を持った乗客が増えたが、それでも車内は空いている。Düsseldorf Flughafenからはしばらく直線区間が続く。Flirt 3は連接式でカタッカタッと軽やかに加速し、最高160km/hで疾走する。実に小気味良い走りっぷりである。
 Essen Hbf方面との分岐点であるDuisburg Hbfでかなり乗客が増え、7割方の座席は埋まった。車内は台車部分を除き低床構造が採用されており、身障者用トイレも備えられている。座席は硬めだが座り心地は良好、また一部の座席には電源ソケットも設けられている。全体に洗練されたデザインで、好感が持てる。
 Oberhausen Hbfでもまとまった乗降がある。ここから列車は概ね5kmおきに設けられたローカル駅に丁寧に停車していく。それでも、少しずつ乗降はある。土曜日ということで行楽客が多く、賑やかな雰囲気である。自転車を持った乗客も多い。

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 Weselで2分程停車し、ここで後ろ5両を切り離す。RE 19系統が登場する前はRB 35系統がDBの古いn-Wagenで運転されており、構内にも何編成か客車列車が停車していたものだが、もはやその姿はない。

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 のどかな車窓風景の中を列車は軽快に走る。オランダ国境に近いEmmerichには5分程遅れて9時49分に着く。昔は名列車ラインゴルトなど多くの列車が機関車交換を行った駅だけに、構内は広い。しかし、わずかに貨物機や貨車が停車しているものの、やや閑散とした印象である。現在は複電源に対応した車両が主流になり、駅の果たす機能も小さくなっているのであろう。

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 Emmerichを出るとまもなく国境を超える。とはいえ、何の表示があるわけでもなく、線路沿いにある標識類がDBのものからNSのものに代わり、架線柱の形状が変わることで認識できるだけである。電源方式も交流15 kV 16,7 Hzから交流25 kV 50 Hzに走行中に切り替えられるが、車内から国境を越えたことを実感することは難しく、乗客も誰も気にしていないようだ。

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 オランダに入った列車はZevenaarのみ停車する。オランダ区間は最高140km/hである。すれ違う列車は民間運営会社ARRIVIAの気動車だが、この会社はDB系列というのが面白い。3分遅れの10時18分に終点Arnheim Centraalに到着する。国境を挟んで、DüsseldorfからArnheimまで151kmを所要1時間50分程、なかなかの俊足と言えよう。Arnheimまで直通を開始して1か月、乗客も多く、それなりに利用が定着しているように思われる。

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 Arnheim Centraalの構内に設けられたバスターミナルに行く。係員に確認し、10時31分発の105系統のバスに乗り、車内で往復切符を購入して、25分程揺られる。広々とした森の中を走り抜けるのは気持ちの良いもの、驚くほど多くの自転車が走っているのもオランダらしい。Otterloという町に着く。間違えて停留所一つ分行き過ぎてしまったが、幸いにも歩いてすぐに戻ることができ、106系統のバスに乗る。マイクロバスは座席は一杯だが、5分程でデ・ホーヘ・フェルウェ国立公園の入口に着く。

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 目的地であるクレラー・ミュラー美術館へはこのまま106系統のバスで行けるが、敢えてここで下車する。近くには無料のレンタル自転車が備えられており、これに乗って、3.5km程走れば美術館に着くのである。森と平原の中を自転車で走るのは非常に気持ちの良いものだが、私に輪をかけて運動神経の悪い妻は怖がって何度か転びそうになり、果ては急に止まって私が追突したりと一苦労、美術館まで随分と時間がかかってしまった。
 クレラー・ミュラー美術館は特にフィンセント・ファン・ゴッホのコレクションが充実していることで有名である。「ジャガイモを食べる人々」「夜のカフェテラス」など印象的な絵をじっくりと鑑賞した後、屋外のレストランで昼食を摂り、さらに彫刻が並ぶ庭園を散歩し、ゆっくりと過ごす。最後に印象に残った絵をもう一度見直し、15時頃に美術館を出る。再び自転車に乗り、広々とした自然の中を国立公園入口まで30分ほどかけて戻る。

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 10分程待って106系統のバスに乗り、さらに105系統に乗り継いて、Arnheim Centraal駅に戻ったのは16時30分近かった。駅舎はモダンなデザイン、一角からはオランダで唯一のトロリーバスが発着している。まだ時間があったので市内中心部を散歩し、カフェでしばらく休憩する。

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 Arnheim Centraal駅に戻り、9番線ホームに行く。ARRIVIAの気動車が発車していくと程なくしてICE 129が入線して来る。車両はICE 3M (406形)のうち、DB所属の4607編成”Hannover”である。予約してあった最後部2等車のラウンジに座る。2等席は7割方の座席が埋まっていたが、ラウンジは他に2人の乗客がいるだけであった。

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 列車は17時37分定刻に発車する。乗ってしまえばいつものICEだが、何だかドイツに戻って来たみたいでホッとするね、という妻の言葉には全く同感である。ICEもオランダでは最高140km/hである。まもなく、国境を越えてドイツに入る。乗り心地は概ね安定しているが、時々空気バネが振り切れるようなゴツンという衝撃がある。軌道との兼ね合いもあるのかもしれない。
 BordBistroに行き赤ワインを購入する。供食設備があり、座席も上々、ドイツに入ってWifiも使えるようになった。ICEの自然な快適さはいつもながら好感が持てる。

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 後部展望を楽しみながらICEの乗り心地を楽しむうちに列車はOberhausen Hbf・Duiburg Hbfと停車し、Duisburgからは最高200km/h区間となる。高規格軌道で乗り心地も良くなったようだ。Düsseldorf Hbfには定刻の18時46分に到着する。

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 AbellioのRE 19系統利用ではDüsseldorf・Arnheim間は1時間49分、運賃は15ユーロと手軽に利用できる。ICEは所要1時間09分速くサービスも充実しているが、正規運賃にあたるFlexpreisでは2等でも40.10ユーロとかなり高い。ただし、Sparpreisと呼ばれる早期割引料金が設定される他、BahnCardを所有していれば割引も適応され、条件によってはそこまで値段差は大きくない。利用客から見ると、複数の選択肢があることは歓迎すべきことであろう。

Limburg Süd駅を訪ねて [ドイツ鉄道旅行 2017]

 高速新線Schnellfahrstrecke Köln–Rhein/MainはKöln - Frankfurt (M) Flughafen空港を結ぶ全長180kmの路線である。丘陵地に建設されたため最高300km/hに対応しているものの最大40‰の勾配が続くため、動力分散式のICE 3のみが運用されている。この高速新線が開業する前までルール地方とFrankfurt Mainを結ぶメインラインはLinke Rheinstrecke ライン川左岸線であった。ライン川左岸線の沿線にはBonn・Koblenz・Mainzと中規模の都市が並んでおり現在も1時間に1~2本程度のICE/ICが運転されている。一方、高速新線の沿線には大きな街はないが、それでもSigburg/Bonn、Montabaur、Limburg Südと3つの駅が設けられた。このうちSigburg/BonnはBonn郊外のアクセス駅という位置付けで停車するICEの本数は比較的多いが、MontabaurとLimburg Südは各駅に停車するICEが2時間に1本停車するだけの小さな駅である。Sieburg/BonnとMontabarにはすでに訪問済みであったので、今回はLimburg Südを訪れることにした。
 1月21日7時過ぎに自宅を出て、Düsseldorf Hbfから7時27分発München Hbf行のICE 513に乗車する。まだ外は暗い。土曜の朝早い時間帯ということで旅行客の姿は散見されるが、Velaro Dの車内は空いている。

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 列車は次のKöln Hbfに定刻の7時49分に着く。ここでホーム向かい側の7時53分発München Hbf行ICE 1521に乗り換える。ICE 513はMünster HbfからDortmunt・Essen・Düsseldorf経由でKölnに至り、ここから高速新線に入ってFrankfurt (M) Flughafenに向かい、さらにStuttgart・Ulm経由でMünchenに至る。一方ICE 1521はDortmunt Hbfを出発して、Wuppertal・Solingenを経由してKölnに至り、ライン川左岸線を経由してFrankfurt (M) Flughafenを経て、Frankfurt (M) Hbf・Nürnberg経由でMünchenに向かう。
 同一ホームに発着させて相互の乗り換えを可能としているのは、如何にもネットワークに強みのあるドイツ鉄道らしいダイヤ設定であるが、遅延などでうまく接続できないことも少なからずあって、どちらもドイツ鉄道らしい一面と言えるかもしれない。
 ICE 1521はICE-Tによる運転である。編成数が多く幅広く活躍するICE-Tであるが、この地域ではやや影の薄い存在である。今回は久しぶりにこのICE-Tに乗りたくなって、この列車を選択したのである。ICE 1521も比較的空いている。Bonn Hbfを過ぎると、そろそろ日の出。うっすらと雪を被った田園の中を走り、朝日が美しいライン川沿いに出るとカーブが続く。自慢の振子装置が活かせない状態が続くICE-Tであるが、走りは軽やかである。

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 Koblenz-Lützel付近では1980年代のドイツ鉄道の車両が並ぶ。ここのDB Museumは今日が今年最初の開館日であるが、後日改めて訪問することにしょう。モーゼル川を渡り、Koblenz Hbfには8時46分に着く。
駅の隅でTEE客車が留置されており、近づくと旧ラインゴルトのWGmh 804である。2011年に乗車して以来だが、健在なのは嬉しい。

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 8時53分発 Gießen行RE 4283に乗車する。ラーン川沿いに敷設されたLahntalbahn ラーン川渓谷鉄道には2時間おきにREが運転され、“Lahntal-Express“と呼称されている。使用車両は私の好きな気動車、Alstom製Coridia LINT 48である。

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 2両編成の列車は空いている。定刻に発車するとライン川を渡り、東へと向かっていく。ラーン川沿いに出ると70~80km/h程度で走る。ここで年配の男性が車内を回ってくる、何と車内販売である。ビールやソフトドリンク、コーヒー、菓子類などをワゴンに載せて販売している。沿線には観光地もあるとはいえ、この2両編成のローカル快速によく車内販売が載っているものである。朝から何も口に入れなかったので、有り難くコーヒーと水を購入する。ラーン川の対岸に立派なホテルが見えると、温泉保養地Bad Emsに到着する。しかし朝早めの時間のためか、乗降は少ない。

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 列車は川沿いに70~80km/h程で走る。車窓には雪がうっすら積り、川には氷が張って、美しい車窓風景である。Nassau・Diezで少しずつ 乗客を増やし、Limburg(Lahn)には9時49分に到着する。

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 Limburg駅は人口3万人あまりの町であるが、鉄道の拠点駅になっており、Frankfurt (M)へのREも発着する。

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 ICEが発着するLimbrg Südは3km程離れた郊外に位置し、シャトルバスが運行されている。案内表示に従ってシャトルバス乗り場に行くと、小さなバスが停車している。ICE駅にはこのバスで良いか尋ねると、全く愛想のない運転手はうなずくのみ。料金は?と尋ねても、手を挙げて終わり、どうやらシャトルバスということで料金は不要のようだ。バスは街道を出て、10分もかからずにLimbrg Südに到着する。

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 街道から駅に間にはマクドナルドやKFC、ホテルはあるものの、ほとんどが空き地で閑散としており、人気もほとんどない。開業してもう14年も経過するのにおの状態では、これ以上の開発も望めないかもしれない。駅舎も立派ではあるが、入ってみるとみどりの窓口にあたるReise Zentrumは閉鎖されており、発券などの業務は平日日中のみ営業の駅前のプレハブ造りのパン屋に委託している由で土曜ということでそのパン屋も閉まっており、あとは自動券売機が1個あるだけである。売店などももちろんなく、飲料移動販売機が一台あるのみである。トイレも構内にはなく、代わりに駅前にぽつんと多機能トイレが設置されている。駅の横には大きな駐車場が設けられているが、ほとんどが空車のようであった。どうやらICE停車駅ながら無人駅ということになるのだが、それでも1日の乗降客は2000名程度とのことで、新幹線専用駅として性格が近い安中榛名に比べればはるかに乗客は多いことになる。

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 快晴とはいえ、気温は氷点下である。誰もいない駅で寒さもひとしおだが、ホームで少しだけ写真を撮る。構内は真中2線が通過線、その外側2線に対向式ホームが設けられた、新幹線の通過駅に多いタイプである。大半の列車は300km/hのトップスピードで、駅の存在に気が付かないかのように通過していく。

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 続いて、高速新線沿いに雪道を15分程東へ歩き、2本ほど通過するICEを撮影する。

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 駅に戻ると、少しずつ乗客が集まって来ていた。30分程待って、12時14分発ICE 625に乗車する。Frankfurt Flughafen Fernbahnhofまでは20分弱の近さである。

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 駅のエスカレーターを上がり、スーパーの一角にあるイートインコーナーで食事を済ませて、再びホームへ戻る。12時25分発ICE 724が約40分遅れて発車した直後に、München Hbf発Dortmund行ICE 610が入線してくる。

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 予約してあった2等ラウンジ席に座る。列車は定刻の13時09分より5分程遅れて発車する。運転席との仕切りガラスはスモークになっていたが、今日くらい晴れているとそれなりに景色は楽しめる。先行列車があるためか、速度測定アプリを見ると250km/hほどの抑え気味の速度である。Limburg Südも高速のまま通過し、Montabaurを過ぎたところで一瞬300km/hを超える。ほどなくしてSieburg/Bonnに停車する。ここからは改良新線区間を200km/hで走り、減速してライン川を渡るとKöln Hbfである。

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 ここで列車は進行方向を変える。喉が渇いたのでBordBistroに移動し、ビールを注文。残念ながら生ビールはなかったので瓶ビールをもらう。スタンディングテーブルでゆっくりビールを飲むうちに列車は再びライン川を渡り、北上していく。在来線区間を軽快には走り、3分遅れの14時34分にDüsseldorf Hbfに到着する。

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 快晴の気持ち良い天気、まだ時間もあるので、S-BahnのS1系統に乗車し、いつも撮影するAngermundへ。20分程で到着すると、ホーム端には中年の鉄道ファンが撮影している。ハローと挨拶すると、何となく会話が始まる。「私はドイツ語はほとんど出来ないんだけど」・・・・とは言っておいたが、片言の苦しいドイツ語でも鉄道話は楽しいものである。日本の鉄道の方が良いんじゃない?何より正確だしね?ドイツは遅れるし、汚いし・・・・と聞かれ、その通りだけど、ドイツの鉄道も私にはとても魅力的。新幹線は確かに速いし正確だけど、私はICEの方がデザインは良いし、ビールが美味しいから好きといった話や、日本の鉄道ファンはほとんど日本の鉄道にしか興味を持たないだろうけど、ドイツの鉄道ファンは世界中に出ていくよ、といった鉄道ファン比較論。さらに貨物列車のおすすめ撮影地情報まで聞くことが出来た。彼の狙いは重連で来るICが狙いの由、私も当初予定していた滞在予定時間を延ばして、ICまで待つことにした。そのIC 2203は残念ながら単機で牽引してきた。彼もこれで撤収、大分日も傾いてきたので、私もS-Bahnで帰路についたのであった。

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